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P.4 日直:藤田

すっかり寒くなってきて、朝目が覚めても布団の中でもぞもぞしている時間が長くなってしまいました。

かるがも団地 第1回公演『羽生くんが来た』無事に全ステージを終えることができました。沢山のご来場、誠にありがとうございました。また、公演を作る過程で協力してくださった方々、私たちのことを気にかけてくださった方々、すべての方に感謝申し上げます。

あ、藤田(@fujita_karugamo)です。珍しく僕が勝手に書いて、この公演日記も締めさせていただきたいと思います。

Twitterでも申し上げた通り、今回は「これちゃんと伝わるかな…ただの社会不適合者にしか思われないんじゃないかな…」という不安感がありました。自分と誰かは違うというそれだけのことを、割り切りたいのになかなか割り切れない歪んだ気持ちを自分なりに供養してみました。思いのほか共感してもらえる人がいたり、共感とはいかずとも何かを感じたりしてもらうことができて、私としては非常にホッとしています。

改めて、なんでこんな大して金にもならない事を学生の頃からずっと続けているのか自分なりに考えてみました。昔はただ目立ちたい、面白いと思われたいとか、そんな自己顕示欲だけでやってましたが、ここ1,2年色々と酸いも甘いも知る中で、続ける理由が変わってきました。ここからは先日NHKで放送された坂元裕二さんのプロフェッショナル、あるいはTwitterの日野林の直筆メッセージをみていただければ、殆ど言いたいこと似てるのであんまり読んでくれなくていいのですが、多少は自分の言葉で書きます。

今日の僕は、この先どうにもならないかもしれない、またはこれまでどうにもできなかった人生に、無駄な抵抗をするべくお話を作っているのかもしれません。

結局自分本位やな。そうなんです。でも、世の中を見渡してみると、無駄な抵抗をしたい人って自分以外にも意外といるんですよね。結構な数の人が「こんなはずじゃないのに」と思っていることが分かったり、案外自分と同じポイントで躓いていることが分かったりします。

自分のためにお話を作ると同時に、そういう人たちの疲れた心にも寄り添えることができたらな、と、そんなことを密やかに思いながら、最近は過ごしています。それが最近の、僕がこんなことを続けている理由です。

現実を何も変えられなくても、無駄な抵抗をしてみること自体は無意味だとは思いません。結果がすべてになりがちな世の中で、物語だけは物事の過程、その人の生き様をも含めて届けることができるからです。それを見て何かを感じたり考えたり、或いは何も考えずにただただ楽しんでくれるだけでもいい。

『羽生くんが来た』はハッピーエンドのつもりで書きました。彼らの状況が何か好転したわけではありませんが、それでもこの世界は生きる価値があるとせめて思えるように。自分の心身が丈夫じゃない状態でバッドエンドはあまり書きたくないなぁ。この先挑戦はしてみようと思いますが。

学生の頃からいくつか書いてきた青春パンクロック物語は今回で一旦お休みにするつもりです。気が付けば僕も社会人。いつまでもキッズのままでいてはいけない。来年からは大人たち(しっかり20代)の話も書きます。アダルトなかるがも団地にもご期待ください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。ばいちゃばいちゃ。

2018.12.20. 藤田恭輔


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