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機材沼は怖くないと言ったな?あれは嘘だ。


この記事を見る前に

とりあえずDiscordでVCしてみたいけどあんまり予算と吟味の時間を掛ける気はないよ
→先に書いたこちらの記事をご覧下さい


その記事から飛んできたぞ!!!一番いい設備を頼む!!!!
→沼(本記事)へようこそ

※本記事では、できるだけ自分の耳でマイクを選んでもらえるよう、「弾き語りすとLabo」さん(日本語、テキストでの説明も丁寧)と「Podcastage」さん(英語YouTube動画、音声テストが極めて丁寧)のレビューへのリンクを張っています。また、各マイクについて、SoundhouseかAmazonの安い方へのリンクを貼っています。アフィリエイトは使っていません。

はじめに

機材は沼です。自分好みの音を追求して行くと、予算がなんぼあっても足りません。僕が今めちゃくちゃ欲しいのは約50万円のオーディオインターフェイスですが、業界定番のマイクも50万円くらいします。今見たら485000円でGoogleが低価格タグ付けてたわ……。
そもそも部屋の反響を減らして外からの雑音を防ごうと思うと防音室から必要なわけではい500万円なり〜!ていうかまず防音設備に耐える家を買って専用電柱立てるところから!無理!5000兆円欲しい!!!
……と言う世界ですので、ここでは一般社会人が趣味としてギリギリ手を出せそうな、普通に生活している部屋(デスク)周りで予算10万円前後までの範囲で挙げていこうと思います。
予算と品質を考えてできるだけ安いセットアップも提案するのでご安心ください。

この記事で想定している構成は、
・XLRマイク(いわゆる普通のマイク)をマイクスタンド・マイクアームに載せる
・オーディオインターフェイス(マイクからPCに音を入力し、PCからの音をイヤホン・ヘッドホン・スピーカーに出力する)
・イヤホンかヘッドホン、場合によりスピーカー併用
・(ゲーム機の音を取り込む人は)キャプチャーボード
で、PC(MacもOK。僕はマカーです)でマイクやゲーム機の音をごにょごにょしてボイスチャットや配信をするというものです。

1)マイクをどう選ぶか

ポイントは複数あります。
・マイクの感度(高いほど細かい音を拾ってくれるが余計な音を拾う。低いほど余計な音を拾わないがマイクの位置や自分の声の大きさが問われる)
・指向性(正面だけの音を取ってくれるか、横や後ろの音も拾うか。正面だけの場合も、どれくらい拾うエリアが広いか)
・音質、音の特性(「音質の悪いマイク」「人の声を取るのに適していないマイク(楽器向けなど)」はありますが、「すべての人の声に適したマイク」はありません。最後は好みと相性になります)

i)感度

マイクがどれくらい敏感に音を拾うか、です。感度が良い(敏感)なほど、声の細かなニュアンスまで拾ってくれますが、その分いらない音も入るようになります。
じゃあ感度低い方が良いのでは?と思うかもしれませんが、低いと今度は自分の声が入りにくくなります。
本来、マイクは「音を拾う部分に向けてしっかりと音源(自分の口)を合わせて音を出す(喋る)」前提の機材なので、カジュアルにゲームしながらマイクを使っている場合、マイクにとって適切な位置から声を入れることができない可能性が高くなります。
なので、「感度の良いマイク」がお勧めです。
逆に、ASMR配信をしたい、ガチのボイチェンをしたいなど、マイクで取る音の質にこだわってくる場合は、感度の低いマイクも選択肢になります。(逆に環境を整えてめちゃくちゃ感度高いマイク、の線もある)

感度の高い低いは何で見分けるか、それはマイクの性能情報のところにある「-50dB」とかいう数字なのですが、これも最初はあまり気にしなくていいです。
我々素人が買うようなマイクは2種類しかない。「ダイナミック」か「コンデンサー」かだ!!!

これは音を拾う部品の構造によって分類されたもので、ダイナミック型は「マイクの中に磁石のコイルがあり、その揺れ方で音を拾う」、コンデンサー型は「マイクの中で薄い膜を帯電させておき、音によって膜が動くと電圧が変わるので、その電圧の変化で音を拾う」というものです。
その辺がわかりやすいオーディオテクニカの解説ページ

コイルと膜という違いでなんとなく察してもらえると思いますが、「ダイナミック型は感度が低いけど丈夫で取り回しがしやすい」「コンデンサー型は感度が高いけどデリケート、しかも電源がいる」という特徴があります。

と説明してきましたが、ボイチャとかカジュアル配信に使うだけならコンデンサーマイク一択です。10万円以下のコンデンサーマイクなら湿気とかそこまで気にしなくても……いや気にしたいけど……でもまあめちゃくちゃ神経質にならなくても普段使いなら大丈夫のはずです。サウナの中に住んでる人はしらない!(湿気と衝撃が敵)

生活音を減らしたいとか、ボイチェンをちょっとつっこんでやりたい人の場合は、ダイナミックマイクも選択肢に入ると思います。(ボイチェンは音全体を変換する=ノイズがあるとノイズも一緒に変換されて気持ち悪い音が入ってしまうため)

また、コンデンサーマイクは電源が必要なので、オーディオインターフェイスが必須になります。ダイナミックマイクには電源が必要ないので、最悪ヘッドホンジャックに直接差し込むケーブルだけでもなんとかなります……が、コンデンサーマイクより感度が低い(音が小さめ)なので、音を持ち上げるためにはやはりオーディオインターフェイスがあった方が良いです。
ていうかオーディオインターフェイス買いたくないからってダイナミックマイクにするくらいなら、USBマイク(=簡易オーディオインターフェイスが内蔵されてると思ってもいい)買った方が良いんじゃないかな。

ii)指向性

音をどの方向から拾うか、です。VCに使うだけなら正面からだけ拾うものが良いですが、実は兄弟で1台のマイクで配信したいですとか、ゲストをリアルに招いてトーク番組をやりますとか、バンドの音をステレオで取りたいとかなら他の指向s……いやもうそれは入力多めのインターフェイスにマイク複数積もう?なのでやっぱり正面だけ拾うもので良いです。

「正面の音しか拾わない」を、マイク業界では「単一指向性(カーディオイド)」と言います。マイクの音を拾う様子を図にするとハート(ギリシャ語で「カルディア」)型なのでこう呼ばれます。普通の単一指向性よりもさらに真っ正面の音だけを拾う「超単一指向性(ハイパーカーディオイド、スーパーカーディオイド)」というものもあります。

「自分の声だけ拾いたいんだから、指向性が高いほどええんやろ!」と思われたあなた、残念ながらちょっとだけ違います。
まず、指向性が高いということは、正しい(マイクが想定している)音源の位置が限られていると言うことです。マイクにちゃんと音を拾ってもらうには、マイクが求めている位置に自分がいなければなりません。
超単一指向性だと、自分がうっかり姿勢を変えたときに、マイクが求めている位置からズレてしまう可能性が、単一指向性よりも高くなります。
それでもVCくらいならなんとかなることが多いけどね。

さらに、実は単一指向性といっても、「正面以外の音を拾わない」訳ではありません。「正面の音は一番いい音で、一番大きく拾うけど、他の音はちょっと拾いづらいし、音も変わっちゃうよ」というのが正確です。なんなら単一指向性より超単一指向性の方が真後ろの音を拾いやすいこともあります。

ですので、「超単一指向性」にこだわる必要はなく、「ざっくり単一指向性(超単一指向性も含む)」の中でマイクを選ぶのが良いでしょう。

iii)音質、音の特性

これが一番難しいし一番沼なんですよ!!!沼!!!
マイクごとにいろんな個性があるので「これは良くない」はあっても「これは万人向け」というのがなかなかないのです。
なので、選択肢としては「無難なもの」か、「ある程度の個性を狙っていく」かのどちらかになります。

例えば、トーク用マイクとして一番有名なのはおそらくマイケル・ジャクソンも使ったShure SM7Bで、低い音を強調された「滑らかな響き」という特徴で語られます。

ただ、お高めの上にダイナミックマイク、かつ感度がかなり低いので、「パワーのあるオーディオインターフェイスで受け止めてあげないといけない」という難点があります。
それでもトーク用マイクの音としては一つのリファレンスになっていて、「SM7Bに近い音かどうか」で説明されることもある位です。

ちなみにSM7Bに近い音といわれるコンデンサーマイクにEarthworks Ethosがあります。
コンデンサーマイクは感度が高いので、こっちの方が音はしっかり取れます。値段もしっかり取られます。
値段は張りますが、同社のIcon(USB版XLR版がある)も合わせて「非常に人の声をきれいに録ってくれる」と評価が高いです。

あるいは、業界標準マイクと言われるNeumann U87と言うマイクがあります(モデルチェンジして現在はU87Ai)。
これに近い音を狙う(=スタジオでプロが録る音に寄せる)ためにNeumannのエントリーマイクTLM103を選ぶとか、上2つのマイクと同じ工場で作られていて大分値段も抑えられているSennheiser MK4に手を出すとか、そういう選び方もあります。

あと、これはVCに使う人はいないと思うけど「漫才マイク」の名前で知られるソニーのC38-Bね!出囃子流しながら「はいどうも〜」って出てくる漫才師の前に置いてある奴ね!舞台の定番ですごい良いマイクだしこれ配信やってみたいけどさすがに使わんわ!欲しい!顔出しトークとかする人だと(音はもちろん)絵面は良いかも。

補足:上であげたマイク群だと、SM7Bが「ダイナミックマイク」、Earthworksの2本が「スモールダイヤフラムのコンデンサーマイク」、NeumannとSennheiser MK4、Sony C38-Bが「ラージダイヤフラムのコンデンサーマイク」になります。
ダイヤフラムとは音を受け止める膜のことで、これが大きいとより繊細に音を拾いますが、電圧の変化が伝わるまでに時間が掛かる(立ち上がりが遅くなる)ことや、大きな音に弱いと言う弱点があります。逆に、スモールダイヤフラムは音の立ち上がりが早く、高音域をよりきれいに拾いますが、ラージダイヤフラムほど繊細に音を拾わないということになります。

上2つの例のような「この音が欲しい」が分かっているマイクを避けて無難なマイクを選ぶとなると、定番と言われているものからいろんなレビューを見て探すことになります。

2)おすすめマイク紹介

定番から選べと言いましたが、定番と言われるものにもいくつか種類があり、VC前提で考えた場合は大まかに
・マイクとしてのド定番
・配信・放送マイクとしての定番
・ゲーマー向けマイクの定番(これはUSBマイクも多い)
に分けられると思います。

a)マイクとしてのド定番

Shure SM58

12000円くらい。いわゆるザ・マイク。世界で最も売れているマイク。象が踏んでも壊れない、かどうかは分かりませんが、公式でトラックに引かせた検証動画があったりするくらいに頑丈なマイクです。音もしっかりしていて、なおかつ人の声に最適に設計されているので、迷ったらこれを買っておけば間違いがありません。
なお、同じコイルですが楽器用に設計されたSM57(とはいえこれを歌などに使う人もいます。58より高音域が少し持ち上がった、「明るい音」と言われます)、同じコンセプトの上位機種Beta57a/Beta58aと言うのもあります。
このマイクは絶対に正規のショップから新品で買って下さい。あまりにも売れているマイクなので、偽物がめちゃくちゃ出回っています。プロも手持ちを確かめたら偽物が混ざってたとか、普通にあるから!

オーディオテクニカ AT2020

12000円くらい。入門用コンデンサマイクとして、日本ではたぶん圧倒的な人気があるマイクです。音は良い意味で無難オブ無難。
もうちょっとノイズを減らしたAT2035や、同じシリーズのダイナミックマイクAT2040もあります。さらにはUSBモデルもあるんだけど、それは別の項目で。

AKG C214

45000円くらい。多分日本で「ちょっと良いコンデンサマイク」と言ったときに定番で出てくるマイク。以前は2万円台だったのに円安とインフレえらい高なった……。
声も楽器も何でもいい感じに録れる、ザ・万能マイクです。

Marantz Professional MPM-1000u

6000円くらい。日本で「安いけどちゃんとしたコンデンサーマイク」と言われたら、アマゾンでしょっちゅうセールになっているこちらの普及度も高いはず。Marantzと付いていますが、オーディオメーカーのMarantzとは(今は)別会社です。MPM-x000シリーズにはuの付くUSBバージョンとつかないXLRバージョンがありますが、おそらく手軽に使えるUSBバージョンの方が値段帯とニーズの関係でウケてるんじゃないかな。

とにかく値段と音質のコスパが良すぎ。これとスタンドさえあれば普通に配信しても大丈夫です。XLRバージョンも悪くないけど、オーディオインターフェイスが必要なのでコスパは下がります。
上位バージョンで8000円くらいのMPM-2000uというのもあります。大して値段は変わらないのに音質が良くなっていることに加え、ショックマウント(マイクスタンドから伝わる振動を消す装置)が附属しているので、個人的に隠れお勧めマイクだったりします。あと数字デカい方がなんか偉そうで良くない?(というしょーもない理由で僕の初コンデンサーマイクはこれでした)
ただ、今は後述のAKG Lyraが1万円を切ってしまったので、そっちの方がコスパが明らかに良くてですね。。。。

b)配信・放送マイクとしての定番

主に人の声に特化しており、なおかつスタンドから吊り下げる感じで使うマイクです。放送クオリティの音が録れますがプロユースと言うことでもあるので総じてお高め。

Electro-Voice RE20

ラジオDJがつかってそうな(というか使っている)ダイナミックマイクマイク。しゃべるコンテンツとかを考えてて潤沢に予算があるなら選択肢でしょう。
同じコンセプトの令和最新版、RE320もあります。それでもまだお高めですが。
どちらもダイナミックマイクですので、声が細い人は避けた方が良いかと思います。

SM7B

放送マイクのもう一つの定番。とてもやわらかで聞きやすい音です。こちらもダイナミックマイク。
難点として、ちょっとだけお高めの値段と、感度が低いので質の良いオーディオインターフェイスでしっかり拾ってあげないと音が小さすぎること、があります。
廉価版のMV7x、そのUSBバージョンのMV7と言うのもあります(厳密には、MV7xがMV7のXLRバージョン)。MV7は数少ないUSBダイナミックマイクで、ミュートスイッチが付いています。

Neumann U87Ai

そうだねプロの定番だね、高えよ!50万円弱なり!
自宅に電柱引いちゃう系オーディオマニアならこれくらいポンと買えるかもしれませんが、我々庶民には無理です。なので同じNeumannの個人向けラインが現実的……いうてそっちでも10万超えてくるマイクですが。U87を個人所有するのはもう野生のプロの仕業ですが、個人向けラインの方は、VTuberさんで使ってる人は見ました。
TLM102:ノイマンで一番安い!なんと8万円以下で買える!高い!!!一番小さい!
ノイマンのマイクの中では若干高音よりの、ボーカル向けマイクという位置づけのようです。基本的には下記TLM103の下位互換になります。
TLM103:廉価版U87!音がいい!小さい!値段はそこまで小さくない!!15万円くらい!!
小型化で取り回しが良くなったけどもU87系列の柔らかい音が録れる、素人の憧れマイク。皆さんも一本どうすか。僕はまだ買えない。

ちなみに、ノイマン味が欲しいけどどうしても0を一つ減らしたい場合の選択肢として、同じ工場で作られているSennheiser Mk4という選択肢があります。これもとても綺麗な音です(素人が使う分には)。

c)USBマイクの定番

近年はゲーム配信やボイスチャット、さらにはテレワーク用に、多くの企業が「オールインワンで喋りに特化したマイク」を発売しています。その多くがUSB接続ですので、余計なケーブルやオーディオインターフェイスなどは必要ありません。基本的にデスクに置けるようなスタンドつきですが、ほとんどはスタンドを外してマイクアームに載せることも可能な作りになっています。
ゲーマー向けマイクの大きなメリットとして、なんのためか分からんけどやたら光ることに加えて、「大抵ミュートスイッチが付いている」というのが挙げられます。席を立つときや家族と話すときなど、ミュートスイッチがあると便利な場面は結構多いです。
ちなみに、ミュートスイッチがないUSBマイクの場合は、スイッチつきUSBハブにつなぐことで擬似的にミュートスイッチとして運用できます。XLRマイクの場合も、コンデンサーマイクであれば、すぐ触れる位置に電源供給のオンオフスイッチがあるオーディオインターフェイスと組み合わせることで、一応は同様の疑似スイッチにできます(が、上記二つよりは扱いづらいです。どうしてもミュートスイッチが欲しければStreamdeckのような外部デバイスを導入するのもあり)。

なお、デスクスタンドつきが多いと言いましたが、可能であればマイクアームに載せた方が良いです。マイクの位置を調整しやすいだけでなく、余計なノイズ(特にキータイプ音や床からの振動)を拾いにくくなります。

これ系は個人的にあまり詳しくないのと、それなりのメーカーはそれなりにちゃんとしていると思うので、メジャーなメーカーのものを挙げておきます。加えて、メジャーメーカーが配信・リモートワーク需要の高まりを見て投入している同じようなコンセプトのUSBマイクについてもいくつか紹介します。

Logicool Yeti X

30000円くらい。もともと歴史あるマイクメーカーのBlueが作っていた、デスクトップ型マイクの雛形になったと言ってもいいモデルがYetiです。その後、LogicoolがBlueを買収し、ブランド名が消されたあとも、Yetiのコンセプトを継承したモデルが多数残されています。
Yeti Xは元祖Yetiの後継モデルで、音質もアップしています。さらに、専用の音声調整ソフトがでたので遊びやすくもなりました。
が、必ずしも業界ベストの音質という訳ではないので、デザインが好きとか絶対この音がいいと感じたわけでなければ、必ずしもベストチョイスではありません。個人的には実勢価格1/3でよりクリアな音質のAKG Lyra(下記)をお勧めしたいです。

HyperX Solocast

ゲーム周辺機器メーカーの、本当にゲーミングマイクなゲーミングマイク。その割に音質の評判が良いです。Amazonでよくセールをやっていて7000円くらい。音質もちゃんとしてるようで、コスパ面ではかなり高いと言えそうです。
ただし、感度が良すぎるので生活音やノイズを拾いやすいというレビューも。そこはもうコンデンサーマイクの宿命かなあ。
上位モデルのQuadcastもあります。

AKG Lyra

AKGのマイクは高級だと思うよね。なんとこいつは今1万円以下で買える!しかもYetiにあるような複数指向性も備えてる!解像度も高い!あとデザインがいい!この記事のトップ画にも入れてもらった!お気に入り!
ぶっちゃけただのYetiフォロワーなんですが、まねっこも良いメーカーがやるとここまでいけるんやなという印象。同じコンセプトのマイクと比べて若干大きさをとりますが、それ以外は値段帯を考えても非常にお買い得です。
下位モデルのAraと言うのもあるんですが、Lyraが値下がりしすぎて値段あまり変わらないのでLyraでいいです。

AT2020USB-X

18000円弱。定番マイクのコーナーでも紹介したオーディオテクニカの定番マイクAT2020の、何世代めかのUSBバージョン。ずば抜けて音が良いというわけでもないけど、日本メーカーが好き、オーテクが好きっていう方で、一つで全部なんとかしたいというならありよりのあり。ただこの値段だと、今はLyraにマイクアーム追加しておつりが来るんだよね……。

Sennheiser Profile

15000円くらい。気がついたら天下のゼンハイザーも流行りに乗っかってた!音は普通ですがめちゃくちゃ多機能。ミックスダイヤル(PCの音とマイクの音の切り替え)まで付いてるのはさすがに珍しい。あと結構モダンなデザインですね。
AT2020USB-Xよりさらに「1台でなんとかしたい」ニーズに応えてくれるマイクだと思います。

JBL Quantum Stream

1万円くらい。これについてはあまり参考になりそうなレビューが見つからなかったんですが、JBLだし1万円だし良いのでは?と言う雑な理由の推薦。多分あんまりマイクオタクの視界に入ってないんじゃないかなあ。ライティングや専用ソフトなど、オーディオメーカーの製品としてはゲーミングよりです。
なお上位モデルのQuantum Stream Studioもあります。

まとめ

オーディオインターフェイスまで話す前に記事が長くなりすぎたので、とりあえずお勧めマイクをぶん投げるよ!

1万円以下コース
Solocast、Lyra

15000円コース
Lyra+マイクアーム
※この辺からはマイクアームをぜひ導入してください

3万円コース
AT2020(XLR)+マイクアーム+AT-UMX3(オーディオインターフェイス)
SM58+マイクアーム+Volt1かEvo4(オーディオインターフェイス)

3万円から100万円までは、欲しいマイクかオーディオインターフェイスを選んだ上で、予算と好きな音に合わせて組み合わせるオーダーメイドになります。もしくは、最初に買った機材を少しずつ更新するみたいな。
レビューサイトで聞きまくってください!
オーディオインターフェイスの予算もちゃんととっておくんだぞ!そっちは入門編なら2-3万あれば良いと思うよ!ちなぼくは最初のオーディオインターフェイスとして、Amazonで生産終了後投げ売りされていたTascamのを新品5000円で買った!まずはそういうのから入って、徐々に揃えていくのも楽しいです!沼!

100万円コース
U87Ai+Antelope Amari

おまけ

マイクの機能についてよくでてくる単語をいくつか解説するよ

ローカットフィルタ/ハイパスフィルタ
「低い音を切り捨てる」あるいは「高い音だけ通す」という意味で、どちらも同じことを言っています。人間の声より低い音を一律で弾くことで、ノイズが少なく、聞きやすいように声を録音できます。あれば嬉しいこともある。

PAD
大音量が入ってきたときに音割れしないよう、あらかじめ入ってきた音を減衰させる仕組み。楽器とかなら必要かもですが人の声なら普通は必要ないはず。あっても困らないけど。

感度
規定音圧(1Pa)の1kHzの正弦波を加えたときに出力する電圧。マイナスnデシベル(-30db、など)、もしくはnミリボルト(25mV/Pa)などと記述されます。困ったことに、この2つの数字に互換性はない……。
マイクの感度は低すぎると全然音を拾ってくれないし、高すぎると今度はどうでもいいノイズまで拾ってしまうので、ほどほどの範囲で自分に必要な感度が重要です。一般的には、入力感度をオーディオインターフェイス側で調整することが多いので、あまり神経質になる必要はありません。ただし、ダイナミック型は「感度をによっては声をしっかり拾ってくれないので(SM7Bがこれで有名)、しっかり音を拾える性能の良いオーディオインターフェイスや出力をブーストするアダプターが必要」と言うケースもあったりします。初心者・ライトユーザーには(USBの)コンデンサーマイクをお勧めする理由の一つです。

ファンタム電源/48V
コンデンサーマイクは音を拾うために膜に電圧を掛けていると言ったな?その電気を供給する電源機能のこと。これが使えるオーディオインターフェイス(もしくはミキサーやマイクプリアンプ)がないと、コンデンサーマイクはただの置物になります。
とはいえ、ファンタム電源の使えないオーディオインターフェイスは見たことがないので、「USBじゃないコンデンサーマイクをPCのマイク兼用イヤホンジャックに刺しても使えない」くらいの意味だと思ってもらえれば構いません。
USB接続のコンデンサーマイクは、USBから電気を供給するので問題ありません。
補足として、XLR接続のコンデンサーマイクを動かしているマイクケーブルには微弱とはいえ電気が走っていますので、電源が入った状態でケーブルの抜き差しをするとマイクが壊れる可能性があります。必ずファンタム電源オフの状態でケーブルをつなぎ、電源を落として20秒くらい待ってからケーブルを抜くようにしてください。
高級なコンデンサーマイクほど、使わないときは湿気を管理した倉庫にしまっておく必要があるので、この辺も神経質な対応が求められます。
初心者にXLR接続の高級なコンデンサーマイクを勧めない理由の一つです。USBの方が楽だぞ!もしくは:ダイナミックマイクか、倉庫にしまわなくても気にならない5万円以下のコンデンサーマイクの方が安心だぞ!

SN比
マイクが自分で発してしまうノイズの大きさを示す数値。入力された信号(音)=Sに対してノイズ=Nがどのくらいか、という意味なので、大きい方がノイズが少ないということ。

SPL
最大入力音圧。どれくらい大きな音まで受け止められるか。そのマイクを持ち込んでカラオケでクッソシャウトとかなら声量次第ではわからないけど、おしゃべり用途で買う場合はとりあえず気にしなくても大丈夫かと。

周波数特性
低い方から高い方へどこまでマイクが音を拾えるかを示す数値。安いマイクより高いマイクの方が、ダイナミック型よりコンデンサー型の方が、それぞれ(特に周波数の上限が)広い傾向がある。例えば同じ値段帯の12000円くらすでダイナミック型のSM58は50Hz - 15kHz(15000Hz)、コンデンサー型のAT2020は20Hz-20000Hz。コンデンサー型でぐっと値段の上がるEarthworks Ethosは20Hz-30000Hz。
ただしほとんどのコンデンサー型は20Hz-20000Hzです。というのも、人間の可聴域が20Hz-20000Hzだからです。つまりEthosは超音波まで拾っているということになります。
さらにいうと、日本語は低い周波数の言語(125Hz-1500Hz)、イギリス英語は逆に極めて高い周波数の言語(2000Hz-12000Hz)など、言語によって周波数帯に差があり、それでも可聴域を全て使うわけではありません。理論上、日本語に使うなら100-5000Hzくらいがカバーされればいいということになります。なので、周波数特性に敏感になる必要はありません。年を取るとそもそも上の周波数は聞こえなくなってくるしね……。
とはいえ、可聴域外の音も聞き取れはしないものの、聞き心地に影響するといわれています。なのでそこまで録音できるマイクは無意味ではないです。ボイスチャットに使うなら特に必要ないと言うだけで。超音波拾いまくりのEarthworksのマイクは格好いいし音も良いのでおすすめだよ!高いけどな!

オーディオインターフェイスについて

すでに11000字あるのでそのうち別記事立てるけど、適当に良さげなの羅列しておくよ
マイクは1本しかつながない前提で、安い方から(★は個人的おすすめ)
Behringer UM2
Presonos Audio box Go
==12000円の壁==
★Audient evo4
★Universal Audio Volt1
==2万円の壁==
Steinberg UR22C
Focuslite Scarlet Solo
★Tascam Series102i
 (※キャプチャボードを使わずTV=ゲーム機の音をPCに引き込もうとしてる人はSeries102i一択)
==2万5000円の壁==
Audient id4mk2
Solid State Logic SSL2
==3万円の壁==
★MOTU M2
==5万円の壁==
Antelope Audio Zen Go
Universal Audio Apollo Solo

じゃあお前は何を使ってるの?

今はEarthworks Icon Pro+Volt1という組み合わせになります。
他に使ってきた主なマイクはMarantz MPM2000-u、Shure SM57、AKG Lyra、AKG D7、Sennheiser MK4です。












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