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ソウルでの新生活 ~家探し編~

電話番号が手に入った次は、家探しだ。
三箇所ほど目をつけていたものの、ツテも何もない状態。来てしまった以上、自分でなんとかするしかない。

この日はちょうどソウルに台風が接近していたため、最初はネットでの家探しに集中した。
前回よりも長期間になるのと勉強に集中するために初めはワンルーム一択で考えていたが、日本での引っ越しで疲れていた私は、なるべく気軽に住みたいという思いが強まっていた。
それにどうせなら韓国語をたくさん話して、隣国の文化にどっぷりつかりたい。もちろん他の国の人たちとも交流できるなら大歓迎。
…ということで、シェアハウスに絞って探すことにした。

友人からのアドバイスも受け、八軒ほど物件をピックアップし、大家さんや管理会社の連絡先をノートに整理していった。
中にはカカオトークの連絡先を書いてくれているものもあったが、ほとんどが電話番号だ。
ふぅ…と小さく深呼吸をして、順番にかけていく。
結局、二日間にわたって五箇所見学をさせてもらえることになった。
けっこうなハードスケジュールのように思えるかもしれないが、一軒あたり15分ほどで終わるので、もっと詰め込んだらよかったと思ったほどだ。

いぜ見学してみると、こんなにも差が出るのか…と思うくらい、どう見ても夜道が怖そうな物件や、写真からは程遠い有り様の家まで、実際に行ってみることの大切さを身にしみて感じた。

家と同じくらい、私が重要視しているのが大家さんだ。
韓国では大家さんとの関係性がとても大切である。その上、海外で暮らすのだから、少しでも親しみやすく対応が丁寧で相性が良さそうな人のほうがいい。
以前、留学生活を幸せに送れたのも、優しい大家さんに恵まれたことが大きかった。冗談抜きで大家さんとのマッチングアプリがほしいくらいだ。

見学の末、選択肢には二軒しか残らなかった。
ただ片方は二人部屋しか空いておらず、一人部屋も全て再契約されたばかりとのことなので諦め、大通りに面しており部屋が綺麗で大家さんも親切そうだったシェアハウスに決めた。

韓国の家探しはスピードが勝負。見学をしたその日の夕方に電話をすると、保証金の一部をまず振り込んでね、とのことだった。これが仮契約扱いになるようだ。

まだ韓国の口座がないため、翌朝、学校に行く前に銀行へ寄って入金を済ませ、今日大家さんと会って契約書を作成し、無事に入居が決まった。
契約書類は一言一句しっかり読み込み、不明な点は大家さんに説明してもらった。ゆっくり待ってくれたことに感謝だ。

ちなみに、私の前に見学をした人からもその後入居希望の連絡があったらしく、「いつ入金する予定?」と大家さんからメッセージが来ていたほど。すぐに電話しておいてよかった…。

家が決まったので、夜は一人でチキンパーティーをすることに。
平日の17時頃だったからか、店には誰もおらず、(おそらく)客席で横になっていたおばちゃんが私に気づくと起き上がって対応してくれた。
これこそが、韓国の醍醐味である(?)。

もちろんビールとコーラも欠かせない。

シェアハウスとはいえ一人部屋を契約したものの、9月から空くらしく、それまでは別の部屋を貸してもらえることになった。一週間は三人部屋での生活となる。

私、寝癖が悪いことで有名だけど、大丈夫かな…。
あと数時間、一人での空間をたっぷり満喫しておこうと思う。


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