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人のこころとからだ まとめ

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私たちの「こころ」や「からだ」について書いた文章をまとめています。こころとからだは、一つの現象の二つの現われであると思っています。人という営みは、個人のこころとからだを通して、多…
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2023年10月の記事一覧

忘れるということ

 整体では「忘れる」ということをとても大切にします。ですから講座などでも「メモを取らずに話をしっかり聞いて、そして後は忘れなさい」などと言われたりするのです。 それはシュタイナー教育でも同じで、「忘れる」というプロセスを丁寧に挟み込んだカリキュラムで授業を構成します。 初めはその理由が何だかよく分かりません。普通は「忘れないようにきちんと覚えておかないと」と、そう考えると思います。 ですが、よくよく考えてみると、私たちのあらゆる活動の巧みさは「忘却」というプロセスの上に

癖や歪みといった滑稽を愛す

『野口整体の「方法」講座』が、おかげさまで無事に盛況の内に終えることができました。ご参加いただいた方々ありがとうございました。 とりあえず、野口整体というメソッドの滋味豊かな断面というものを、みなさんにお伝えすることができたかなと、少なからぬ手応えを感じられたような気が致します。 『山上亮』というフィルターを通して見える野口整体の景色は、おそらくかなり独特に歪んでいたり、色づいていたりするのだと思いますが、そういう独特な歪みや癖をみなさんに愉しんでもらえたのなら、私も本当

意図なき集注

今月の愉気の会は「穴追い」の実習を行ないました。(2016年11月のこと) 穴追いというのは整体の手当ての一つで、からだの皮膚の上の穴のようなものをひたすら追いかけて愉気していくという不思議な技法です。 「皮膚の上の穴」というのも何だかよく分からないですし、「穴が動く」ということもよく分かりませんから、考え出すと頭が混乱してきてしまうかも知れませんが、今回の参加者の方たちはみなさん素質があるのか、あまり深く考えずに(笑)実習に入っていただけたので、比較的スムーズに実習を行

からだを育て、腰を育てる

1.手考足思昭和の初めに、ありふれた日用品の中に「用の美」を見出し、その価値を世に問うた「民藝運動」という活動がありました。 その民藝運動の中心となった人物の一人に、河井寛次郎という人がいるのですが、その人の言葉に「手考足思」というものがあります。 「手で考え、足で思う」とは、まさにものづくりを行なっている作家ならではという言葉ですが、シュタイナーもまた「手で判断し、足で帰結する」と似たような言葉を残しています。 一般的には、人間は「頭で考える」と思われていますが、思考