共通性と多様性のバランス
先月、ほぼ全員初対面のメンバーで旅行に行った。
以前住み込みしていたゲストハウスのスタッフさんが招集した7名と、1泊2日で京都と奈良に行く旅。回る場所はザ・王道な寺院ばかり。
コッテコテの修学旅行である。
実は、誘われた時、楽しい旅になるのか不安だった。だってほぼみんな初対面だから。
でも、当日、参加者と合流してものの5分で、これまでの不安は無用だったとわかった。
他の人も共通の知り合いが3人以上いる人は誰もいない、初対面だらけの場所なのに、居心地がよいのである。
2日目になって、その理由に気づいた。
ここは、共通性と多様性のバランスが心地よいからだ、と。
そして、共通性と多様性のバランスが心地よいコミュニティが複数あることが、自分がごきげんに生きられている秘訣のひとつに感じた。
忘れたくないから、共通性と多様性をそれぞれ言語化して書き残しておく。
多様性
1.どんな仕事をしているか
一緒に旅をした人たちは、介護士、保育士、メガベンチャー、カフェの店員など、仕事はさまざま。
2.デフォルトのテンションの高さ
ここは共通しているようで、実は幅があったと思う。
元気な人も落ち着いている人も、どっちもいた。ここが同じである必要はどうやらそんなに無いようだ。
共通性
1.人の話を聴く姿勢がなっていること
誰かの話を奪うことなく、聴くときはじっと聴くことができる人だった。
全員。
だから、会って1時間も経っていないのに、まじめに話し込むことさえできたんだと思う。
2.フットワークが軽い
ゲストハウスのチェックインカウンターで主催者と1時間立ち話して、この修学旅行に誘われて、二つ返事で来た人も。みんな「きっと面白くなる」予感を無視しなかった。
3.ローカルな場所が好き
ここで使う「ローカル」は田舎や地方という意味ではなくて、個と個で対峙するという意味。3、4人でわいわい話す時もあったけれど、少数で、特に2人で話す機会が多かったと思う。行き帰りの新幹線とか、神社の参道を歩いているときとか。
4.自己承認欲求を、「他者に自分の話をする」という手段で満たさない人
ここが大きかったと思う。すごく大事だと思う。
5.自分のことを「よく見せよう」としない
ステータスでマウントを取らないことを含む。
どれだけ稼いでいるか、どんなエライ立場か、は話題にならなかった。
それよりも、何を考え、何を素敵だと感じ、どうありたいと思うか、
に焦点が向けられていた。
だから、すんごく楽だった。
自分が大事にしている他の居場所も、
この共通性と多様性のバランスがとれている場所だと思った。
だから好きなんだと思った。
今までもこれからも、自分にとって大切なものを大切にすることを再度決めた旅行になった。
これができている時が幸せだから。
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