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批評家になったらもう映画は作れない(初心者の映画制作講座)

この記事は、「映画/動画が作れるようになるメールマガジン」の過去のものからピックアップしてご紹介しています。

映画を作るとき、
特に初めて映画を作るとき。

下手に、映画の知識は無い方がいいんじゃないか、というお話です。

映画を作ろうと思ったら、監督をやりたいあなたは、
少しその先のことを考えてみてください。

映画を作ってどうなりたいのか。


プロを最初から目指すなら、
専門の学校なりに通って知識をつけた方がいいと思います。
通える環境にあるなら。

一方で、単に作ることを楽しみたいなら、
あまり本を読まず、そして固いことを言わず、
何かしら実験作品を作り始めた方がいいと思うのです。


下手に知識があると、
「これがないとダメ」
「これを用意してからじやないとダメ」
・・・と、なかなか開始できなくなります。

しかし一本でも自分で作ってみると、
知識じゃない部分が鬼のように必要なことに気付くわけです。

かっこいい構図を考えたり、機材を正しく使ったりすることはもちろん大事ですが、そもそもそんな環境を用意すること自体が難しい。

お金もある程度必要でしょうが、それよりも、

  • 人を口説く企画力だったり、

  • うまく人を集めるコミュニケーション力だったり、

  • 長い間スタッフをつなぎ止めておけるフォロー力だったり、

  • 撮影日に天気が晴れる運だったり、

    するのです。

そもそも。

知識を付けると言ったって、
ありとあらゆる全部の知識をつけるのはとうてい無理な話。

たくさん本を読んでも結局中途半端になっちゃう。

  • 本を読んだだけのカメラマン、

  • セミナーに参加しただけの音声マン、

  • プロの話を聞いただけの編集マンに、

    仕事を任せる監督はいません。

どんなに素人であっても、

日頃から作ってる人と、知識だけの人は、
明らかに話す内容が違うのですぐ分かります。


普段から手を動かして作ってる人は、
「どうやったんですか?あれ、難しいでしょう」
という、共感型・実践的具体的な会話をします。


知識だけの人は、
「ここはこう撮るべきですよ」
「あの監督はこうやってる」
などと、批評家になります


批評家タイプはやがて、
自分の作品に対しても同じように厳しくなるのでしょう、
いつまでたっても作らない人になっていきます。
準備ができたら、すごいのを作ります、と言いがち)

寺山修司先生も言ってますよね、
「書を捨て、街に出よう。」

これ、映像もやられてた先生が、
自主映画のことをさして言ったとか言わなかったとか。(ウソ)

でも知識が…という人もいるでしよう。
そんなの、当たり前なんです。

本はいつでも読めますし、そもそもいつまでたっても学習は必要です。

僕も長年自主映画をやってますが、
それでもおそらく、学習意欲は誰にも負けてないと思います。

そして。

僕も常に知識吸収を心がけていますが、同時に、

体験量が知識に負けないように、

も気を付けています。


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