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全く正式じゃない抹茶を飲むとどうなるのか

読みもの「全く正式じゃない抹茶を飲むとどうなるのか」

子どもの頃、
何かのイベントで
「お抹茶体験」をした記憶がある。

和菓子に釣られた田舎の小学生(私)は
体験の列に並び

正座をして
見よう見まねで
お茶碗をくるくる回した。

飲んでみたら
今までの人生の中で最も苦いものを
ゴクリッ!と飲んでしまったことに気づき

正座したまま
飛び上がりそうなほど
びっくりした。

抹茶ラテ的なものを除き、
「抹茶はすこぶる苦い」と
思い込んできた人生。

「苦いけどそれがいいんだよ」
みたいなのは

「魚のはらわた食べるのが通なんだよ」
(※中尾彬さんの声で再生してください)
に通ずる
素人が手を出してはいけない世界
のように感じたし、

きちんと着物を着て
お作法もしっかり習ってからしか
飲めないお抹茶ってのは

格式高い
遠い世界の飲み物だった。

ところが
抹茶との再会は
意外なところでやってきた。

ある日の夫の実家。

台所に居た義理の母ちゃんが
どこからともなく
茶筅を取り出して

ヤカンの湯で
ササササっと抹茶を点てて
飲ませてくれたのだ。

ふわふわに泡だったお茶は
苦くもなく
スッキリした味で美味しかった。

「台所で抹茶点てていいんだ!」
「まさかのヤカンでいいのか!」
「茶碗くるくる必須じゃないんだ!」
「苦くないじゃん!」
「ここまでカジュアルでいいんだ!」

いろんな気づきが
一気に私の中になだれ込み、
大変な意識改革がおきてしまった。


その後
アマゾンで茶筅と茶杓を、
楽天で茶碗をポチり

いつも
店の外まで漂ってくるいい香りを
両方の鼻の穴で
めいっぱい嗅ぐだけ嗅いで
通り過ぎてきた

名古屋地下街にある「妙香園」で
抹茶を購入。

抹茶のことなど
何もわからない
ちんぷんかんぷんな夫婦に
妙香園の店員さんは
とても親切にしてくれて
一緒にお茶を選んでくれた。

お茶界隈の人は
意外と優しい。

こちらが
「格式高そう、怖そう」と
思い込んでいるだけで。

さて
YouTubeの
抹茶の点て方レクチャーを一応見た後に

全く正式じゃない方法で
点てたお茶は

初回こそ
失敗してめちゃまずかったものの
(はじめて点てた抹茶・くそまず事件
についてはまたの機会に)

その後何度も点てるうちに
なかなか美味しいお茶が点てられるように
なってきた。

全然正式じゃないお茶を飲むと
どうなるのか。

答えは簡単。
「幸福度が増す。」です。
あと
「カテキンいっぱい摂取できる。」

思えば
紅茶やコーヒーにだって

素人が再現できないレベルの
超真剣&超正式な入れ方が
あるけれど

そう入れないと
飲んじゃいけないわけじゃなくて

簡単で安価なティーバッグがあったり、
粉末でお湯入れるだけ
なんてのもあるわけだから

抹茶だって怖がらずに

普通の暮らしの中で
点ててみたら
いいじゃないの。








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