見出し画像

ポケモンキッズと旅する 第49回 ミズゴロウ|兵庫県伊丹市

本記事をご覧いただき、誠にありがとうございます。

第四十九回、ミズゴロウと伊丹です。

昆陽池公園に来ました。

この地域には「昆陽池陥没帯」と呼ばれる地形が存在します。

猪名川と武庫川の間にある伊丹台地を東西に走る断層の側に、一段くぼんだ低地が広がってます。

この陥没帯の存在により、北の山地から流れ出る小河川は、この陥没地帯で約90度向きを変え、武庫川や猪名川という大河川へと流れ込んでいます。

この地形変化は、洪水や内水問題を引き起こす原因となっていました。

そこで登場するのが、奈良時代の高僧・行基です。

行基は、この水が溜まりやすい地形を活かして、大規模な池・昆陽池を造ったとされています。

池の造成により、排水対策や農業用水としての利用を行おうとしました。

渡り鳥が飛来する地となったこの池は有名な歌枕となり、例えば昆陽池のほとりを通った藤原定家も以下のような漢詩を詠んでいます。

新雨初晴池水満
恩波風緩楽豊年
遠松迎我如親故
群鳥驚人争後先
暁涙伴来江館月
春望相似洞庭天
廻頭遥顧青巖路
漸隔帝都山復川

明月記

四句目、「群れた鳥が人を驚かせるように我先に飛び立つ」、現代でも変わらぬ光景がここにあります。

ポケモンキッズは本来は指人形なんです。
なので、指先に装着して、写真の下から写し込んで、遠近法を用いて大きく見せている写真となることが多いんですが、形状的に、今回はつまんで横から写し込むこともできました。

このように横から映し込んだ写真は初出だと思います。
この写真に関してはブレてしまったことで、まるで合成のように見えてしまっていますが、(トリミングや映え加工はしても)断じて合成だけはしていません。

その後、昆陽池を中心として1965年から公園としての整備が始まり、1972年に正式に開園しました。

この池は、現在でも渡り鳥が飛来する野鳥の楽園として知られています。

池の周囲には遊歩道が整備され、四季折々の自然に触れながら散策することができます。

そして、昆陽池公園の最大の特徴は、池の中央に浮かぶ「野鳥の島」でしょう。

野鳥の島は、その名の通り多くの野鳥が集う場所となっています。

そしてこの人工島は、日本列島を模して造られた独特の形状です。

これは伊丹市役所の職員が「地域のランドマークに」ということで発案し、造られました。

実寸の数千万分の1スケールで日本列島を再現しています。

この島は、伊丹空港を離陸した直後の(北西方面への離陸なら)飛行機の左側窓側席から見おろすことができます。


原寸大や未公開の写真は写真投稿サイトFlickrにございます。

ここまでご覧いただきどうもありがとうございました。次回もお楽しみに。