おつかれに沁みます『捨ててよ、安達さん』
疲れた夜でも、ぼーっとした朝でも、ふんわりと幸せな気分になれる素敵な素敵なドラマでした。再放送ドラマが全体的にカロリーが高めに感じることもあって、この「疲れない」ドラマは私にとって一番手に取りやすい、身近な癒やしとなりました。
それでいて無意味じゃない、ぼんやりした空気の中に本質が浮かんでいるような内容が凄く良かった。ドラマの中の安達さんも、ふわっとしている中に見える意志や芯、執着がとてもとても人間らしくて大好きになった。ドキュメンタリードラマ、ということでどこまで安達祐実自身なのか分からないけれど、かなりギリギリまで寄せているんじゃないか?と思わせる内容。少なくとも設定(子役時代から俳優、離婚歴、カメラマンとの再婚、娘)は同じ中で、どこまでが自分でどこからが演じているのか、安達祐実自身もこれって難しいんじゃないか?と改めて思いましたが。
いずれにせよドキュメンタリードラマは最終的に「本人を好きになる」ことができるのがいい!今まであまり積極的に安達祐実作品に触れてきたことがなかったけど、ドラマの中で垣間見えていた(のではないかと思われる)生き方や考え方に触れてすっかり好きになりました。
しかし川上凛子ちゃんが素晴らしかった!毒のある安達さんとのやりとりが痛快で心地よくて可愛らしいという、たまらない時間でありました。毎度お衣装が違うのも可愛いし、似合っているし、和服を着た回には老婆に見えますし!安達さんとの「子供に見える」「童顔」やりとりにはくすくす笑ってしまいました。さらには毎回つよつよなキャラクターだったのに、最後に号泣されたときには大変にもらい泣きしてしまったよ。良かったー。
毎度現れる「捨ててほしい」刺客たちも芸達者な皆様だらけで最高でした。ある意味「モノボケ」的な、ワークショップみたいな内容をトップ俳優たちが全力で演じているのを見られる至福!松本まりか×徳永えりの本対決が個人的には最高だったなあ。あと元夫の指輪も良かったですね……。
そしてやっぱり深夜ならではの空気感とか、冒頭で書いた「癒やし」要素は演出効果が大きいですよね。なかでも音楽がすごく良かったー。オープニングのVaundy『Bye Bye me』は歌詞をよく聴くととっても素敵な書き下ろしなんですよね。『忘れても、もういいよ』良い歌詞だなー。色々と重たかったり、執着してしまったりで疲れ切ったときに沁みわたる歌だと思います。毎回これですやすやと眠りにつく安達さんも可愛いよね。
忘れても、もういいよ
伝えたいことはもう伝えたから
忘れても、もういいよ
この先もいっぱいたまっていくから
Source: https://www.lyrical-nonsense.com/lyrics/vaundy/bye-by-me/
そしてエンディングのSpecial Thanks『明日も明後日も』も大好き。なんといっても安達さんと娘役の新井美羽ちゃんとのツーショットが可愛すぎる!ずっと見ていられるしあわせ感があって、毎回「あーよかったなー」と思って寝られるエンディングですね。
あとあと!衣装が素敵。何度安達さんのお部屋着をネットで検索したことか……。このトップ画像で着ている赤いパーカーがどうしても欲しかったけれど、売り切れで購入できずでした。涙 私は安達さんとサイズ感が全然違うのでどれもこんなに可愛く着られないんだけど……でも安達さんが着ていると可愛くて欲しくなってしまう!しかも今欲しいのは部屋着!という物欲を刺激してくれるドラマでもありました。笑
本当に良かったなあ。これからも安達さんが何か捨てられなくなったとき、時々特別編を放送してほしい!それも長編にせずに毎度30分尺がいいなあ。長さもすごくちょうど良かったんですよね。