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エッセイ

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エッセイや雑感、色々なお話♪
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ロックンロール・プリンセス

黄色い車のボンネット。 それから綺麗に舗装された、まっすぐな道とまばらな街路樹。 カーステレオからはイーグルスの「ホテル・カリフォルニア」が流れてた。 言葉はわからないけど、ふふんふっふ、ふんふん、かーりふぉーにゃ〜 と ハミングしていたような、ないような。 確かにわたしは子どもだった。バブバブしてた気がする。あれは何歳くらいの記憶なのかしらと、母に聞いてみたら3歳とな。黄色い車は短期間しか乗っていなかったそうで、明朗回答でありました。 これがわたしの、おそらく一番古い音

芸人といえば芸人ではある

新宿の駅ビルの中には吉本の劇場がある。その日もビル前での呼び込みが賑やか。 お笑い芸人らしきロン毛のお兄ちゃんからチラシを受け取って「今度いきますね」なんて話して振り返ると、和服の小さなおばあちゃん(80後半か90代?)が、三味線のケースと地図を片手に不安そうな顔をしている姿が。「何かお困りですか」と声をかけた。 「ここに行きたいのよ(地図を指して)どうやったら行けるの?!」 ある料亭のショップカードを見せてくれたけれど地図が簡略すぎて、方向音痴のわたしにはわからない。

ライブレポの前に手術レポですみませぬ。

岡山のライブが決まってから、パタパタとパズルのピースが埋まるように、京都、広島、滋賀と会場や内容が決まってゆきました。けれど左手のガングリオンもすくすくと悪化し、過去最大サイズに成長(汗)。ツアー乗り切れるのかしら… もう手術しないとダメかもしれない。 とは、思ってはいた。この左手のガングリオンはもう18年、なんとかやってきたのだ。何人ものお医者さんに診てもらってきたけれど、「切るしかないが、切るのはリスクが高い。また元のようにギターを弾けるかは分からない。騙し騙しやって

ライブレポの前にグルメレポですみませぬ【滋賀編】

西日本ツアー中のボサノヴァシンガーKaren Tokita でございます。note界隈の皆さま、よい週末をお過ごしでしょうか。ライブレポをアップしなくてはならないところ、まずはリアルタイム食レポですみません。 「近江ちゃんぽん」がおすすめ、と教えていただき、滋賀を経つ前に食べることができました。大津駅のところにあった〜。 お醤油に対してのお酢のサイズよ…!! 澄んだスープが美味しかったです。豚骨ベースの長崎もいいけど、近江もいいね♪ そして食べてみたかった大津名物「三井

旅の支度で散財中

それにしても、女子は持っていくものが多すぎる。と旅の支度をしていると毎回思う。 ・化粧水などのスキンケア(ホテルにアメニティで置いていてくれるところもあるけれどちょっと足りなかったりする)ボディケアも含む ・リップやファンデーションなどの化粧品(顔面塗装は舞台に必須) ・ヘアセットのための小物類(ピンやヘアゴム、ジェルなど) ・ヘアセットのためのコテ(充電で使える小さいの買ってみたけど…) ・女優ライト付きの鏡(ホテルのお部屋暗いからメイクに困りがち) ・舞台用の

書いて願いを叶えるときの注意事項

よく言うじゃないですか。 書くと願いが叶う、実現するよって。 確かに、年始に書いた、今年のやりたいことの多くは実現している。お世話になっている方も「いっぱいメモ置いてる」と言っていたし。 しかし。 しかしだ。 それには重要な注意点がある。 たしかあれは、23才くらいの頃のことだ。 書くと願いが叶う、目標が達成されると知ったわたしは色々とメモを机まわりに貼っていた。その叶えたいことには「いつまで」という期日も盛り込むとよい、ということだったように記憶している。 わたしは

今日はもうお夕飯抜きだよッ

おとといの夜のことだ。 父が湖池屋のポテチばかりを3種類も買ってきたのだ。えええ、こんなに食べたらダメじゃない。といいつつ食べてしまった。 濃いめののり塩は美味しかったのだけれど、アミノ酸の、味の素のような後味が気になり、そういえばカルビーはどうだったかな? わたし、もしかしたらカルビー派なのかも? と、こんな投稿をFacebookに投下したのであった。 くだらなすぎる。実にくだらない。 こういうくだらない投稿をデカ文字にするのは止めてくださいMeta様。 しかしこのし

勇気がないなら、ないなりに行こう

先日、自主レーベルからリリースした3枚目のアルバムを再販しますとお知らせしたけれど、そこに「勇気がなかった」と書いたの。 何かを始めるのも、止めるのも、なんにしても違うことをする時は「選択」が伴うから勇気がいる。人生はその連続でできているけれど、できれば後悔したくない、失敗したくないから、逡巡して、決断できなかったりするね。 わたしはそういう時、なんだかんだ理由をつけて先延ばしにしちゃう。忙しくてさ。最近はCD売れないしさ。なんて言ってみたり、違うことを頑張ってみたりして

みんなそれぞれ特化型

8/31に開催(台風のため9/22に延期になりました)する、藤沢市のヴィーガンカフェ inacujira(いなくじら)でのライブのためのリハーサルしてきましたよん(詳細やご予約はこちらから) 大正時代に建てられた古民家は、元々は診療所だったのだそう。中庭で3棟が繋がっていて、カフェのほかネイルサロンやお花屋さんがテナントで入っています。とっても風情のある建物。 ヴァイオリンの真衣子さんとは干支一回りするくらい前には知り合っていて一緒に演奏しているけれど、パーティーだったの

作詞のお話2・歌謡曲をイメージした男歌と秋元康さんの教え

歌謡曲の雰囲気をイメージした「流星ピアス」1回目の作詞のお話「海辺のカフェの水曜日」、から、すんっっっっごく時間が空いてしまいました。これ下書きに入れたまま、投稿していなかったんだわ(という記事がいっぱいあるので、掘り起こしていきます。笑) 1回目はこちら。 次は同じく、昨年2020年に日本コロムビアからリリースした配信限定シングル、「流星ピアス」のことを書いてみようと思います(^^) ブラジル音楽専門ピアニストの今井亮太郎さんが作曲、歌詞と歌唱はわたしKaren To

¥200

わたしは、どう生きるか。

ありのままで、という言葉はよく聞くけれど、なかなか実際には難しい。ワガママとアリノママ、どう違うのだろう。わたしの場合は、トラウマやいつの間にかできてしまった "出所のわからない常識フィルター" みたいなものが何枚もあった。でもその常識も「自分が生きてきた中の」ものでしかないものね。 たぶん「本当の自分」なんて自分でもきっとよく分からない。誰かの前で繕ってしまうのも、開くのも閉じるのも、フィルターをかけるのも、それだって自分なのだから… どういう訳かわたしは、「なんでモヤ

シータなの貞子なのどっちが好きなの?

見ろ!汗が滝のようだ! と、蒸し暑いラピュタでムスカも言ったとか言ってないとか。もはやお化粧もドロドロのシータ(よわい48)です。誰だい? 今、ドーラだろって言ったのは!? 40秒間土下座しなっ。 暑くてドロドロのときとか 疲れ果ててなんとか歩いてるときとか そういう、虚無または殺気だってるときに限って、なんだか誰かに見かけられる気がします。 「かれんさん見かけたけど、あまりに疲れた顔してたから、ちょっと声かけられなかった」 とか 「あまりに大変そう(大荷物)だったから」

セミも蝶々も宝ものだったあの日を思い出した、小学校公演の日。

先日、とある小学校で演奏してきましたよん。 子どもたちの元気いっぱいの声にわたしも元気をもらいました。みんな個性豊かで、とっても楽しかったなぁ。可愛かったな〜! イパネマの娘や、鳴き声シリーズでo pato(ガチョウのサンバ)、A rã(かえる)などボサノヴァを4曲歌いましたが、日本語歌詞も作ってポルトガル語と両方うたいました。どっちが良かったんだろうなぁ。知らない国の言葉も楽しんでもらえてたらいいな…。「英語みたい〜」「???」な反応だったけど、英語みたい、っていうこと

あなたにとって成功とはなんですか

先日ラジオに出演させていただいた時のこと。 いくつかの質問が書かれたカードを1枚引いて、それに答えるというコーナーで 「あなたにとって成功とはなんですか」 という質問カードを引いたの。 たくさん稼げる、有名になる、なんていうのは分かりやすいかもしれない。でもわたしはどうだろう…? そういうのも、あればもちろん嬉しいけれど、それが本当に心から望む「成功」かなあ。 自分が頭の中で描いている音、ステージを、想像の世界を、より忠実に形にできる技術、時間、体力が欲しい。だからわたし