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窮鼠日記23 オートフィクション(ミクシィに過去に書いた日記)

2007年06月14日11:05
友人のGが文學界という固い雑誌を愛読している影響を受けて、現代文学が最近好きになってきてる。今度映画になる、『サイドカーに犬』もGの勧めでまだ本になってないうちから読み、まさかこの作者、長嶋有さんが直後芥川賞を取るとは予想だにできず、その時はGの目の鋭さに唸らされた。
Gは三軒茶屋の介護サービスセンターで働くドグサレ中年で、酒と読書と労働に日々を消尽しているが、センターの女性職員をたらしこんで、昨年結婚した。
車谷氏の『銭金について』というエッセイを読みながら、金原ひとみさんの『オートフィクション』を読んでる。『蛇にピアス』以降、何故か新作が出るたびに読み続けているが、常にドロドロの性愛と倒錯と狂気に満たされてて、どこにも出口が見つからないもどかしさを覚える。
アイとは温和さや安心とは無縁のものなのだろうか。愛と書くよりアイと書いたほうが、この場合正しい気がする。

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