馬の目を見て気が狂うこと
今朝は気分が悪かった。
昨夜、酒のせいで気を失うように寝てしまったのだ。
歯も磨かず、入浴もせずに。
安楽椅子に座り、酒を飲み、つまみを食べながら音楽を聴いて読書をすると、かなりの確率で寝てしまう。
この事実を受け止めねばならない。
だらしなく、独善的な自己が主張をし始めている。
つい先日まで泣き言ばかりもらしていたのに。
のど元過ぎれば何とやらだ。
「人間は自由を欲してはいないし、それに耐えられもしない」と言ったのは、ドストエフスキーだったか。
私のような凡人は常に管理者、支配者を必要としている。
フォーマット、ルーティン、スケジュール、ディシプリン。
これらのツールは自らの凡庸さの証明である。
私の”意志”が私の支配者であること。
力への意志!
書きながらおかしくなってしまった。
これではニーチェの『ツァラトゥストラ』ではないか。
この歳になってまで「超人」思想を引っ張り出してくるとは!
行き過ぎた自己超克衝動は、焼けた鉄の玉を飲み込むようなものだ。
忘れるな。
結局、ニーチェは最後に馬の目を見て気が狂ったのだ。
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