超長期企画案『パラレルノート ~あなたはnoteの向こう~』
(コンセプト)
人と人とは、リアルに繋がれなくとも関係を築くことができるのか。
(ガイドライン)
――noteというSNSがある。
ある時期からnoteにおいて、一つの『ウワサ』が拡散され始めた。
『noteのユーザーの中に、幽霊がいる』
当初はただの怪談話の一つとしてタイムラインを流れ去っていったそのウワサは、しかし、
『オフ会で会おうとしても会えない』
『指定された住所に商品を送ってもあて先不明で返ってくる』
などというリアリティを伴った情報とともに拡散されるに至って、徐々に様々なnoteのユーザーの記憶領域の片隅へと保存されていった。
オンラインでしか会うことのできない存在。
AI(人工知能)の所業なのか、はたまた現実の第三者による悪戯なのか。
それとも、本当に幽霊がネットワークを徘徊する時代になったのか。
これは、そんなウワサが広く拡散され、そして誰もの心の奥底に浸透されていった後のnoteを舞台にした、そんな物語である。
(世界観)
時は202X年の日本。特に現代と何も変わらず、ただじわじわと何かが進歩しているような、そんな未来。
すでにオープンから10年以上を経過し、紆余曲折を経たことでこちらもじわじわと何かが進歩しているように見えるnoteにおいて、新たな集客力の向上のために一つの最先端技術を取り入れることとなった。
『IPWS -Interference of parallel world System-』
そのアプリケーションを作り上げたプログラマーの詳細は不明であり、それがどのような効果を生むのかもまた、その真偽も含めて不明であったが、それゆえに導入コストのかからないそのアプリケーションであったために、累積赤字を抱えていたnoteは起死回生の一手として、しかしこれまで同様ユーザーには非公開のまま、既存システム内に導入を行ったのである。
結果。『IPWS』による効果は絶大なものとなった。
登録ユーザー数はほぼ倍増し、それによる手数料収入も大きく跳ね上がり、noteはそれから数年ののちにそのすべての負債を補てんすることとなったのである。
しかし、それと同時に、note内で不思議な現象が発生するようになる。
いわく、ユーザーが現実世界で会おうとして待ち合わせしても、同じ場所にいるはずなのに会えなかった。
いわく、noteとは別の手段で連絡を取り合おうとしても、TwitterやLINE、はては電話やメールのやり取りすらできなかった。
いわく、note内で取引が成立したはずの商品について、相手は送付したと言ってるのに届かない。
いわく、アップされた写真にある商品が市販されていないものだった。
などといった数々のトラブルが徐々に表面化するに及び、とうとう運営サイドは『IPWS』が真に『並行世界への干渉』を行っていることを知ったのである。
しかし、運営サイドはそのことを公開することはなかった。
公開してしまえばこの技術を独占することはできなくなるため、ようやく黒字経営となったはずのnoteが再び赤字に転落する可能性も否定できなかったためである。
その代わり、運営サイドは別の手を取った。
note内に『幽霊』――ネット上では交流できてもリアルでの交流が難しい存在がいる、という噂を流布したのである。
結果。
noteユーザーは、ユーザー間の交流をためらうようになった。
『幽霊』かもしれない相手との現物の売買を避けるようになり、オフ会も参加前に必ずnote外での連絡手段を通すようになり、互いに距離を置くようになったのである。
(求めているモノガタリ)
例1.並行世界にいるため『note以外では絶対に会えない』相手と『会いたい』と願ったとき、そこに奇跡は起こるのか。
例2.noteでしか会えないけど魅力的で相性の良い『並行世界のユーザー』と、リアルで簡単に会えるけど魅力を感じない『同じ世界の人間たち』とのはざまで揺れ動く心理。
(作品形態)
noteで公開できる形であれば、どのようなものでも可。
小説、音楽、動画、イラスト、漫画、写真、俳句、短歌、詩、造形物、料理、建築物、ファッションなどなど。
トークノートなどによるシェアも自由。
(公開条件)
アップされたnoteには必ずハッシュタグ
#パラレルノート
を付与すること。
上記ハッシュタグが付けられてないものについては、当企画参加作品と判断できないため、忘れず付与をお願いしたい。
(締め切りなど)
無期限。
(権利など)
当企画にて制作された作品の著作権などの権利は、製作者たる各ユーザーに帰属します。
また、各作品の有料配信については自由ですが、それによる各種トラブルへの責任については製作者に帰属しますのでご容赦ください。
その他の権利についてはnoteの運営規約に準じます。