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ニッキとシナモンは違うらしい

読みもの「ニッキとシナモンは違うらしい」

八つ橋との出会いは小学生の頃。

くるんと半円形の
お煎餅タイプと出会った。

ガリガリとかたい生地から
不思議な大人っぽい香り。

「ニッキだよ」と父が言った。

生八つ橋との出会いは
中学生の頃。

お煎餅タイプとはまた違う
リッチなしっとり感に魅了された。

多種多様なフレーバーがあることを
知ったのもこの頃であり、
修学旅行のお土産の八つ橋は
何味にしようかと
家族の顔を思い浮かべながら
選んだっけ。



私は長年、

「シナモン」の日本語訳が「ニッキ」
なのだと信じて生きてきたのだが
どうもそうではないらしい。

「太田胃酸はシナモンの味」
と思っていたが
和風っぽいから
「ニッキ」と呼ぶのが正しいのだろうか??

(太田胃酸のあの味は結構好きだ。)

太田胃酸のホームページにある
「生薬の知識」を
紐解いていこう。

するとどうだ……

ズラズラと並んだ生薬の項目の中に
「ニッキ」の文字がない。

その代わり
「ケイヒ」という記載となっている。

シナモンでなく、ニッキでなく、
ケイヒなのか。

ケイヒのページを読んでみると

シナモンとして、日本ではニッキとして
親しまれている
との旨が書いてあるではないか。

なんとなくこの辺は
親戚一族
と言う感じなのだろうか。

ちなみに
細かく分類するとこうなる。

・シナモン…セイロンニッケイ
 木の皮近くのコルク層
・ニッキ…シナニッケイ
 根っこの皮
・ケイヒ…トンニンニッケイ
 木の皮近くのコルク層。
 主に生薬に使われるものは
 ケイヒといわれる。

そしたら

私は
「シナモンが好き」で
「ニッキも好き」で
「ケイヒも意外と好き」
という感じでいけばいい、
ということになるのだと思う。

何はともあれ
生八つ橋が食べたい。

もちっとして
かつ、しっかり香り
最後にあんこが全てをまとめるのだ。





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