落ちる、沈む
頭を真っ白にできたことがない。
何も考えない、って難しい。
わたしの脳内はいつも拙い言葉に埋め尽くされている。何かをずっと考えてしまう。それは今起きている事象だけでなく、漫画の世界に行けたら…みたいな理想とか夢とか、もしくは過去の、いわゆる黒歴史とか、はたまた昔一緒にライブハウスを回っていた、今活躍中のシンガーソングライターのこととか、
もう本当になんでも考え込んでしまう。
そしてふとした瞬間に落ちる感覚がする。
落ちる、というより吸い込まれていくような、いや落ちている感覚ではあるのだけれど、あれだ、水の中で重力に逆らわずに沈んでいく感じ。水面がもう遠くに見えて、あれ、さっきまで息できていたのにどうやるんだっけ?みたいな。周りが暗くて今自分はどこにいるのかわからなくなるような。
歩いていたはずなのにいつの間にか足が止まっていて、あ、また考え込んでるわ、自分。ってなることが多い。嘘、たまにある。
考え込んでしまったらもう頭の中で自分を殺すしかない。そうしたら“はっ”となって現実に戻って来られる。歩き始められる。
希死念慮みたいな、ふとした瞬間に自分を諦めることが多い。だから深く沈んでしまう。
でもわたしは実際に死ぬ勇気はない。だから帰って来られる。来てしまう。
どうせなら沈んでそのまま帰って来れなくていいのにね
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?