機内にお医者様は…
仕事の関係で、国際線には毎月乗ってました。本日までで、
累計搭乗マイル: 835,000マイル
(地球22周、月まで1.7往復)
搭乗時間: 2,226時間(93日)
JALマイレージバンクで、ダイヤモンドステータスまで獲得した事があります。2,226時間と聞いてもピンと来ないですが、航空自衛隊のブルーインパルスのパイロットが2400時間だから、それに迫るくらいの時間乗ってるんです。(操縦している訳じゃないけど)
さすがに、そこまで乗るといろんな事もおきます。
「機内にお医者様はいらっしゃいますか?」
映画やドラマでしか聞いた事がないアナウンスですが、実際に機内で、聞いた事があります。
2008年 バンコク〜成田便
家族旅行の帰りでした。
2列前通路を挟んで反対側のおじさんが急に隣の女性にもたれかかりました。奥さんと思しき女性が大声で叫びました。「Somebody help me!!!」
すぐにCAさんが駆けつけて、様子を見ていますが、男性は意識がない様子。いびきをかいています。
そこで流れたのが、くだんのアナウンスでした。
「機内にお医者様はいらっしゃいますか?」
長らく飛行機は利用していましたが、これを聞くのはさすがに初めて。しかし、機内にはいるもんですね。日本人は看護師。中国人、タイ人医師。最後にもったいぶって現れたのが、アメリカ人の女性医療関係者(医師免許があるのかどうかは分からない)
白衣に身を包み聴診器まで首から下げて、握手しながら、私が来たからにはもう安心よみたいな雰囲気でしたが、一番役に立っていたのは日本人の看護師さんでした。
酸素吸入等、応急処置で一旦、意識は戻ったものの、寝かせる為、エコノミー席を融通して横になれる様にしないといけません。CAさんが他の乗客に移動のお願いをして回りました。「急病の方がいらっしゃいます。恐れ入りますが、お席をご移動いただけませんか」「そう言う事情なら仕方ありませんね」となんとももったいぶった調子で動くサラリーマン。正直思いました。緊急なんだから、すぐ動けよな。
そしていざ移動する段で「どなたか、お手伝いしていただける方はいませんか」目を背ける周囲の乗客⁉︎えーそーなの。この周囲の反応には驚きました。
すぐ、手を挙げて「はい、やります」
私が後ろから抱きかかえ、看護師の方が足を持ち、後ろの倒した席まで移動しました。
沖縄か福岡に緊急着陸するのかとも思われましたが、無事成田に到着しました。
こんな時にお役に立てる様に、身体を鍛えてきたので、お力になるのは当然ですが、案外消極的な方が多いのに驚きました。土壇場でどう行動するか。そこが試されているのだと痛感しました。