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なぜ発達女さんは子どもを産んでしまうのか

「生きづらい」
「自分の遺伝子を残したくない」

独身時代はそう言っていたのに、結婚した途端、子どもを出産する発達障害持ちの女性をたくさん見てきた。

ブスと発達障害ではリスクが異なる。
ブスの場合。子どもの顔が必ずしも母親に似るとは限らないし、どうしようもなければ整形という手もある(ただしブスの遺伝子が後世まで残ることになるが)

しかし、発達障害が今のところ手術でどうこうなるものではない。症状を軽減できても、完治させる薬はない。
子どもへの障害の遺伝確率は、資料によって30%とも50%とも、80%とも言われており確定はしていないが。それでも高い確率で遺伝するリスクが伴う。

なのに何故、これまで散々辛酸を舐めてきた女性たちが子どもを産もうとするのか。私なりに考察してみた。


1.結婚によって自己肯定感が爆上がりするから

たぶん多いのがこれ。
発達障害持ちは多くの場合、周囲との差に劣等感を抱きやすく、自己肯定感が低い。
それが人生の伴侶として認められることにより「私も生きてていいんだ!」「社会に認められた!」と自己肯定感が爆上がりする。
同時に、「色々苦労したけど最終的に幸せになれたのだから、子どももなんとかなるだろう」という楽観的思考が生れるのではないだろうか。
上手くいくとそれまでの苦労した人生が「良い経験だった」と美化されるアレである。


2.世間体を気にして(旦那の希望)

次は、女性本人は出産を望んでいなかったが、産まざるを得なかった場合を考える。

令和になっても、未だに「出産・子育ては女の義務」と考える人は多い。「産めるのに産まない」を選択すると、外野は好き勝手に罵り、まるで非国民のような扱いをしてくる。
他人からの目を非常に気にする障害持ちは、この圧に耐えられずに産んでしまうこともあるだろう。

次に、旦那から「子どもが欲しい」と言われてしまった場合だ。
パートナーが最初から『選択子なし』に賛成なら良いが、結婚する理由に「子どもを持つため」を上げる男性は多い(だからこそ、出産可能な20代が結婚相手として求められる)

「私の障害が遺伝すると困るから……」と拒んでも、「え?〇〇ちゃん普通じゃん。障害なんて気にすることないよ」と言われてしまう。
結婚できるのはグレーゾーンの人が多いだろうから、一見「健常者と何が違うか分からない」と思われる場合もあるだろう。

子どもを強く望む旦那。これを振り切って子なしを選択するのは、なかなか難しい。なぜなら、子どもを拒否することで離婚を迫られる可能性が大いにあるからだ。
障害の種類にもよるが、症状によりなかなか定職に就けず、収入のない人も多い。そんな女性にとっては、夫はまさにセーフティーネット。もし離婚されたら、次また結婚できるとは限らない……。

「結婚=子ども」という化石のような固定観念により、仕方なく出産を選んだ女性もいるだろう。


ただ、一つ考えて欲しいことは。
以前も別の記事で書いたが、もし障害が遺伝した場合、夫に捨てられる可能性は高い。
男性が言う「子どもが欲しい」は、「健康な子供が欲しい」だ。
健常な子供ですら、子育てを拒否する男は沢山いるのだ。それが障害児ともなれば……考えるまでもない。自分の障害が遺伝したと分かれば、義両親からも責められ、針の筵になる。

離婚したとして、幸いこの国で母子が餓死することはないだろう。
しかし世間から白い目で見られることは免れない。「なぜ障害があるのに産んだんだ」「自業自得だ」と好き勝手に叩かれることだろう。


この記事を読んで脅しだと感じる人もいるかもしれない。
しかし、実際に障害児を産んで夫に捨てられた女性を何人も見た人間からすると、「結婚した!子ども産んだ!これでハッピーエンド!」のような単純な話ではないと、ひしひしと感じるのだ。

決して出産するなとは言わない。
ただ「子どもに遺伝しても育てられるか?」「もし離婚や死別で夫と別れても、育てていけるお金と環境があるか?」だけは考えてから産んで欲しいと思う。


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