段取り力と仕事のクオリティを上げる「仮説力」|残業ゼロを目指して23日目
2020/10/29(木)
「2対8の法則」といった言葉を聞いたことはありますか?
会社全体の売上げの8割を占めているのは、2割の仕事だったりするらしいです。主力事業の主力商品が売上の8割を占めているなどよくあるのかもしれません。逆に言えば、会社の売上の2割のために、8割の仕事をしている可能性もあります。その8割の仕事を2割の仕事に充てれば、単純計算で4倍の成果が出ますね。
これは会社全体の売上のような、「仕事全体」という考え方の中でも言えることですが、「一つの仕事の中」でも同様に言えます。具体的には、このひとつの仕事の価値を決める要素の8割は、仕事の中の2割の要素でできているということです。つまり、その重要な2割だけ押さえてしまえば、その仕事のクオリティの8割は約束されるのです。
ちなみにこの仕事の8割に満足せず、10割を目指そうとすると、どうなるでしょうか。10割を目指した場合、労力は2割ではすみません。5倍の10割の労力が必要になります。
仮に一人に10の時間があったとすれば、2の時間で8割の成果を出せる仕事が5個できることになります。10の成果を目指して10の時間がかかるよりも、2の時間で8の成果が出る仕事を5個終わらせて、40の成果を出した方が良いですよね。
例えば人命にかかわるような、一切ミスのできない仕事では、8割ではいけないかもしれませんが、大抵の場合は後者の仕事の方が、スピード感が求められる今の時代にはフィットするでしょう。
つまり仕事を早くこなしていくためにも、この8割の価値を決める2割を抑えることが重要です。今日はこの話しをします。
仮説力を鍛えましょう
皆さん何か仕事をする際に「仮説」は立てていますでしょうか 。GTD で段取りをする際などの何か取り組む時、仕事全体のスケジュールについての仮説は立てているかもしれません。
しかしここで申し上げたいのは、「その仕事の8割の価値を決める2割は何なんだろう。きっとこれだ。」という仮説を立てているかということです。スケジュールの段取り力に加えて、この視点を添えるとさらに段取り力が上がります。
ケーススタディ
例えば、「お客様に提案資料を作りなさい」と上司に指示されることがあると思います。
仕事に取り掛かる前に、一度「仮説」を立ててみましょう。
この仕事の価値の8割は何でしょうか。プレゼン資料のデザインのクオリティでしょうか。プレゼン資料を印刷した際の紙の質でしょうか。もちろんそういったところも良くなれば価値も上がるでしょう。しかし、8割を占める要因ではないと思います。
他にも色々な要素があると思いますが、仮にここでは「プレゼンの提案内容」が8割を決める価値だとしたいと思います。すなわちストーリーです。
もしプレゼン資料を作る時に、「この仕事の8割の価値を決める2割は何か」と考え、それがストーリーだと仮説を立てたとします。
その場合、まずはじめにこの2割のストーリーを考えます。そしてこの2割のストーリー案ができたところで、一度上司に確認を依頼します。
すると上司から「もう少しこういう要素を加えて」とか「ここはこういうほうがいいな」というような上司の経験に基づいた具体的なアドバイスがもらえるはずです。
また、この時点で上司ともストーリーの共有ができ、方向性のすり合わせができたため、あとでひっくり返されることも少ないでしょう。
ストーリーにOKをもらえさえすれば、あとはそれをデザインを起こしていくだけです。もちろん、デザインの上手い下手だったり、上司との方向性の違いも生じると思いますので、その辺りももちろん上司に確認したほうが良いです。しかし、ストーリーの決済が取れているため、本質がブレることはありません。
以前のブログで、仕事のやり直しを防ぐ3つの方法をご紹介しました。その中で、「2割できたら報告をする」という項目があります。そこにぜひ、今日の「仮説」という視点も加えてください。「8割の価値を決める内容を仮説として持ち、それを2割できたところで上司に確認する。」
きっと、仕事のスピードも高まり、仕事のクオリティも向上するでしょう!
残業ゼロのヒントその23〜「仕事に着手する前に、この仕事の価値の8割を決める2割の要素が何か仮説を立てる」
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