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帯状疱疹日記 4th Week
7月22日(金)~7月28日(木)
痛みかゆみの種類が変わってくる面白さ(?)を感じつつ、働かないで一日を過ごすという非日常が続く。
いまだなんとなくうしろめたい気がしないでもないところは、貧乏性だからなのだろうか。
あるいは、自分はふだん見聞きしている症状より軽いのではないかと思うからかも。
痛みは他人と比べられないとはわかっているものの、それでも。
ただ、22日の金曜日はかねてから休暇として予定していたので、少し気楽になった。
午前中、神奈川近代文学館の「生誕100年 ドナルド・キーン展」に出かけてみる。
港の見える丘公園には来たことがあったとは思うのだけれど、大変新鮮であった。
たしかに港が見渡せる。。。。
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こんなふうに時間があるうちにと考えて、好きなことをして、自由を満喫したらストレスから解放される――と思ったのだけど、それを阻むのは「痛痒」なのであった。
最初の頃は見た目はホラーだったくせに、ぴりぴりした痛みさえがまんできれば、出かけることには比較的抵抗がなかったんだけど……。
見た目がだいぶよくなってきているからといって、安心できないんだな。
もちろん、見た目だって、前髪はおろしていないと気になる。ただ、そうすると、やっぱりかゆいし……というのは頭皮も同じで、このジレンマ。
行ったときは雨模様だったので、じんわりかく汗も気持ち悪い。
痒いようぅと思いながら、それでも自分時間を大切に!と心して外出した。
展示はかなり見ごたえがあって、じっくりキャプションなども読んでまわったのだけれど、メガネをかけたり外したり、それも痒い。
とくに目の痒みが気になるのはつらかった。
読みたいけど集中力が途切れがち――でも、がんばって読んだ!
手紙のやりとりには、いつもなんだか心惹かれてしまうのだけれども(それが名のある人であろうとなかろうと)。
手ずからしたためられたものを見て、その時を思う。
今朝は痛みもなく目覚められたので、
お・これは劇的に額もよくなっているのでは!!と起きて鏡を見るも、
やはり変わらず…………。
そして日中はやっぱり痛痒い。
頭皮と生え際、眉毛、のところが気になる気になる。。。。
それでも蝸牛の歩みなりによくはなっているよ。
きっと!
日に日に起き抜けの痛みが薄れてきている、と思う。
額のうねうねした痒みでの違和感や、少しでも触れるとひりつくような痛みまだ残るし、頭皮の痛痒さは気になりだすと耐え難い。
が、それでも。
そして、日々アットノン、塗りたくる。
いやおうなしにやってくるものもあるよね。
療養期間ももうすぐ終わる。。。。という、わけのわからない感慨。
それにしても手の届かない皮膚の内側の痛痒感、イヤダイヤダ。
エイリアン、痒いんだよな~~~~~。
むずむずむず。。。
いやなのは、夜中に一度目が覚めると眠れなくなっちゃうのよ。
治りかけのほうがしんどいこともあるのね。
帯状疱疹ウイルス最後の抵抗、ってところなんでしょうか。
ほんとうにかゆみが半端なくて、驚く!!!!
とくに目の周り、まぶたと目頭付近が、なんですよ。
大丈夫なのか、このかゆみ――と思うくらい、かゆくてたまらない。
ローガンメガネをかけると、よけいにかゆくなる。
何事もいまいちうまく進まない。。。
うぐぐぐぐぐ。
頭皮は見えないからと思ってついかきむしりたくなるんだけど、
あとがつらいからがまん。
なにかしていると忘れられる瞬間があるんだけど、集中力が途切れがち。
はあ。。。。初めの頃より眠れない。
勝手に思う。
昨日より劇的に見た目が改善されている気がする。。気のせいか、アットノン効果かしらん。
でも、皆様のお祈りと励ましのおかげで、
顔の記録を撮り始めた頃と見比べると、より格段に回復中です(^^)。
これから眼科に向けて、てくてくします。
眼科の結果は思ったよりもよくて、傷もなくなり、よくなっているとのこと。
再び、医者のことばって、やっぱりそれなりに重みがあるんだ、と感じながら家へ帰る。
安堵するし、痒みもおさまっているのはそういうこともあるのかも、と。
帰ってから局長にも報告して、出勤日の相談をし、金曜から出勤することになった!
といって、来週1日~3日まで、もとからの予定があってまた休むんだけど……。
実家の母にも「だいぶよくなったよ」と顔の写真を送ってみせたら、「ほんとだ!」と安堵したようすだった。
今週Eテレで帯状疱疹についてやってたんだそうで、そのことはギリハハさまにも言われた(笑)。
たしかに流行っているんだね。
しかしながら、油断大敵――とはちょっと違うのだが、午後からだんだんに痛痒さが増してきた。
少しずつ古い服を捨てていこうと作業を始めて、汗だくになったというのもある。
夜になるともっと。
お風呂に入ってしばらくおさまったかに思えたが、寝ようと布団に入ってから地味にエイリアン感が復活してきた。
眉毛とおでこのあたりの皮膚の内側に、控えめながら何物かがうねうねとうごめく感覚……。
かといってあらためて起きるのもいやだから、がまんしようと思うものの、なかなかなかなかしぶといやつだった。
帯状疱疹ウイルスってやつは、ずるがしこいのかももしれん……。
痛みが軽減されたぶん、わたしが油断していたというべきか。
きのう日中は比較的痒みがなかったと思ったのに、夕方からだんだん痒みがひどくなってきた。
それでも週明けからのものに比べたらましなんだけど、
いやぁ、最後のあがきが敵ながらあっぱれだ。
医者に行く日はおとなしくなるんだな。
おかげで全然眠れなくなってしまい、「上質の睡眠」とは程遠く朝を迎えてしまった……。
ふぅ。
羊を数えて逆に眠れなくなるというのと似ている。
ぼうっと朝を迎えてのそのそ起きて、療養最終日が始まった。
明日は出勤して皮膚科にも行って――さあ、どうなるんだろうなあ(聖書には明日を煩うなとはあるけれど)、と少々緊張をはらむ一日が。
午前中に集中してすこーし仕事メールと向き合う。
そのあいまにすこーし、申し訳程度の片づけを始める(服や古い書類を捨てるのが主)。
そして、録りためてあるミステリ(主にAXN)などをせっせと観る。
疲れたら、本(紙に印刷された活字)を読む。
TV画面もPCで返信の優先順位や取捨選択をするメール画面も、「想像」の余地なく現実的に1対1で向き合うものなので、疲れてしまうと目をそらしたくなる。
そういうときには、想像のゆるされる読書世界へ旅立つのがいいんだよね。
振り返ってみれば、これがこの療養期間後半の主な過ごし方になっていた。
こういう、いわば非日常的日常とでもいう日々が続いてきていたから――だから、この日もまたそのように。
(つづく)