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半導体調達担当のつぶやき(2022/09/24)

先月初投稿の時に書いたメモの更新です
下記はご参考に

前回から3連続0.75%の利上げもあり株価も乱高下し、流れてくるニュースも景気後退を意識した内容が多くなってきました。アメリカの金利に歩調を合わせ各国で金利引き締めもすすみインフレ抑制の流れが加速した感じです。半導体調達という面ではやはり各社在庫調整に入ってきたというのが現在の感触です。

全体の市況感

アメリカの状況

9月2日に発表された雇用統計では失業率3.7%、平均時給5.2%増とまだまだ雇用は強いですね。 9月13日のCPIも総合8.3%、コア6.3%と市場予想を上回ってインフレの強さは継続。その後先週のFOMCで3連続となる0.75%利上げが行われ、且つ年末の金利が4.25~4.50%が中心の見込みと年内にあと1.25%の利上げがされ、23年末の中央値も4.50~4.75%となっていて景気後退の対応としての利下げは当面なさそうですね。
景気はまだ強いISM非製造業指数的にも底堅いし雇用数も強いし平均時給がこんなに強く上がるのは人不足なんですかね?
少しでも給与のいいところに移動してしまうために単に定着率が悪いのであればクリスマス商戦の終わりが見える年末くらいには仕事も減って数字も落ち着いてくるのかな。その頃もまだ雇用が強いと本当に労働人口の問題なのかもしれませんね。
そうなるとアメリカだけが景気が底堅くドル高が更に進む気がします。
アメリカのインフレ退治には良さそうですが、その他の国がスタグフレーションで苦しみそうです。

EUの状況

ヨーロッパはエネルギー問題がより深刻になり、冬に向けてより厳しくなることもほぼ確定。インフレに合わせた賃金上昇もありスタグフレーションに既に入っているのかなぁと個人的には思います。またイギリスの首相交代しトラス首相になりましたが、早速大規模な減税と国債増発を発表しましたが、金利は急上昇し株も、債券も、ポンド(通貨)もトリプス安となりました。今回の大規模減税はインフレをより加速するだけになる気がします。ポンド高にできれば良いですがないですよね。インフレ退治が終わってから減税だったらよかったのですがタイミングが悪い気がします。
ウクライナ状況次第ですが、長期化となるとエネルギー問題で当面苦しい状況は変わらないと思います。

中国の状況

ゼロコロナでの規制がまだちょくちょく色々なところで起きています。
また、やはり不動産バブル崩壊が既に始まっているのでは?と思う記事がちょくちょく出てきますが実態がよく分からないです。
ローンの不払い運動や銀行の取り付け騒ぎも最近あまりニュースになっていませんが、失業率の記事も続報があまりないですが、不自然に出てこないのもまた中国という気がします。
現実として取引先からの情報では深圳や東莞のワーカーの募集コストがかなり下がってきていると言う話も出ており、経済的には相当厳しい状況になりつつある気がします。
日本のバブル崩壊の数倍の規模で崩壊が進むと状況改善のための戦争とかにならないことを祈ります。

日本の状況

前回書かなかったですが、日本の状況も少し。
22日の日銀の金融会合後夕方に24年ぶりの単独の為替介入をしました。145⇒140.4円くらいまで瞬間いきましたが、143円くらいまですぐに戻っています。急激な変動は~と口先介入だけでは当然ですが円安はとまらず苦し紛れの介入という感じがしますね。需給ギャップ解消せずに為替介入繰り返すという愚策を続けるのですかね。。 
日本は金融緩和を続けていますし、何よりコストプッシュによるインフレと言いつつCPIコアで2.8%と諸外国に比べてインフレは進んでません。企業物価指数は8月で9.0%上昇で5ヶ月連続で過去最高とのことで、企業が価格転換できていないということですね。
よく悪い円安とマスコミが煽っていて、日銀の金融緩和を辞めるべきだとか消費税廃止とか出てきますが、今日銀が金融緩和辞めたらデフレに逆戻りというかスタグフレーションでしょうね。エネルギー価格や資源価格上昇に対する手当と円安を活かした経済対策を組んでくれるといいのになと思います。この前記事をみていたら凄くわかりやすい解説があったので張っておきます。

それにしても外遊するたびにお金をバラマキ、新しい資本主義やNISA恒久化とか日本国内で議論や説明もないことを海外で発表したり、日本国内の改善や経済対策などは検討、検討、検討で一向になされず、中国や韓国への配慮した政策のみ即決してたりと期待は持てませんね。。残念。
いずれにしても日本は現政権下では無為無策が当面続くことが想定され、日本の景気下支えで粘り強く金融緩和を続けている黒田総裁の任期終了もありますし。。日本にマイナスになることは即決する気もするので日銀総裁人事もミスしてしまう可能性があるので。
その前にインバウンドが解禁されそうですし、そろそろ決算で円安による上方修正が増えるので若干円高方向へ振れる可能性はありますが、長い目では円安傾向は続くと思います。

半導体市況について

前回は半導体のLTは最長で82週のままというお話をして国慶節空けくらいからLT緩和されるのでは?と想定していましたが、景況感の後退が進み今月中旬からLTの緩和が進んで最長で64週まで緩和されました。リンゴのスマホもいつもなら11月前後に生産調整となるのが、少し早く減産調整に入るのでは?という噂もでてきています。

MCUなどが厳しい状況でしたが、キャンセルが入ったのか急にアロケーションが緩和されて、予定より多く入荷させろとか言い始めてますので半導体メーカーはシリコンサイクルの下降線に入ったことをひしひしと意識して必死に売りさばこうとしているのが見えます。
通信系も同様です。
中国スマホが今年ずっと注文を抑えている状況でしたが、年末商戦向けの製造が始まっても回復はしていない模様。基地局向けもHUAWEやノキア向けなども注文が落ちているとのこと。
車載向けは状況は変わっておらず安定して注文が入っているとのことです。
ただ、自動車の製造再開や半導体不足解消などの記事はでていないですが安定生産しているのだろうな想定しています。

市況状況などから当面半導体市況は需給緩和される方向が続きそうです。
23年の春節くらいまではLT改善が続くのではと個人的には想定しています。


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