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Brida

私は多趣味でこれまでにいろいろなものに興味を持ち、それと同時にあきらめては放り出した。

絵、カメラ、ダンス、ピアノ、ミュージカル、、、とこう振り返ると自分はアーティストに近しい存在を目指していたのかと思う。

でもこの資本主義の流れで深く考えることなく、これらを極めてやるという気はなく、自分の才能に期待することもなく「普通」に生きてきた。

ほかにも人生の小さな選択の中で、あきらめることが普通だと早々に見切りをつけて匙を投げてしまっていた。

私の体は一つで、この人生を一つのことにすべてをささげる覚悟もなく、それに値する何かに対する情熱もまだ見つかっていない。

そんな中でパウロ・コエーリョの「ブリーダ」という本にたまたま出合った。

彼の思想は「アルケミスト」で学んだつもりだったけど、この本から人間としての生き方や地球との付き合い方のような本質的なものを教えられたと感じている。

中でもブリーダの恋人 ローレンスが言っていたことが全ての思想などの原点になるのではないかとさえ思うような強い言葉が心に強く残っている。

宇宙は創造の瞬間から今まで、何も付け加えられていないということ。

毎日毎秒、すべてのものが動き続け変化しているが、
宇宙に存在するものは何十億年も前から同じで、
たった一つの原子も付け加えられていない。
ただ、形が変わり存在し続けているだけだと。

粒子の中に記憶が宿っていたとしたら。
それはとてもロマンチックで、自分の小さな脳で体で、すごくこの考え方が好きだと感じた。

“Nothing in the world is ever completely wrong. Even a stopped clock is right twice a day.”
Paulo Coelho, Brida

訳:この世界に完全に間違っているものはない。止まってしまった時計でさえ一日に二度正しい時間を指すじゃないか。

“When you find your path, you must not be afraid. You need to have sufficient courage to make mistakes. Disappointment, defeat, and despair are the tools God uses to show us the way.”
Paulo Coelho, Brida

訳:自分の人生の道を見つけたとき、恐れてはいけません。間違いを犯すために勇気を持つことが必要です。失望、敗北感、絶望、これらは神が私たちに道を示すために使う手段なのです。

今生きているのは、間違ってしまった人生なんじゃないかと毎日考え、悲観的になりながら残りの人生を過ごすことこそ、最悪なことはない。

パウロ・コエーリョは教えてくれた。

ゆっくり自分と素直に向き合うこと。

そうすることで少しだけ見えてきた自分。

自分を細胞レベルでわくわくさせてあげたい。
そのためには世界中を旅したい。
世の中には不思議が溢れているんだから。

それは自分にとっての道なのかもしれないし、そうじゃないかもしれない。
でもこれが今の自分の本当の心の声だと思う。


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