幸せの涙を流して年を越したい
今年の年末は「会いたい人に会いに行く旅」をして、今年できなかったことや、来年やりたいことなどを色んな人に聞いてもらって、自分自身を見つめ直している。
僕は今までずっと居酒屋の接客スタッフをやってきたので、年末に仕事納めと言われるものを経験したことがない。
年末はだいたい仕事で忙しく、次から次へと来店するお客さんやお酒で楽しそうに浮かれている人々と、たくさん接してきた。
それはそれで接客冥利につきるというか、忙しさは大歓迎だし、酔っ払いの相手をするのも僕は好きな方だ。
「お店が暇であること」の方がよっぽどツライということを知っているし、忙しい方が自分の能力を高めることができる。
繁忙期の居酒屋で働く現場スタッフは本当に多忙で、朝までやっているお店なんかは特に、すさまじい労働時間になることも多い。
ピーク帯にたった1つでも判断を誤ればお客さんのクレームに繋がるし、分かりやすく売上にも響く。
年末の居酒屋とはよい意味でもわるい意味でも非日常的で、お客さんにしろスタッフにしろ、日常で抱えた色んなものが集まる場所だ。
お互いに、優しく年末を過ごしたいですね(^^)
・・・そんなわけで僕は居酒屋が好きなのだけれど、自分のお店を持ちたいわけでもないし、出世願望もない。
「お酒」というコミュニケーションツールを介して、人と人の心の距離が縮まる、そんな瞬間を見守るのも、自分が体感するのも、どちらも好きなんだ。
「酒場」という居場所を介して、本音をさらけ出し、心から笑顔になる、そんな瞬間がたまらなく好きなんだ。
つまるところ「お酒」と「酒場」さえあれば、僕は人生を豊かに楽しむことができるはず。
そこで、居酒屋という場所に留まるのではなく、会いたい人のところへ自ら会いに行って、『心の距離を縮める旅』を始めたのが、ここ1年〜1年半くらいのこと。
その旅へ踏み切るキッカケになったものがTwitterなどのSNSや、レターポット。
自分の人柄を文章や画像や動画で発信し、自分と価値観が近そうな人や琴線に触れた内容にリアクションをして、発信と受信を繰り返しじっくりと交流を深めてきた。
オンライン上で心の距離が縮まってきたタイミングで、自ら会いに行って、一緒にお酒を飲んだり突っ込んだ話をしてみた。
そうすると、不思議と前から知り合っていたかのような、初めましてじゃない感を感じ、関係性がとても深まったんよね。
さらに、旅を続ける僕を介して、僕の知り合い同士が繋がっていった。
僕自身がHUB(ハブ)になったような、そんなあたたかな感覚を抱いて、とても嬉しかったんよね。
・・・そしてこういった感覚とは裏腹に、
SNS=ネット=仮想
こう捉えている人も、現実にとても多いんだろうなぁと思っている。
だけど、ネットで暴言を吐けばその先にいる誰かが間違いなく傷ついているし、SNSはソーシャル(社会的)な場所だから、偽りの自分(仮想)を演じていれば辛くなってくる場所でもある。
嘘偽りのない自分が、社会に何かの影響を与えることで自分を肯定できるけれど、偽りの自分が社会(ネット)にインパクトを与えても空虚なだけ。
だからこそ、むしろネットはめちゃめちゃリアルなんよね。
たとえネット上で自らを偽っていたとしても、それは決して虚像なんかじゃなくて、自分の一部分。
「ネットとリアル(仮想と現実)」ではなく、「オンラインとオフライン(どっちも現実)」という捉え方の方が、現実をより豊かにしていくと僕は思う。
・・・僕自身、日々SNSをやっているとオフラインな日常を疎かにしてしまうことが多々ある。
SNSでは、好きな自分だけを見せることもできるし、自分が見たいものだけを見ることもできるから。
その一方、オフラインな日常では、目を背けたいことだってたくさん起こる。
誰かが隣りに居てくれているのに、いつの間にか心の距離が遠くなってしまっていたという、そんな状態もあるだろう。
また、せっかく心が繋がった瞬間があったのに、遠くにいるからという理由で心の距離が離れてしまっているということだってある。
昨年の僕はここを疎かにしてしまっていた気がしていて、今年は試行錯誤しながら歩みを進めているところだ。
そして日々の生活に追われていると、遠くにいる人との繋がりを結び直すことを忘れてしまう。
・・・僕にとってはどちらも大切で、今回の旅はそのバランスを整えるために必要だった。
実は新潟にいる時の僕は、孤独を感じることがそこそこある。
どれだけ住みよく快適な場所に居たとしても、「自分が最も自分らしく居られる他者の存在」が側になければ、どこかで心地わるさを感じる瞬間が訪れる。
僕が旅に出るのは、SNSを通じて好きが重なったことで友人関係に自然と発展していった、そんな仲間と会いたいからだし、繋がりをより深く結び直したいからだ。
そして、今は年末。
今年は大切にしたい人のことを、後悔のないように大切にしきって、悲しみの涙ではなく、幸せの涙を流して年を越したい。
ただ、それだけなんだ。
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この【軟水のたそがれ】は、毎週(日)に欠かさず更新を続けてきて(月曜になったこともあったなぁ汗)、もうじき1年になる。
今年1年お世話になりました!!
・・・読んでいただきありがとうございます(*^^*)
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【軟水のたそがれ】
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このnoteは筆者のツイートを深堀りするエッセイです。
※毎週日曜日の夜に更新!
新たな1週間が始まる前に、何か大切なことに気がつくキッカケになれば嬉しいなと思っています(*^^*)
水はあらゆる流れに身を投じることができるし、自ら流れを作ることもできる。
世の中の動きに流されるのではなく、「主体的に流れること」を大切にしたい。
そんなおもいを込めています。