映画『余命10年』を観て涙を流したことに特別な意味はないけれど
いわゆる「難病もの映画」を好んで観る人の頭の中は、いったいどうなっているのだろうか。ただ単純に落涙によるデトックスがしたい人もいるだろうし、なかには他人の不幸を見ることで自分の人生に何かしらの優越感を覚える人もいるかもしれない。
いずれにせよ、自分は難病もの映画が好きではない。難病もの映画のなかに『火火』(監督:高橋伴明、礒野雅宏/2004)のような傑作があることは理解している。『私の中のあなた』(監督:ニック・カサベテス/2009)だって、どうせ自分は泣かされるだろうと思い