ベトナム生活1年半の人が感じたベトナム中部のクセの強い方言
私はベトナム中部に住んで1年半になる日本人です。
ベトナムに来る前に3ヶ月ほど日本でベトナム語をベトナム人の先生から学び、ベトナムに渡航しました。
ベトナムに来てからはベトナム語を学びつつ、仕事もしています。
なので、ベトナム語学習歴はおよそ2年です。
ベトナム語は主に北部、中部、南部と方言が別れており、日本語で書かれている参考書のほとんどが首都のハノイがある北部弁または、ベトナム最大の経済都市サイゴン(ホーチミン)がある南部弁で記載されています。
中部弁で書かれている参考書はほとんどありません。というか今まで私は見たことがありません。
もちろん私も日本で中部弁のベトナム語は学んでおらず、標準語?と言われている北部弁を学びました。
そもそもベトナム語は難しい。
何が難しいかというと発音が難しい。5つの声調と呼ばれるものがあり、この声調を間違えると意味が大きく異なるし、ベトナム人のベトナム語の聞き取りのストライクゾーンが狭いので、ちょっとでも声調(発音)を間違えると理解してもらえません。
ベトナム語を話す外国人はあまりいないのでベトナム人の発音判定はかなりシビアだと感じます。
文章としてベトナム語が記載されている場合は各単語につく印で声調を判断できるが、言葉にする際は声調の印はないのでしっかり発音しなければなりません。
例えば、
Chào : 挨拶の時に使う。おはよう、こんにちは、こんばんは
Cháo : おかゆ
Ngu:バカ
Ngủ :寝る
Ngừ :マグロ
mẹ:母
mệ :祖母
この例のように発音を間違えると意味を理解してもらえないだけではなく、失礼になる場合もあるので常に気をつけなければなりません。
さて、本題のベトナム中部弁です。
中部弁で一番衝撃を受けたのは英語でいう所の5W1Hのほとんどが北部や南部の方言と単語レベルで違うところです。
そこが単語レベルで変わってくると、もはやそれはベトナム語なのか?と思ってしまいます。
日常会話でよく使う5W1Hの表現が方言で違うことに最初はかなり苦労しました。
そのほかにも使う単語が結構違います。北部と南部でも違う単語は多くあると思いますが、中部弁の場合は単語が他の地方と違った場合、情報がまだ?ネットや参考書にあまりないので現地の人から説明してもらう必要があります。
ちなみに中部で使う方言は主に、北はゲアン省、南はクアンナム省ぐらいが含まれるのではないかと思います。中部地方の南側には行ったことがないのでどこまでが中部弁っぽい方言なのかはわかりませんが、イメージ的にはそんな感じです。(正確な地域分けについては他の情報を探してみてください。)
例えば
:標準語→中部弁
What : Gì →Chi
Where : Đâu →Mô
Which : Nào →Mồ
Why : Răng →Sao
Vậy, Thế →Rứa
ベトナム人がよく使う表現として
・Đi đâu vậy? (どこ行くの?)
・Sao thế? (なんで?)
・Ăn gì vậy?(何食べてるの?)
とありますが、中部の人たちの方言では
・Đi mô rứa?(どこ行くの?)
・ Răng rứa?(なんで?)
・Ăn chi rứa?(何食べてるの?)
という言い方をよくします。
ベトナムに来た当初は北部弁ですら全然話すこと、理解することができなかったのに、中部地方ではさらに不可解な方言を彼らは使ってくるので会話をするのが大変でした。
あとは発音もベトナム語らしい声調をしっかり使い分けて歌を歌うような発音の南部や北部と違い、中部弁は常に重めの発音。
ベトナム語で言うと
「全て thanh nạngなのではないか!?」
と思うぐらい全ての発音が重い。
1年半住んでわかったことは北部と南部とは違い、彼らには彼らなりの発音の癖があると言うこと。
私は、どっぷり中部弁に使って生活しているわけですが、たまに北部や南部に行ってそれぞれの方言のベトナム人と話をするが、北部や南部の方言は中部弁に比べて声調の違いが明瞭で、すごくわかりやすいです。
1年半ベトナム中部で生活しているので、一番耳慣れているはずの方言ですが、私にとって今でも一番難しいのは中部弁です😭
それでも中部弁で生活や仕事をしなければならないので、毎日現地人とコミュニケーションを取り、日々、中部弁と格闘しながら生きています。
ベトナム語で生活出来ているとはいえ、まだまだ知らない単語が多いのでのんびり語学力を伸ばしていこうと思います。
Tiếng miền Trung rất khô.
Nhưng mà mình cố gắng học tiếng Việt nữa.
最後まで読んでくださった方、ありがとうございます。
最後にベトナム中部の田舎の写真を見てください。