23歳、大学休学で学んだこと。
2022年、実業団選手を引退した後は22歳で大学生1年生になったが、1年間の学びを経て自分の中に迷いが生まれていた。
心理についてもっと知りたい!学生生活を楽しみたい!と思って入学したものの、学びもその場限りで終わってしまったり興味を持つ内容も少なかったし、時には撮影の仕事を優先したりと中途半端にしてしまう自分にブレが生まれていた。
それに、事務所の仕事を今後頑張りたいという気持ちがその時は強かったので、強制的に一本に絞る事であえて自分を窮地に追い込むのもアリだと思っていた。いわば、生か死の二択。
どんどんうやむやになっていく自分が分からなくなり、急に「休学しよう」と思い立って昨年1年間は休学を決め、とにかくこの先どうしていきたいか、心と向き合う時間に充てた。
この休学の1年間をどう過ごしたかというと、まず春から秋にかけてはほぼアルバイトだった。
大好きなブランドのショップ店員に運良く採用して頂き、5月から10月にかけて働いた。掛け持ちで喫茶店のバイトもしていたのでとにかく忙しかった。
それ以外だと車の免許を取ったり、意外と暇な時間は作っていなかったように思う。
ただ、4月から新設のモデル事務所に入ったこともあり、自分的にはこの空白の時間の間にそっちの仕事で波に乗れればいいな~といった思いもあったので、突然入る仕事のキープのためにスケジュールを調整することが難しかったりもした。(だが基本はバラシ(※仕事が決まらない事)だった)
正直、秋まで復学する気は無かった。
ただ、転機となったのは10月から12月の2ヶ月弱、下見東京ならぬ「お試し東京」をしたことだった。
もともと活動をするならそっちだと思っていたのもあったので友人の勧めで東京に少しだけ住むことになった。
その時は退学をして事務所仕事一本の方向で考えていたので自分に出来ることを探すべく、休みなくいろいろな場に足を運んだ。
とにかく、すべてが非日常だった。
経験したこともない煌びやかな空間ばかり。
良い人もいれば、きっと恐らくそうでない人にも出会った。
あんなに沢山の人に出会った時間は初めてだった。
どこもかしこも、名古屋とはまるで空気感が違った。
「自分」を持っている人たちが多く、と同時に何かを持っている人も多く、街を歩いているひとりひとりや出会った人たちが纏う雰囲気に何度も何度も押し潰されそうになった。
自分だけが特別なんじゃなくて、代わりはいくらでもいる世界を見た気がした。
何もかもが鋭くて自分が置いてかれたような感覚になり、すぐに「何もない私が来るべき場所じゃない」「ここで今自分にできることはない」と思った。
東京で得た知見。
自分に合う所で、階段は飛ばさずに一段一段上がっていく。
急にすっ飛ばして何かをしようとしたり賭けに出ると、今の自分だと120%失敗する。だから、無理せずやれることからやっていく。シンデレラストーリーは故意に作るものではないから、それならば学生に戻って、完璧でなくても良いし全力すぎなくても良いからやっぱり一度でも興味を持った学びを深めたいと思った。
東京に行って確認出来て良かった。それだけでも大収穫だった。
という訳で、私は4月からまた大学2年生です。
ちなみに今年の目標はというと、「特にない」です。
今は競技関連の発信やジュニア選手のサポートをちょくちょくしていたりモデルもごくたまにやってたり、先日運よくNumberさんに取材して頂けたりもしたけど、何がやりたいかはまだ明確ではないし、正直いま自分が自信を持ってできることって無いに等しいと思ってる。
だから、また始まる学生生活の中でゆるゆる楽しんで過ごして好きなことも発信しつつ、何か見つかったら良いなって気持ち。以前に比べればだいぶ弱気だけど、流れに乗ろうって感覚です。少しばかり自分の性も理解できたおかげで、去年より成長した気がします。良かった。☺︎
もし今年休学をする人や休職をする人(または考えている人)は、形は何であれ色んな人に会ったり、憧れの場所に足を運んでみるのはとてもおすすめです。
人の流れや時間の流れを見て感じる事って絶対あるし、自分に今必要な事や、自分の特性も理解できたりする。
私なんて退学か復学か決定ギリギリの頃にそういった心境の変化があったから焦らなくても大丈夫だけど、そういった沢山の経験や出会いが堰を切ったように流れ込んでくる瞬間もまた面白いから、チャンスがあればぜひ。