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自転車の【真・軽量化論】とは

自転車の軽量化というと、ネットや動画を見ても、どれもこれも機材に依る記事が大半を占めている。しかし、真の軽量化というと見直すべき所は多々あるのではないだろうか。
そして、軽量化は一部の機材オタクやホビーレーサーだけが行うべきものなのか。

この記事は、何のために軽量化するのか、一通り軽量化を試みたがさらに一歩先の軽量化をするにはどうすればいいか記載している。


まずは一旦こちらの本を読んでほしい。

↓電子版


この本は登山向けの本であるが、大切な考え方が多く含まれている。
この記事もベースとなるのはこの本であり、昨今のミニマリズムにも共通の思想があると思っている。


何のために軽量化するか


それは「サイクリングを最大限楽しむ」ためである。

さて、サイクリングを楽しむとは何であろうか?

当然ながらそれは人それぞれである。まだ知らない土地に大冒険へ行ったり、仲間と共に大切な時間を過ごしたり、はたまた大会に出て過去の自分を超えてみたり….それぞれの楽しみ方に向けて、それぞれの自転車がある。ロングライド向けのエンデュランスバイク、街乗りのシティサイクル、冒険へ向かうグラベルバイクなどなど。

恐らくロードバイク乗り以外の上記のようなバイクを持っている方は余り軽量化を意識しないとは思う。ただ、寧ろそういう方達ほどこの記事を読んで軽量化について考えて欲しい。

例えば、旅先で自転車をレンタルしたとしよう。旅の思い出として、そのアクティビティが良い思い出で残るか、嫌な思い出で残るかは、実はその自転車の重さが関わっているかも知れない。

風を切って軽快に走った。坂を越え、道中素敵な雑貨屋に寄って素敵なお土産を買うことができた。

Aさんの感想

自転車を漕いでも漕いでも中々目的地へ着かなかった。坂で汗だくになり、帰りはお土産が重くて運転しづらかった。

Bさんの感想

実はこれらは同じ旅の思い出である。同じことをしたはずなのにAさんとBさんの思い出にはギャップがあり、その原因は自転車の重さだった。
重さという「抵抗」が少なければ少ないほど、体は楽であり気持ちが良いし(風を切って走る↔︎汗だくで走る)、意識を目的に向けることができる(素敵な雑貨屋を見つけた↔︎お土産が重かった)

つまりは軽ければ軽いほど、どの様な乗り方であっても真の目的を感じ易くなるのではないだろうかということである

「カメラを持ってサイクリングに行きます。カメラが目的なので自転車の軽量化には興味がありません」

これは本当でしょうか?仮に自転車が少しでも軽くて、目的地に1分早く着けたとしたら、お目当ての夕焼けの撮影に間に合ったのではないでしょうか?

前述の本ではハイキングの荷物を軽量化して「自然に近づきやすくなれる」とのことです。
ミニマリズムの基本は自分の価値観と向き合い「自分が本当に必要なもの」に気づくことです。

あなたのそのサイクリングの本当の目的は何ですか?
その持ち物は本当に必要ですか?

軽量化において本当に必要な事はお金ではなく、考えること、サイクリングの目的を明確化することです。

カフェに行くゆるぽただからパンク修理セットは家に置いて、自転車を止めてる時間は長いからしっかりした鍵を持ってきた

1日で150km走ることが目的だから万が一に備えてパンク修理セットを持って、でもほとんど自転車に乗っているから軽い鍵を持ってきた

案外簡単ではないだろうか?何でもかんでも軽いものを使おうというわけでなく、必要に応じて重いものを使うべきであり、他が軽ければ重いものも気にはならないのです。


どうやって軽量化するか

ここに関しては前述の本から引用して、まずは「重さ」の考え方を整理しよう。

ベースウェイト BASE WEIGHT  

消費物を除いた重量を量る方法です。補給食や水など消費物を除いて装備重量を量ります。あくまで自転車と荷物の重量であって、衣類や靴、ポケットの中のものは含みません。

パックウェイト PACK WEIGHT

自転車と消費財などすべてを含んだ重量がこれにあたります。こちらも着ているもの、ポケットの中のものは含みません。ロングライドなどの消費物の重量が激しく変化するの場合はこちらの考え方では正確に判断できません。

スキンアウト SKIN OUT

最も完璧な装備の量り方といえます。その名のとおり、装備、着ている衣類等すべてを含んだ量り方です。装備の全重量を把握できますが、計量が仔細にすぎるのでウルトラライトハイキングではほとんど使わませんが、サイクリングにおける軽量化ではここまで検討する方が良いと思われます。


そして次に「軽く」するための手法として下記を検討します。

  1. 各道具の重量を知る

  2. 重たいものから対策を練る

  3. 安全で信頼がおける道具を選ぶ

  4. 必要の中で最小のものを選ぶ

  5. 使えないもの、使わないものは持っていかない

これらをきちんと整理、考えることにより軽量化はスタートします。

*ウルトラライトハイキングの手法と一部異なります。サイクリングに必要な要素を抽出しています。*


何を軽量化するか


軽量化することができるものは多々あります。
一般的な「フレーム」や「ホイール」「サドル」などは他の比較サイトにお任せするとして、私の記事ではニッチとも盲点とも言えるアイテムの軽量化について考えていこうと思います。これらの考え方に行き着いたのもベースウェイトをはじめとする前述の考え方を知ったからです。

そして本稿で触れたい、簡単に軽量化出来るけれども、あまり話題にあがらないのが

”ライドに持っていく自転車本体以外の物”と”スモールパーツ”と”服”です



それではウルトラライトハイキングの考え方に基づく「真」の軽量化を目指してその他記事をご覧ください。

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