2020年中日ドラフトの個人的な感想を綴りました
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ドラフト総評
先に総評から述べますと、とてもいいドラフトだったと思います。与田監督の求めていた即戦力の投手を2位で獲得。チームにはいない高卒守備型ショートと23歳の外野手を3位と6位で獲得。あとは将来性のある投手を指名といった感じでしたね。
ドラフト1位 高橋 宏斗 投手
18歳 右投右打 身長185㌢ 体重85㌔
今年のドラフト1位指名選手を見ると、中日・ソフトバンク・オリックス以外の球団は大学生や社会人を指名していますね。
高校生投手の中で世代最強右腕を選べと言われれば一番に声が上がるのが、中日が指名した高橋宏斗選手でしょう。
最速154㌔のストレート。…と言っても今は珍しい数字ではないかもしれませんが、高橋選手の場合はは9回でも150㌔を投げられる桁外れのエンジンが魅力だと思います。
また変化球もスライダー・カットボール・カーブ・スプリット(ツーシーム)など多彩です。ストレートがシュート回転するとの報道もありますが、カットボールやスプリットなど速い変化球とのコンビネーションを考えるとむしろ武器になるかもしれませんね。
ドラフト2位 森 博人 投手
22歳 右投右打 身長177㌢ 体重80㌔
2位指名は大卒の森博人投手でした。何と言っても最速155㌔の直球が魅力の投手ではありますが、カーブ、スライダー、カットボール、ツーシームなど多彩な変化球も見てみたい選手。憧れの投手に中里を上げるなんて、かなりコアな中日ファンですね。
1位で高橋を獲り、2位で即戦力投手の獲得を目指していたであろう中日陣営はここで安堵しただろうなと思います。指導をした中日OBの辻コーチは「先発でも中継ぎでも戦力に」との太鼓判を押しています。まずは中継ぎで起用されるのではないかと思うのですが、同い年の藤嶋投手と争うような活躍を期待したいですね。
ドラフト3位 土田 龍空 内野手
17歳 右投左打 身長179㌢ 体重77㌔
「また高卒のショート獲るのかよ」と思った中日ファンも多いかもしれません。そもそも現状の中日はプロ野球トップレベルの守備力を持つ26歳京田がレギュラーとして君臨しています。さらに昨年・一昨年と石川・根尾というショートも守れる大型内野手を1位指名しています。ここまでの話だけなら土田の指名に疑問を持つ方もいるかもしれません。
しかし根尾・石川ともに守備よりは打撃を期待されて入団した選手です。一方土田は高校通算30本塁打の長打力も魅力ではありますが、何より遊撃手としては高校生ナンバーワンとも評される守備を期待されている選手だと思います。ここに役割被りはありません。
以前堂上直倫や岩崎達郎がこなしていたスーパーサブとして成長していってほしい選手ですね。もちろんショートのレギュラーになってくれればなお嬉しいです。
ドラフト4位 福島 章太 投手
18歳 左投左打 身長176㌢ 体重88㌔
福島選手は高校入学後に投手に転向した選手。2年生の秋に左肘の疲労骨折に対する手術を受けたものの、今年の夏には自己最速の147㌔をマークする伸びしろある左腕ですね。
中日は現状支配下登録の投手38人のうち左投の投手は10人です。左投の投手が必ずしも必要という訳ではないですが、左投の投手を苦手とする選手がいるのも確かなので、居た方がいいとは思います。球の質が同じなら左投手の方が失点が少ないんじゃない?なんて研究もありますし。
ケガ明けの選手ですし、体重もBMIで28.41と重め(25までがだいたい標準)なので、まずはしっかり体づくりをしてほしいですね。
ドラフト5位 加藤 翼 投手
17歳 右投右打 身長179㌢ 体重80㌔
5位指名の加藤翼選手は直球が売り。最速153㌔の速球にナックルカーブ、スライダー、チェンジアップなどを投げる投手。スピンの効いた直球を投げるそうですが、これはナゴヤドームのトラックマンやナゴヤ球場のラプソードでの計測結果が楽しみですね。
高校入学時はストレートの最速が120㌔代だったそうですが、元ヤクルトのユウキコーチの指導で150㌔を超えるようになったそうな。このエピソードを聞くと昨年入団の竹内龍臣選手のエピソードと重なるものがありますね。高校生の成長速度って凄い…。
とはいえその竹内龍臣選手も今は右肘痛でリハビリ中みたいなので、焦らずさらにスケールの大きな選手に成長していってほしいですね。
ドラフト6位 三好 大倫 外野手
23歳 左投左打 身長179㌢ 体重82㌔
三好大倫選手は高卒5年目の社会人出身の選手。高校時代は最速144㌔の投手として注目されていました。その後入社3年目までは投手だったそうですが、2019年に野手に転向。144㌔を投げられる強肩はもちろん、50m5秒8の俊足や今季チームで4番を任されたパワーも魅力のアスリートタイプの選手ですね。
三好選手は23歳ですが、これは石垣の1年上、滝野の1年下という中日ドラゴンズにはいない年齢の外野手です。選手は1年ごとに年齢を重ねていくわけで、おおよそ27歳前後にパフォーマンスのピークを迎えることを考えれば、選手の年齢が被り過ぎるのは避けたいですよね。そういう意味でもいい指名だったと思います。
渡辺勝や滝野と争い、大島のスタメンを危うくするような選手として活躍してほしいと思います。個人的に支配下ドラフトの中で一番期待している選手です。推し。
育成ドラフト1位 近藤 廉 投手
22歳 左投左打 身長180㌢ 体重87㌔
最速148㌔のカットする直球が売りの左腕。真っスラなんて言われますね。中日ですと勝野選手や2016年に引退した川井雄大選手が真っスラを投げていたと思います。変化球はカットボール、スライダー、カーブ、フォークボールなどを投げるそうな。
大学進学後に体重が14キロ増え、球速も13キロアップしたそうなので、プロでもさらに成長し、まずは支配下登録を勝ち取ってほしいと思います。ツーシームやシュートするフォークが投げられると面白いんじゃないかなと個人的には思います。
育成ドラフト2位 上田 洸太郎 投手
18歳 左投左打 身長184㌢ 体重95㌔
最速143㌔の直球とスライダーが武器の投手。他にもカーブ、カットボール、チェンジアップを投げるそうな。
上田選手の出身校、享栄高校といえば一軍公式戦初登板ノーヒットノーランでお馴染みの現中日スカウト、近藤真一さんの母校でもあります。同じ左腕ですしついつい近藤さんのような活躍を期待してしまいますね。
BMIで28と少し体重が重めですし、球団も「腕の使い方が柔らかく、下半身がうまく使えるようになれば球威、切れともに良くなる」とコメントしているので、まずはしっかりとしたフォームで投げられるよう基礎練習を頑張ってほしいです。
育成ドラフト3位 松木平 優太 投手
17歳 右投右打 身長178㌢ 体重70㌔
松木平(まつきひら)選手は右投の投手。最速145㌔のストレート、スライダー、カーブ、スプリットを投げるそう。
実は松木平選手は昨年の夏は3番サードで出場していたみたいで、本格的に投手になったのは昨年の秋かららしいのです。つまり投手歴1年でプロから指名された訳で…すごい…。
フォームもいわゆる野手投げではなく綺麗な投げ方をしていますし、コントロールも悪くなさそうです。プロの練習で痩せないような食トレをしていけば、球速ももっと出そうですね。個人的には今育成ドラフトの中で最推しです。
まとめ
というわけで2020年中日ドラフトを振り返ってみました。個人的には90点ぐらいのいいドラフトだったと思います。気になったポイントは
・9人中5人が高卒投手
・捕手の指名は無し
・即戦力として期待されているのは森と三好の2人
といったところでしょうか。
まぁ捕手は現状木下がレギュラー筆頭として活躍していますし、木下以外にもアリエル・加藤・郡司が控えています。大野奨太の去就によっては他球団の戦力外捕手を獲得する可能性もありますね。
高卒投手が多い点に関しては、やはり長年チームの弱点である投手力を改善したいという意志の表れでしょうか。
この3年間で獲得した高卒投手のうち、満足に投げられているのは清水と山本だけですし、何人かは体づくりから始めることを考えると、2軍での登板機会は与えられるという編成の判断かもしれません。
あえてケチをつけるなら「大卒・社会人の内野手が1人欲しかったかな」とは思いますが、まぁ該当する選手が少なかったのもあるかもしれませんね。森・三好の両選手には1軍の勝利に貢献できるよう頑張ってほしいです。
以上、いち中日ファンが2020年ドラフトの感想をダラダラと綴ってみました。2021年こそ優勝だ!