AIベンチャー5選!その③:ユーザーローカル ~ChatGPTを売る会社!!
こんにちは、KARAKINGです。
今回は個人的に一番注目しているAIベンチャー、ユーザーローカルです。
PKSHA Technologyが東大初ベンチャーなら、こっちは早稲田大学発ベンチャーだー。
■業界各社比較
まずは同業界の各社比較から
売上高も従業員数も小ぶりですが、利益率が高い!
営業利益が高い=その会社が競争優位性を持っていると言われていますが、
AI各社の中では断トツの営業利益率を誇ります。
(他社に比べて研究開発や採用費を抑えている可能性はあります。)
というか何より、このニュースが攻撃力高過ぎ!
■ユーザーローカルのチャットボット、米OpenAIの人工知能による回答自動生成機能を提供開始!!!!!!!!!!!!!
ちょうど今月ChatGPTの開発元、OpenAI社のCEOが来日し日本に研究開発拠点を作ることを発表しました。
OpenAI社のパートナーとして選ばれたのはユーザーローカル、今後本気で攻めてくるよ。
■ユーザーローカルの企業情報
ユーザーローカルの歴史は長く2005年9月創業、当初はWEBのアクセス解析を行い、その後ソーシャルメディア解析ツールの開発、チャットボットの開発を経て2012年頃に深層学習(DeepLearning)の研究開発を開始。
この頃PKSHA Technologyも創業。
売上高の推移
売上高は2020年頃から一気に加速して年25%ほどの成長を見せています。
いずれもChatGPTのニュースリリース前なので、ここから更に成長にブーストがかかる予想。
各種利益の推移
更に、ベンチャー企業でありながら営業利益率38%、純利益率26%は群を抜いてます。
同程度の利益率では任天堂や日本M&Aセンターがありますが、強力なブランド力が無いと稼げない水準です。コロナ前のオリエンタルランドでも営業利益率は25%です。
■ユーザーローカルの事業内容
前回取り上げたAppierGroupはマーケティング領域に特化、
PKSHA Technologyは業界問わずAIの何でも屋でしたが、
ユーザーローカルはWEBサイト解析・SNS解析といったビッグデータ分析のノウハウ・強みがあり、ビッグデータ分析の経験から言語解析=チャットボットやテキスト分析と進化してきました。
チャットボットのニュースが派手ですが、実は売上の大半はデジタルマーケティング領域で稼いでいます。
そういう意味では、1つ1つの事業で実績と売上の基礎を築きながら着実に進化している印象です。
やはり注目はチャットボットの進化ですね。
ユーザーローカルが提供する「Support Chatbot」にOpenAI社のジェネレーティブAIが実装され、チャットを一気に進化させることと、
それだけではなく、
以下のニュースにあるように、顧客企業の商品・サービスにユーザーローカルのチャットボットエンジンを実装させることで、販路が一気に拡大すると考えられます。
「統合型クラウドERPを提供するfreeeがユーザーローカルのAIチャットボットを導入~法人クレカ「freeeカード Unlimited」利用者拡大に合わせ、利便性向上を目指す~」freeeは利用者の拡大に伴い、より使いやすいコーポレートカードを目指し、利用者向け画面にユーザーローカルのサポートチャットボットを導入しました。2023年03月28日ニュースリリース
■ユーザーローカルの強み
日本で現在最も注目されているAIベンチャーではないでしょうか。
すでに自治体や大企業で利用されいているSupportChatbotがOpenAIの技術を組み合わせてどこまで進化するのか、日本人の働き方を変える可能性を秘めていると思います。
脅威としては、OpenAI社がライセンス料を上げる、他社とも業務提携する、個人情報等の問題から社会的に攻撃される、といったことではないでしょうか。
実際欧米ではGPT4を超えるAIの開発は、社会に混乱をもたらすからしばらく凍結しろ、という提言が出されました。
※提言に加わったイーロンマスクは、自分でもAI企業を設立する動きを見せており、相変わらずの二枚舌で一切信用できん。
そもそもテスラってAI使った自動運転を実装しようとしてるし、この人の言うことはすべて自分のためと思ったほうが良い。
■おまけ:キャッシュリッチ企業
自己資本比率88%強で無借金経営、
総資産62.4億円のうち、現金53.2億円を保有。現金比率85%。
AIベンチャー界の任天堂や~。
もう皆さん優秀過ぎでしょ、、、