対ナイフ
アニメなんかで、ナイフで襲ってくる悪党を、主人公が素手でカッコよく撃退します。かく言う筆者もそれに憧れて、稽古を積みましたが、やればやるほど見えてきました。あんなの完全にペガサスファンタジー。
合気道にも短刀捕りと言う技法があります。筆者(合気道二段)も十年以上、稽古してきましたが、あれは、戦国時代に、鎧武者が短刀で戦っていた頃の技法なのではないだろうかと、勝手に解釈しています。
フェイントや細かいジャブは打ってこず、一撃必殺で突き込んで来る攻撃側。そして、身体を斬られる事を全く恐れず迎える防御側。その両者の緩慢な動き。
両者鎧を着ているなら、あれでも成立します。鎧を着ているのだから、フェイントとか通用しない。だから攻撃側は、一撃必殺で鎧の弱点を突いたり、斬ったりしてくる。攻撃を受ける側は、鎧があるので、特に身を守る事なく、弱点だけ交わして、反撃に移れます。
しかし、現代の一般人は、ただの洋服しか着ていません。夏ならTシャツです。初撃でスパッと斬られてしまえば、あの世行きです。
何の訓練も受けていない人が、酔っ払ってナイフを振り回しているだけ、とかならまだ立ち向かえるかも知れませんが、あの技法では、現代の緻密なナイフ術を駆使してくる暴漢には到底立ち向かえません。
警視庁は、合気道を正式採用していますが、大丈夫なのでしょうか。ナイフに対してはもっとアップデートした技術が必要なのだと思います。