『不可逆少年』: 罪を犯した少年は教育によって必ず更生できるのか、それとも…?
五十嵐律人さんの『不可逆少年』を読みました。
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現代のこの社会では、罪を犯した少年は教育的な手段で更生へと導かれるような仕組みになっているが、これはそもそも罪を犯した少年は皆、教育によって更生できるのだという前提の上に成り立っている。
しかし、それは都合の良い押し付けでしかなく、(脳の構造上の欠陥などにより)教育による更生が不可能である少年が存在するかもしれない、というのがこの作品のテーマ。
ミステリとして面白いのはもちろんのこと、作品の軸となるのが非常に深いテーマな