怖い話のウラ話・第2話「幽霊がすること」
世の中には、とても幽霊を怖がる人々がいると思えば、一方、
「幽霊なんかおらへンし」
と言いはる人々もおります。
本当はどうなんでしょうねぇ。
幽霊はいるのでしょうか?
それとも、ただの幻覚や集団ヒステリーのなせる技なんでしょうか?
そして、幽霊には、どんな存在意義があると言うのでしょうか?
そんなことを、つらつら考えてみてもキリがありませんね。
さて、幽霊は物理的な存在ではありません。物理現在ではないので、触ったりすることは出来せん。時々、幽霊に襲われる人の映像を目にします。多くは他愛のないものですが、中には幽霊に引っ張られて、あれよあれよと言う内に、どこかに連れて行かれるものなんかもあります。怖いですねぇ。
では、
「物理的な存在じゃない幽霊が、どないして人を触れるんや」
と言うのでしょうか?
実は幽霊は人には触わることが出来ます。幽霊が人に触っている時は、幽霊の方が半分実体化していて、人は半分だけ霊体になっています。つまり、つまりですねぇ、半分と半分で、ちょうど触れるようになっているのです。しかし、多くの場合は、ふと触れるとか、気持ち悪く撫でるくらいのことしか出来ません。せいぜい頑張っても、手首や足首を掴む程度で、人をどこかに連れて行ったりする力はありません。物理現象ではないので、刃物を掴んで刺したりも出来ません。
ホラー映画のような、幽霊による殺人事件は起こらない訳です。もちろん、人の方が心臓発作で死ぬとか、慌てて事故に巻き込まれると言ったことで死ぬことはあります。こちらは間接的な死に方ですので、幽霊が殺したことにはなりません。
直接的にしろ、間接的にしろ、幽霊に殺されるよりも、幽霊に出会ったことにより高熱にうなされて死んだりする方が多いようです。
本物の幽霊に出会うと、突然、気分が悪くなります。それと同時に体が悪くなる場合がほとんどです。しかし、今では良い薬もあり、医療も充実していますので、病気を治療して助かることもあります。
では、
「幽霊のクセして、生意気に、人間様を病気にさせるンか?」
と言うと、そうではありません。
幽霊は、人を病気にさせるのではなく、本来あった病気を、突然、悪化させるのです。正確に言うと、幽霊が生きている人間に何かするのではなく、幽霊に元気を吸い取られて、病気になる訳ですが……この続きはまた次回。お楽しみに。
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