マンション理論1階 腹腰 腰椎5番4番

まずはざっと、1階から6階部分について話していきたいと思います。
今日は1階。土台になる部分です。
身体に見つかる土台は何といっても、腹腰です。形通りのイメージでいいかと思いますが、そのイメージも、この何十年かで随分と変わってしまっているから世代間ギャップ、生活間ギャップが生まれるんでしょうね。

私たちにはそれぞれ形の違う「部分」があります。
大雑把に言えば、腹腰、胸肩背中、顔頭、でしょうか。
頭を働かせる人と、足腰で踏ん張る人の生き方が違うのはわかるはず。
身体のどの部分を主役にするかで、自然と生き方は変わるのです。
いつの間にか出来上がってしまう「生き方」ですが、それぞれの身体の持つ働きを知れば、望みの生き方を選ぶ事も出来るようになります。
気持ちだけではなく、身体でも後押しできるようになるのです。

さて、腹腰にある印象的な力はやはり「踏ん張る力」でしょう。
外からのストレスに対して、腹に入れて、グッと力をこめ、耐え忍ぶ。そんな力を出してくれそうな「気がします」。
気がします、というのは、腹腰の使い方を間違えれば、心でグッと我慢しよう、我慢したい、と思っても、腹腰はそれにうまく応えられず、バランスを崩して、転んでしまうからです。

手足や顔に比べたら大きく、頑丈に見えても、それは見かけの大きさだけの話、ちゃんと働きを出すための使い方があります。
自分はこんなにも踏ん張れて、耐えられるのか!こんな気持ちも楽しいものです。特に、自分には力がない、と思っている人にこそ・・・。
そのきっかけになる部分を少し紹介します。

まずは「腰椎」。
腰椎には5つあり、それぞれの腰椎に方向を持たせることによって、グッと踏ん張る事も出来れば、さっさと2階部分に主導権を渡す事もできるようになります。

一番下の腰椎は腰椎5番と言われます。これは前後に働くのが得意な骨。
前へと働かせれば身体は動き出します。脚の踏ん張りがなくなり、重心は上がり、胸が動き出します。早く2階へと行きたいのなら腰椎5番を前へと倒します。
また、後ろへと倒せば、重心は腹奥に留まり、足は動かなくなります。踵に体重が乗り、足裏を地面へとつなげられるようになります。
腹と大地はつながりやすくなり、ダルマのように重心は安定します。
ストレスを耐え忍び、時を待つ、という力が生まれます。

腰椎4番は上か下へと行く力。
腰椎5番で大雑把な方向が出ていますので、それを補う形で使うのがいいでしょうが、実生活の中では身動き一つしない完全な我慢はなかなかできません。出歩き、移動し、その上で、いかに我慢をするか、という場面だって出てきます。
腰椎5番が前へと進んでも、腰椎4番が重心をあげないように、「しゃがんでやる」と決めたなら、一歩足を踏み出すたびに、地に足が進み、根を張るようになります。
逆に、つい、踏ん張ってしまう癖を持ち、それを嫌い、手放したい、と思うならば、「しゃがまない」という思いを常に持っていれば、意識は2階部分へと向かうようになります。

腰椎は全部で5つ。
残りの3つはまた、次の更新で。

【不定期稽古のご案内】

「甲野善紀先生の名古屋稽古」
稽古日時:7/21(日) PM1:00~PM3:30
稽古場所:浄泉寺
会場住所:名古屋市緑区鳴海町字上中町9
アクセス:名鉄本線鳴海駅から徒歩5分
参加費:8000円

参加資格はありません。見るだけ、聞くだけでも参加可能です。
服装自由、持ち物自由、受講スタイルも自由だし、入退室も自由です。気楽にご参加いただけます。
申し込みはウェブサイトから。
http://www.karadalab.com/


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