中部電力×カラダノート 両社の強みを活かし、子どもを育てることが楽しい社会へ
当社は、2021年12月に中部電力株式会社(以下:中部電力)との業務提携を発表し、2022年2月には資本業務提携を発表いたしました。
地域に根付いた事業を展開する中部電力とパートナーシップを築くことで、少子高齢化に伴った社会課題の解消に向けた大きな一歩となるよう日々挑戦しています。
この記事では、プレスリリースにて伝えきれなかった、社会課題へ取り組む両社の思いを届けたいと考え、当社代表取締役 佐藤と中部電力 専務執行役員 / 事業創造本部長・野田英智氏、事業創造本部 データプラットフォームユニット 副長・諸隈卓也氏の3名にお話をうかがいました。
前半は、一パパの目線から『子育て』をテーマに夫婦の役割分担などうかがい、後半では、資本業務提携に至った背景や今後の展望についてお話いただきました。
ぜひご覧ください!
夫婦での話し合いや役割分担、どうしている?
― 諸隈さんは小学生6年生から幼稚園までの3人、佐藤は小学2年生から0歳までの4人の子どものパパですね。子育てと仕事の両立、家庭内での役割分担について教えてください。
佐藤:僕は最初から妊娠・育児関連の仕事をしていたし、妻も働いているので、家事をすることは普通ですし、特に意識してやってきたわけでもありません。役割については、第1子が生まれた頃にある程度話し合って決めました。
諸隈:僕も「両立している」という意識はあまりありません。妻は仕事をしていないので日中は全部見てもらっていますが、第1子の頃から意識は変わっていないですね。
佐藤:夫婦で役割分担は決めていますか?
諸隈:パキッと分けているというよりは、やれることをやろうというスタンスです。たとえば、1人目が生まれて2人目がお腹にいるときは、朝、子どもを送ってから会社に行ったり、夜帰って洗い物が残っていたらやったり、洗濯物をたたんだり。子どもに関して手がかかるところは妻がしてくれていました。 もちろん自分がやれることが増えた方がいいとは思いますが、料理に挑戦したり、離乳食に挑戦したりするよりは、「自分がやれることを全力で」といったスタンスです。
佐藤:我が家では、夫婦で月1会議が開催されていて、健康、子育て、レジャー、お金、住宅などのアジェンダに対して、今年の目標と今月何をするかを話し合っています。日常の家事や育児はなんとなくカバーしながらできますが、教育やレジャーって、「場」がないと話し合わないですよね。だからあえて場を設けるようにしています。
諸隈:我が家では日々、夜帰ったときに話すことが多いですね。といっても、ほぼ聞いているだけなのですが(笑)。「こんなことあったよ」とか、「次のレジャーは~」、「習い事は~」など、妻がたくさん話してくるので、それを聞いています。相談があれば「こう思うよ」という感じで返すことが多いですね。
佐藤:素晴らしいと思います!どうしても夜は仕事で疲れているから聞けない人もいて、何回か聞かないことが続くと、奥さんも話さなくなってきてコミュニケーションが断絶されて……というのはよく聞く話です。でも諸隈さんには聞く力がしっかりとあるので、それが家庭円満に保たれている理由かもしれないですね。
子育てが楽しいからこそ、成長して手が離れることが「寂しい」
―では、次の質問です。子どもが生まれてからご自身の意識に生じた変化または変わらなかったことはありましたか?
諸隈:やっぱり、家に帰って子どもがいると、しっかり頑張らなきゃなと思います。ただ、家族がいるから出てくるエネルギーがある一方で、個人的には割と切り替えを大事にしていて。仕事は仕事で、全力でやるというのは子どもが生まれる前後では変わっていないと思います。
佐藤:僕も切り替えの部分は同じです。ベンチャーを起業しましたが、子どもができる前から「いかに短い時間で成果を出すか」を考えていましたし、夜ご飯は基本的に家で食べていました。だから、子どもが生まれたからといって特段変化はなかった気がしますね。
諸隈さんは、子どもの成長に応じて変化してきたものはありますか?
諸隈:今、小学6年生と3年生がいますが、小学校に上がってからはだんだん関与するところが減ってきたなと感じます。「友だちとどこかに行く」ということも増えて、ちょっと寂しいなと思っています。
佐藤:共感します。うちも一番上が小2で、たまに「友だちと遊びに行ってくる」と言って出ていくと、「あれ、これまで週末って必ず家族でどこか行くはずだったのに、急に一部なくなったぞ」と感じて、寂しいですね。
諸隈:もう戻ることがない時間ですからね。そもそも子育てが大変だとか、苦労しているという感覚がないので、自分のやることがなくなってしまうことが純粋に寂しいです。
共通する挑戦 「子育て大変」よりも「子育ては楽しい」情報をより広めていきたい
―それぞれ3人、4人という子どもを持つ親として、今の社会環境はどのように映りますか?
諸隈:子育ては正解がないですし、10人いれば10通りあるので、僕は周りに相談することはしないです。子どもを叱ることもありますが、基本はニコニコ過ごしてくれるといいなと思っていて、家庭として「帰るところがある」ということはすごく意識しています。
地域全体で笑顔になれる環境になり、それが循環して子どもたちが笑顔になれるとすごくいいなと思います。
佐藤:10人あれば10通りというところが大事なところですよね。
今はネットに情報があふれていて、その多くが「こうあるべき」といった主張だったりします。そこにストレスを感じる人も多いと思いますが、どう思いますか?
諸隈:それは間違いないですね。ママさんたちの会話も、インターネットやテレビの情報をもとにしていて、妻も結構気にしているようです。僕は割と、「うちはうち」という考えなので、ときどき言い合いになることもあります。あまりにも「うちはうち」路線を突き進んで、子どもが浮いてしまったり、子どもたちの友人関係に悪影響になったりするのは嫌なので、その辺りはバランスを見ながら話しています。
佐藤:奥さんの気持ちや情報を受けとめた上で、「うちはうち」という考え方ができるのは素晴らしいと思います。
僕は特に「子育ては大変」「子どもはお金がかかる」といったネガティブ情報ばかり広がって、子どもを生みたい人が減ってしまうのをなんとかしたいと思っています。 もちろん最初の数ヶ月は大変ですが、そこを過ぎたら基本的には楽しいのが子育て。上手くいっている例や、「子育てって楽しい」という情報がたくさん出てくるような世の中に変えていきたいと思っています。
諸隈:楽しいですよね、子育て。年数を重ねるにつれて、妻ともだんだんチーム感が出てきました。
佐藤:だからこそ、子どもが成長するにつれて「手が離れて肩の荷が下りた」「苦労が終わって楽になった」ではなく、「楽しかったものがなくなった」と寂しく感じるんですよね。
決め手になったポイントは互いの「空白地帯」を埋められる存在だったこと
― ここからは、今回の資本業務提携の背景について野田様(専務執行役員 / 事業創造本部長)へうかがいます。当社が決め手となった背景を教えてください。
野田:中部電力は、電力・ガス以外のいろいろな分野で、地域社会に寄り添ったサービスを届けています。
地域住民の方々のライフイベントごとに、適切なサービスをお届けし、地域を盛り上げていける会社になっていきたいと思っています。そのためにデータ分析力を強化しているところでもあります。
私たちは「きずなネット」という就学児と親御さん、PTA、学校に向けた連絡網サービスを持っていますが、産前から未就学の層はいわば「空白地帯」でした。その中でカラダノートさんは、産前から未就学の子どもさんとママさんをターゲットに、いろいろなサービスを提供されており、多くのデータとマーケティング力をお持ちです。
これは一緒に取り組んでいければ、生まれる前から高校を出るまで、長い間地域の方々に寄り添っていけるのではないか。強みと強みを組み合わせる、もしくは弱みをお互いに補完できる。そんなパートナーとして、カラダノートさんと提携させていただきました。
佐藤:地域社会を変えようとしている地方の企業様と「地方創生×少子高齢化」で取り組んでいくことができたら、我々の持っているものも生かせて、社会課題の解決に向けても一歩踏み出せるのではないかと、2021年ごろから考えてきました。 このような中で中電さんは、お話をいただいた会社様の中でも圧倒的に早く意思決定をしていただけた。ぜひここはがっちりとご一緒させていただきたいと思いました。
ー現在、中部電力と連携して、中部電力グループのメディカルデータカード社との取り組みや、「きずなネット」のデータを活用したマーケティングなど、さまざまな取り組みを進めていますが、今後の展望について教えてください。
佐藤:その他に僕が勝手な妄想として思っていることとしては、少子高齢化と地方創生のところでは官に期待しすぎず、影響力があって早く動いていただける会社さんと力を合わせてサービスを展開して社会を変えていきたい。それができるのであれば、カラダノートは黒子でもいいので、そのためにできることからやっていこうと考えています。
野田:思いは一緒だと思っています。人生は、お腹の中から誕生して成長して就職、結婚、老後、終活など、ライフイベントがたくさんあります。その中でも、生まれるところと、死んでいくところは最も大事なところですので、次は終活の領域かなと思っています。 そこはカラダノートさんと一番波長が合っている部分だと感じるので、強いパートナーシップでやっていけると私は思っています。
将来的には1つひとつのライフイベントに寄り添っていけるサービスを総合的に組み上げていきたいというのが、私たちの思いです。
佐藤:我々は子育て世代以外に中高年向けの健康管理事業を行う中で、ユーザーさんに調査をとりました。すると、終活をした人としていない人とでは、幸福度が違うのです。いつかは誰しも死ぬわけなので、ある程度早いタイミングで整理しておけると、実はその後、心がすっきりして幸せになる。 そういうことを知ってもらえると、終活に対してネガティブな印象がなくなっていきますし、残された家族にとってもいいですよね。
そんな環境づくりにも貢献したいなと思っています。
「子育ては楽しい」、社会の雰囲気を変えたい
野田:「子どもを産み育てることは楽しいことだ」とみんなに伝わるといいと思います。大変だから子どもをつくるのを諦めるというのはもったいない。とても立派な親とは言えませんが、私も一応親なので、子育ての大変さはもちろんあるのですが、楽しいこともいっぱいあることを知っています。それを分かち合えるような、世の中の雰囲気を構築していきたいなと思います。
佐藤:子育てを人生の足かせのように思うイメージは良くないなと思います。子育てには終わりがあるし、野田さんがおっしゃったように、大変なことがある一方で楽しいこともたくさんあります。 それをむしろ人生の“彩り”として思えるような環境にしたい。これはカラダノートとしてやりたいことの一丁目一番地です。
同じ思いの会社さんと強みを掛け合わせてそこに取り組んでいけることは、非常にありがたいなと感じています。
野田:私の子どもはみんな成人していますが、親が子どもを育てるものだと思ったら大間違いで、子どもが僕らを育ててくれる部分はかなりありますから、そういう良さもありますね。 今の社会は核家族化が課題となっている部分がありつつも、核家族だから子どもを育てられないというわけではない。両親だけで子どもを育てる中で心配なことを少しでも解消してあげるサービスはいくつも考えられますから、そこに寄り添って子育てしやすい環境にしていきたいと考えています。
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今後も両社は、子育ての視点から少子高齢化社会における社会課題を解決し、地域社会のより一層の発展に貢献します。
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