2020年ありがとうございました。
2020は激しい年でした。
2020年、年初の目標は沢山の人と会うことでした。色々な方とお約束させていただいたり、自主イベント、セミナーなどの準備をしていました。
3月、日本法令様より著書「ITエンジニアの労務管理」を出させていただき、解説セミナーの企画なども動き始めていたところでした。
それまでにも不穏な空気はありましたが、まずは学校に登校自粛要請がだされ、世の中の情勢はその後一気に変わっていきました。
年始にたてていた計画の全てが吹っ飛びました。
そのあとはもう使命感だけで動いていました。
緊急事態宣言は出るのか出ないのか。従業員は出社させるべきかさせないべきか?休ませる場合の賃金の取り扱いはどのように解釈すべきか?緊急事態宣言の法的位置付けは?予測される事態ととるべき対応と法的根拠は?
急を要する判断や人事周りのタスクは山積みでした。
中でもインパクトが大きかったのは雇用調整助成金でした。
まず最初に思ったのは今回のコロナ対策として「本当にこれを使うつもりなんですか!?」
ということでした。
調べれば調べるほど、あまりに難易度が高くて複雑でわかりにくい。一般の会社の方がこれでできるとは到底思えませんでした。
でも政府はこれでやれという。じゃあしょうがない。やるしかない。
普段は助成金をメインにやっているわけではありません。しかしこの雇用調整助成金をちゃんとガイダンスできるのは、社会保険労務士しかいない。コレが企業を救う生命線になるかもしれない。好き嫌い言ってる場合じゃない。やるしかない。
この頃全国の社会保険労務士の間でいくつもの情報交換ネットワークが立ち上がりました。この助成金の難しさの一つは、ローカルルールの多さとコロコロ変わる支給要領、その内容の難解さでした。埼玉では、大阪では、東京では、というエリア毎の情報や、改訂箇所の共有など。昼夜、土日を問わずfacebookやチャットの通知は更新されっぱなしでした。
あの垣根を超えた社会保険労務士の先生たちの協力と行動のパワーはすごかったです。社会保険労務士であることを誇りに思いました。学ばせていただいたこともたくさんありました。
世間で流れ、錯綜する情報を整理して、検討中、決定的事項、マスコミで流れてるだけの情報、これらを切り分けてお客様を混乱させない情報だけ取り出して連絡して。
助成金はもらえるまでに時間がかかるため、それまでの間を乗り切れるよう融資の情報もかき集めて展開し。
PCの画面をずっと追っていたら頭痛と吐き気がしてきました。
コロナ対策でやらなければならないことは助成金だけではありません。
緊急テレワークの導入や安全衛生、労災、社会保険料の特例。。。
駆け抜けた1年でした。
リモートのおかげで、遠くの方とも全く距離感なくやりとりすることができ、しばらくお会いしていなかった方とも再び繋がることができるようになりました。
その一方で、リモートが発達したことで、人がどれだけ人と繋がりたがっているのかということを感じた方も多かったのではないかと思います。
私たちだけでなく、経営者の皆さま、働く方々にとっては本当に苦しいことも悲しいこともたくさんあったと思います。
けれど、誰もが初めての経験の中、手探りで、みんな、ひとつひとつよくがんばって、ここまできたと思います。
だから、みなさん、自分で自分を褒めてあげてください。
みんな、よくがんばった。
来年もきっと色々あると思いますが、きっと、いい年にしていける。
私たちには、ちからがある。