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親の幻影にすがると不安定な大人になる

親の影を追い求める人間は他人にケアを求める。そしてそれが手に入らないことで苦しみ、暴れる。そんな事ならとっとと親という幻影を捨ててしまえと思う。

もう手に入らないはずの親からの愛情を穴埋めするのに他人を使う。これはいくら年老いてもなお辞められないらしい。

昔、自分の年齢の倍近い男性と付き合ったことがあるのだけど、その人はいつまでも母親の影を追い、私に投影して常にケアを求めてきた。それを得られないとすぐに不安定になる。

「なーんだ、人間って長いこと生きてても思ってたより幼稚なんだな」と諦め、それまで抱いていた大人への期待を捨て去った。

離れる時にはあの手この手で引き留めようとして来られて、それでも戻らないと知ったらそれこそ大暴れ。

しょーもない嫌がらせをあれこれ受けたし、あることないことを第三者に吹き込まれたり、自分に都合の悪いことは切り取りいかに酷い目に遭って可哀想な存在であるかを言いふれ回られて、うんざり。


「お前のおかげで鬱っぽくなって病気を発症した」だの、「何も手につかなくて上の空になったおかげで怪我をした、事故にあった」だの言い出す始末。

自分のコントロール下に引き戻すため、なりふり構わない姿はまさに子供の癇癪だった。

自分で自分を満たすことを知らない人間は、他人が与えても与えても、そこの抜けたバケツのように満たされないということをそこで知った。

かつての親からの愛情なんて追ったとて、もう手に入らないものはしゃーない。そんなことしてる内に人生は過ぎて老いていくのだからから諦めるほかない。

誰だって複雑な事情で愛情不足に陥ることがあるのはわかる。でも、その代わりを他人から得ようとするのは得策じゃない。


相手にとって重荷になるのはもちろん、他人なんてあくまでコントロールの効かないもので、急にふらっといなくなったり、極端に言えば何かの拍子に突然死んだりする。どれだけ信用していようが、心酔していようが、そこだけはあてにならない。

他人という安全基地が何かのきっかけで揺らいだ時にはもうお手上げ。しかもその人だけに役割を集中させていたとしたら、自分の存在理由にまでいきなり直結するので、大暴れしてでもどうにかしようとする。

けど、どうにもならない。笑

だから他人にその穴埋め役を押し付けて担わせるのはリスキーなことだと認識を改めない限り、満たされない気持ちからは逃れられない。

こういうのが大迷惑な大人が出来上がる一因かなと私は思ってる(行き着く先は、パワハラとか共依存とかDVとか形を変えてそこら中にある)。


じゃあどうするか、親も他人も除いたらあとは自分しか居ない。でも「自分は死ぬまで自分と一緒に居る」という事は誰にでも約束されてる

絶対なんて言える事はそうそうない世の中で、これは希望じゃないかと私は思うんよね。早いうちに他人に一旦絶望して、自分に帰ってきた方が落ち着くと思うよ。

自分を満たす役目をお任せ出来るのはどこにも行かない自分しかいないじゃん。


実際の親に対してどうするかはさておき、「理想の親の幻影」なんて早よ捨てて、他人に縋るのもついでに辞めてしまえ。

どこまで行っても自分は離れない。それを突き詰めて成熟していくほうが楽で豊かやと思うよ。

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