怖い話のウラ話・第7話「では心霊現象とは?」
この先、何百年かすると、人類の科学も、相当、発達していることでしょう。もしかすると宇宙の法則を支配する勢いで発達しているのかも知れません。しかし、どのように発達したとしても、宇宙の隅々まですべてを解明することは出来ないでしょう。宇宙の広さと不可思議さに比べると、人類の歴史と知識はあまり浅く小さいのです。
この宇宙その物を作り、われわれの住む地球の大地や海を作り、人類を生み出してしまう現象そのものが、ただの〈自然現象〉に過ぎないのです。そして、これほど壮大で不可思議な現象である、自然を超える力が、そう、やすやすとあるとも思えません。その意味においても、軽々しく〈超自然〉と使い放つような言葉の使い方は誤りだと思うのです。
それでは、多くの人々は何を持って〈超自然的な現象〉と呼んでいるのでしょう?
そして、何を持って〈心霊現象〉を定義していると言うのでしょう?
残念ながら、この質問に対する答えを心霊科学は持っていません。その時々の時代の常識を超えた不可思議な現象をただ漠然と〈超自然〉と呼び、訳もわからず〈心霊現象〉と呼んでいるだけです。常識が変われば、これらの言葉の意味も変わります。世の中をつらつら眺めていると、新しい科学的な発見や常識とは無関係に、怖かった出来事の中の、理解出来なかった物事を〈心霊現象〉と呼んでいるようです。それから、それらの錯覚も含む体験談に対しての、ただの思い込みを語るのが〈スピリチュアル〉と言う訳なのです。
スピリチュアル、これも妙な言葉ですねぇ。この言葉の定義は人によってまちまちで、正確な意味を持っていません。
あれもこれも、
「スピリチュアルやから」
と言ってしまえば、何となく通じているような、誤解を生みやすい言葉なのです。正確に表現出来ない、あるいは表現を誤魔化したい時に、
「曖昧なことを言ってお茶を濁しているンやろ」
と勘ぐりたくなるような使い方の多い言葉なのです。この続きはまた次回。お楽しみに。
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