イギリス留学日記 #3 お湯なし生活の次は、電気なし!?
人も言語も時間も、真っ白なパレットに向き合ったとき、私は何を描き出せるだろうか。そんな問いを軸に、未来へと時間を消費するのではなく、現在へと関心を向けるための日記をゆったりと書き綴ることにしました。
-更新頻度も言語も気まぐれですが、お付き合いください-
-イギリス到着3日目
7:00起床。
慣れない環境の中に身を置くと、無意識の内にずっと気を張っている。
そろそろ疲れが溜まってきたのか、朝起きるのが少し憂鬱な気分だった。
やっと身体を起こして、朝の散歩がてらStudent Unionを覗きに行ってみた。
SUは日本でいう生協のような場所で、食べ物・勉強用具・大学グッズなどが陳列されている。中でも注目するのが、入口すぐにSushiが並んでいることだ。
実は、キャンパスの中には「kimiko」という卑弥呼をもじってみたような名前の日本食カフェテリアもあり、ヨーロッパの日本食ブームは著しい。
ところで、海外でいう「Japanese food」とは何か?こちらに来て出会った複数名の友人に聞くとまず出てくるのはやはりSushiだ。そしてその
次に出てくるのが、Curry だ。カレーはインド料理なのでは?と聞くと、彼らは日本のカレーが美味しいのだと答えた。
しかし、こちらでいうJapanese Curryもまた少し独特だ。このキャンパスでJapanese foodを代表するカフェテリアのメニューは以下の通り。
たしかにカツカレーは日本でも目にするが、私はここに来て初めてGyoza Curryを目にした。調べてみると、北海道発祥と書かれていたが、そもそも餃子は日本食なのか?と少しツッコみたくなる。いつしか教授が「伝統料理」が作られたのは近代以降になってからだと話していたのを思い出しながら、イギリスにおける「日本食」という枠組みを面白く眺めていた。
(筆者の嘆き)
それにしても、日本食を食べようと思うと値段が高い・・・・
キャンパス内の他の料理は1皿£3~5ほどなのに・・・😭
-Induction for "New to the UK"
今日は朝から大学のInductionの一環で大学周辺の街の散策。
大学から一番近い駅とスーパーまでは片道20分ほどかかる。
歩きながら、仲良くなった友人と談笑しお互いの文化の違いについて共有し合った。こちらに来てからというもの、相手のことを知ろうと思えば、「国」という社会的アイデンティティに会話が流れ、「大学」や「家族」などのよりミクロな視点を共有する機会が少なかった。今回、往復40分という長い時間特定の1人の友人と話せたことで、初めて相手をしっかり知れた気がした。
散策が終わると、次は新入生向けのアートイベントへ参加した。
ここではマグカップやビーズのブレスレットを無料で制作できる。私もそこに参加し、近くにいたtypographyを専攻している学生に名前を可愛く書いてもらった。このようにみていると、ここでは日本に比べて留学生が新たな社会に参入するまでのガイドが大変充実している。単にシステム的なガイドにとどまらず、アートやクラフトワークなどのエンタメをフルに活用している点が大変優れていると感じた。
-中華料理
そうこうしている内に夕方5時。
仲良くなった韓国の友人の提案で、大学の外の中華料理屋に行った。イギリスに来て初めてのアジア料理だ。「イギリスはご飯が美味しくない」というのは何度も耳にしていたため、そこまで期待はしていなかったが想像以上に味がついておらず、少しがっかり。。。日本のレストランの質の高さを改めて痛感した。
-事件、再来。
ご飯も食べ終えて、寮に帰宅。
まだ時差が直っておらず、着いた頃には睡魔が襲ってくる。
初日から出ないと騒いでいたシャワーのお湯がようやく復旧されていたので、意識朦朧としながらなんとか気合いでお風呂に入る。
そして、座って髪の毛を乾かそうとドライヤーを差した途端、、、、、、、
なんと最後に追い討ちをかけるように、ブレーカーが落ちてしまったのだ!
すぐに直してもらおうと急いで大学のhelp deskに電話しようとしたとき、さらに絶望的なことに気づいてしまった。
なんと、help deskが閉まるのは22:00。恐る恐る時計を確認すると22:30を回っているではないか、、、、
後日調べてみると夜間は違う窓口で緊急対応してもらえる方法があるようだった。しかし、何と言ってもこの時はお風呂上がりで髪が濡れている上、パジャマ姿で、今にも眠りにつきそうな状態。そこから手探りでパソコンを探して解決策を調べる元気はもうどこにも残っていなかった。
イギリス到着3日目。水と電気がないサバイバルな夜を3日間も送ることになってしまった、、、、、
(2024年9月20日 日記より)