鶴田根子、エピソード0(A piece of Fake)
『またね』とか『行けたら行く』は絶対に次は無い言葉だと思っている。
他人に期待するだけ無駄、そう思い昔から過ごしてきた。
そうすれば失望感を感じる事も、裏切られたと思うこともない、信用と信じるって言葉は全部捨ててきたんだ、捨ててきた筈なのに...
目の前で、無表情でただ黙って座っている男が私にこう言ったんだ。
『その手はなんの為にあるんだ?』って、正直なんの事だかわからなかったが、その自信に満ちた言葉は今でも忘れない。
「欲しいものを掴むため」私は思ってもない事を口走っていた