カルルス温泉文化祭「ジャズと民謡」に行く前に読んでおきたい/カルルス温泉物語/第1話「カルルス温泉はどんな温泉?」
カルルス温泉文化祭「ジャズと民謡」をもっと楽しんでいただくために、カルルス温泉をみなさんに知ってもらおうという特別コラム、「カルルス温泉物語」を連載します。
実行委員会の歴史部門Kが担当します!
来場前に読んでいただくと、会場周りのあんなところやこんなところをちょっと深く楽しむことができるかもしれません。
3回シリーズの予定です。
最後までお付き合いお願いしますね。
1 [場所] カルルス温泉ってどこにあるの?
カルルス温泉は、札幌から車で100分の位置にある登別市の温泉です。
登別市というと、全国的にも有名な登別温泉がありますが、そこからさらに山奥にあります。
カルルス温泉は小さな温泉で、
現在は鈴木旅館、山静館、オロフレ荘の3軒の温泉宿が営業しています。
2 [名前] ”カルルス”って不思議な名前
さて、カルルス温泉の「カルルス」って変わった名前だと思いませんか?
北海道だとアイヌ語由来の地名かなって思いますよね。
そうではないんです。
ヨーロッパの有名温泉 世界遺産にもなっているチェコ共和国のカルロヴィヴァリに由来しています。
昔はドイツ語の名前だったので「カルルスバード」と呼ばれていました。
温泉の開場にあたっては、医師らから温泉成分の分析及び医療への応用・入浴方法の診断を受けており、明治30年(1897)の室蘭市輪西村の医師による医療的応用の診断の中で、「加留々斯(カルルス)泉」に近似していることが記されています。
つまりこの地の温泉がカルルスバードの泉質に似ていたことから、ここに「カルルス」の名前が付けられたのです。
3 [泉質] どんなお湯なの?
カルルス温泉では、登別温泉の地獄谷のようにモクモク湯けむりが上がって、そこから温泉が流れるという景色を見かけることはありません。
温泉はどこから出ているのでしょうか?
カルルス温泉はこの地を流れる登別川の川床から湧き出ていました。そのため、昔はそこに共同浴場が設けられていました。
現在の湯元オロフレ荘の位置になります。
カルルス温泉は現在、4つの源泉を混合しており、その温度は約57度! ※宿によって異なります
けっこう熱いんです。
でも安心してください。
湧き水で熱さを調整してくれている湯船もあります。
ではカルルス温泉はどんなお湯なのでしょうか?
見た目では無色透明であることがわかります。
そして無味無臭です。
4 [効果] 隠れたお湯の魅力?
無色透明で味も臭いもないお湯の魅力は何でしょうか?
もちろん、その魅力は疲れた身体を癒やす効果。
わたし個人の感想ですが、臭いがないせいか入浴中もそのあともスッとするというか身体に負担がない感じがして、とてもリラックスできます。
何度でも、長く入ることができる温泉だと思います。
カルルス温泉には隠れたもう一つの魅力があります。
それは温泉を飲めることです。
飲むことにより、疲労回復だけでなく健康増進にも効果があるとされています。
カルルス温泉の名前の由来になっているカルロヴィヴァリでも温泉を飲むのが魅力の一つになっているんですよ!
ヨーロッパでは健康のために温泉を飲むのが盛んなようです。カルロヴィ・ヴァリの飲泉施設「コロナーダ」の近くでは、飲泉専用のカップが売られていてお土産としても有名だそうです。
ちなみに、現在、カルルス温泉で飲泉の設備があるのは山静館だけになります。
※飲泉のための保健所の許可を受けています
健康効果だけでなく、常連客によるとお酒を呑む前に温泉を飲むと二日酔いしないとか。
「ジャズと民謡」でお酒を楽しまれる方は、
事前に山静館で温泉を飲んでおくのもいいかもしれませんね。
ただし、症状や体質によっては体調を悪化させることもありますので、飲用の注意はしっかり守ってくださいね。
〈つづく〉
カルルス温泉文化祭「ジャズと民謡」
日時:2024年5月19日(日) 会場:鈴木旅館
☆特別企画☆ カルルス特別弁当登場!
◇ジャズ 「温泉にゃんこカルテット」
◇日本民謡「紀伊なつみ&仲野魁斗」
◇ウポポ(アイヌ民謡)「Kapiw&Apappo(カピウ&アパッポ)」
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