ぬけぬけ病を筋トレで改善させたい人が、最初に読むnote
ぬけぬけ病(局所性ジストニア・フォーカルジストニア)を、筋トレ(神経筋再教育)で改善させる情報を日本で一番持っている理学療法士の西山が、ぬけぬけ病になる理由から、筋トレで改善させる方法を分かりやすく解説していきます。
※ピアニストや書痙など、他の局所性ジストニアにも共通するお話なので、あなたの症状に置き換えて読んでみてください。
私にご相談にきた方で、ぬけぬけ病が改善してきたよーっていう発信をしてくれている人たちを最初にご紹介しておきますね。
理学療法士なので説明が分かりやすいです。↓
この方は、インスタ、ツイッター、フェイスブックで報告してくれてます。↓
Facebookで走りの改善を詳細に記録として残していただいています。↓
劇的な改善を見せたのがこの方です↓
その他にも、メッセージで色々とご連絡いただいています。
別のランナーからも↓
あげればキリがないので、これくらいに。
あっ!そういえば、こんなこともあったな。
ぬけぬけ病を研究されている「からだドック」の西山先生を訪問。1時間ほどの施術で、まるで魔法にでもかかったかのように左脚が地面を捉えるように。この感覚まさに18年ぶり。本当に感動した。そして同時にぬけぬけ病は治るとも確信。現役時代に西山先生と出逢ってたらランナーを続けてたかもと思うくらい衝撃的な体験でした。お困りの方は是非ともからだドックへ!! #からだドック #福岡 #ぬけぬけ病
この時から、一気にぬけぬけ病が世の中に広がりました。本当にありがとうございます。
でも、ぬけぬけ病は、まだまだ有名ではない。
痛みがあるんでしょ?とか(痛みは無いんだよ〜)
気持ちの問題でしょ?とか(体の問題だよ〜)
色々言われて悩んでいる人がたくさんいます。
もっと広めていかなければ、苦しむランナーが一向に減らない。
こんな偉そうなことを言っているお前は誰なんだと思っている方も多いと思うので、ざっくり自己紹介です。
2014年からぬけぬけ病のランナーの身体を研究してきて、今は、300名以上になりました。多分日本でこれだけのぬけぬけ病の身体を知っている人は、他にいないんじゃないかな?
発信はツイッターが多いかな。
あとは、このブログにも、情報載せてます。
筋トレには欠かせないトレーニンググッズなども紹介してます。
次は、YouTube。もうすぐ登録者1000人になります。局所性ジストニアで悩んでいる方々は思っているより多いようです。
ぬけぬけ病だけじゃなくて、局所性ジストニアのことについて、アニメ形式で分かりやすく解説しています。↓↓↓(結構評判いいんです)
それでは、内容に入っていきます!
ぬけぬけ病の原因は筋力低下
最初に結論を。
ぬけぬけ病は、筋力低下!
局所性ジストニアは、筋力低下!
だから、筋トレで改善します!
でも、、、
改善に適した筋トレをしなければいけません。
それを一人で適しているかどうか気づけないから、なかなか改善できずに悩む。これは、あるあるです。
最初にご紹介した理学療法士ランナーのnoteの中でこんな一文がありました。
ここからはあくまで、私の場合の話です…
西山先生のYouTubeに載っている筋力トレーニングを真似して5月、6月、初回の診察までの2ヶ月を過ごしましたが、自分だけでは成果は出ませんでした(白目…)。
体のプロである理学療法士でも、筋トレを自分でしても成果は出ない。それがぬけぬけ病なのです。
これまで様々なトップランナーがこの症状で引退しています。トップランナーなので筋トレはしているはずですよね?それでも改善せずに引退。そこに大きなヒントが隠されているんです。
筋トレを闇雲にしても改善しない。
ぬけぬけ病改善の筋トレは、ただの筋トレではないんです。
それを、今回のnoteで理解してもらえたらと思います。
ぬけぬけ病は、【適切な】筋トレで改善する
これを言うと、みなさん一生懸命筋トレをします。筋トレ方法もいくつかはYouTubeにアップしているのですが、残念ながらやり方が間違っている人がほとんど。自分は正しくできていると思っている人ほど間違っているので要注意です。
私が、筋トレという言い方をしているからいけないんだろうと思います。すみません。本当は、筋トレではなく、「神経筋再教育」なのです。
でも「神経筋再教育」という難しい言葉を聞くと、頭痛くなるでしょ?だから、簡単な筋トレという表現を使っているんです。(これで誤解が増えても困るので最近は積極的に神経筋再教育という言葉を使っています。)
ぬけぬけ病などの局所性ジストニアの改善に関しては、神経筋再教育が大切なんです。やり方は、筋トレと同じです。でも注意点がいくつかありますので、しっかり覚えて帰ってください。
筋トレと神経筋再教育の違いとは?
筋トレは、みなさんご存知の通り、筋肉を鍛えるトレーニングです。
下図の筋肉のところだけですね。ムキムキにしていきます。
でも神経筋再教育では、下図のように黄色の感覚神経や脳、水色の運動神経の役割まで考慮したトレーニングになります。
筋肉を強くすることだけが目的ではないんです。筋肉や神経、脳にまで影響を与えていく。それを間違えないでくださいね。
もっと具体的に解説してみます。
例えば、走る時を考えてみます。
足を前に出して、地面に接地する場面を思い浮かべてください。
接地する時に必要な筋肉って何かわかりますか?接地する時は、体の重さが足にかかるので、重心が下に下がらない(腰が落ちない)ように上方向(重力に抗する方向:抗重力方向)の力、つまり、膝を伸ばしたり、股関節を伸ばしたりする筋肉が必要です。だから、伸ばす筋力を鍛えればいい。。。と考えがちです。トップランナーでもそのような考えでトレーニングをしていることが多い。でも本当は、そんな単純ではないんです。
多くの場合、膝は少し曲がってますよね?完璧に伸びてしまうとブレーキがかかってしまって走れません。ということは、膝を曲げる力(ハムストリングス)も適度に働く必要があるんです。股関節も同じ。もちろん足関節も。走るという動作は、とても複雑なのです。曲げる力と伸ばす力のバランスが大切なんです。もちろん、内転筋と外転筋のバランス、内旋筋と外旋筋のバランスも。(ここでは、体幹や上肢のお話は飛ばしてますが、それらも絶対に必要です)
これらのバランスを整える為のトレーニングが、神経筋再教育になります。感覚神経や脳や運動神経、筋肉全てを考慮して、どこにどのような負荷をどれくらいかければいいのかを、その時その時のバランスの状態に合わせて変えていく。ここに専門的な知識が必要になってくるんです。
例えば、ここにA・B・Cの筋肉があります。この筋力の比率が2:3:3が正常だとします。それが、何らかの原因によって1:3:3の割合になってしまいました。そこで、多くの方は、Aの筋力を鍛えます。するとどうなるか。
4:3:3という割合になってしまいます。これは、元々の割合ではありませんよね?でも、頭の中では、前と同じ動きを求めようとしませんか?
「以前はこれくらいで走れてたはずなのに・・・」
「以前よりも筋力がついたのにな・・・」
筋トレをしてもなかなかうまく行かないのは、筋肉の量を増やすだけのトレーニングをするからです。
2:3:3が正常で、筋トレでAの筋力が4にしてしまったのであれば、次にすることは、4:6:6になるように、他の筋力を鍛えなければ以前と同じバランスにはなりません。
(これはあくまでもわかりやすく単純にした考え方です。)
だから、同じトレーニングばかりをしても改善しないんです。
「西山さんから教わったたトレーニングを半年〜一年続けていますが、全然改善しません」と言われる方もたまにいらっしゃいます。そりゃそうです。一度の相談で、その時に必要な筋トレをお伝えしただけで、それからの筋力のバランスを整える為のトレーニングはお伝えできていないので。これはとても勿体無いですよね。その時その時に必要なトレーニングをするということも大切なポイントです。
人間は、筋肉だけで動いていません。動く時は必ず、感覚神経、脳、運動神経、筋肉全てが活動しています。これらすべての機能を回復させるトレーニングが、神経筋再教育です。
ここで質問です。
あなたは筋トレをしています。その時に、手から、足から、どんな感覚が入ってきていて、脳でどのような処理がされて、どの筋肉にどれくらいの力を出しているかを理解していますか?
おそらくほとんどの方が理解できる内容ではないはずです。
でもその一連の活動を理解していなければ、ぬけぬけ病は、改善にたどり着けません。
ここまでのお話で、筋トレと神経筋再教育は、似ているようで全然違うことがわかったと思います。
筋肉だけを鍛えるか、脳にまで影響を与えるか。
たまたま先日武井壮さんのYouTubeにダルビッシュ有投手が出ていたのを見たのですが、(リンクはこのページの最後に貼ってます。)トップアスリートの方々は、流石だなと思います。
筋トレをしているのではなく、ちゃんと神経筋再教育をしている。だから、筋トレをすることでパフォーマンスに活かすことができる。
ぬけぬけ病の原因は、筋力低下ともう一つ。
ぬけぬけ病の多くのランナーは、症状発症前に何らかの怪我をしていることが8割くらい。その時に、適切なリハビリをしていないことがほとんど。その間に筋力低下が進んでしまった結果、ぬけぬけ病発症という流れ。
他の局所性ジストニア(ピアニストや書痙など)では、怪我はないけど、同じ動きの繰り返しをすることで発症。
この二つは、全然違うように見えるけど、根本となるところ(筋力低下)は同じなんです。
私自身もそれに気がつくまでにたくさんの時間を要しました。
それまで、ぬけぬけ病になるまでの過程は、
怪我→Aの筋肉を使わない→Aの筋力低下→ぬけぬけ病発症
(怪我とAの筋肉は同一ではありません)
と考えてきました。
でも、2020年は、他の局所性ジストニアの体を見る機会が増えて、そこで気が付いたことがありました。
何と、、、他の局所性ジストニアは怪我をしていない。
ぬけぬけ病の中にもたまに、何も怪我をしていないけど症状を発症する人がいました。何でだろう?と思っていましたが、他の局所性ジストニアの身体を研究することで見えてきました。
他の局所性ジストニアは、
Bの筋肉を使いすぎ→その反対のCの筋肉を使わない→Cの筋力低下→発症
という流れだったんです。それを参考にぬけぬけ病になる過程2020年Ver.は
怪我(しない人もいる)→Aの筋肉を使え(わ)ない→Bの筋肉を代わりに多用する→その反対のCの筋肉を使えない→Cの筋力低下→発症
この流れが今の所一番しっくりきています。
このABCの筋肉が、人によって全然違う部位だから、一人一人改善させるためのトレーニングが違ってくるんです。
もちろん多くの人に共通しているものもあります。
それが、YouTubeにあげている腸腰筋や臀筋、大腿四頭筋だったりします。
発症して間もない方は、それらを丁寧に鍛えることだけで改善している人もいます。でも、本当は、もう一つ絶対に鍛えなければいけない筋肉があるのですが、それをYouTubeにあげてしまうと、反対に悪化してしまう人も過去にいたので、あげれないんです。すみません。気になる方は、個別にご連絡ください。きちんと身体の使い方を評価してから、必要なトレーニングをお伝えしています。
筋力低下に伴って変化するものがもう一つあるんです。それが、
感覚
これが、筋力低下ともう一つの原因です。
この感覚がとても厄介なんです。その理由は、人それぞれ感じ方が違うし、表現が違うから。
ふわふわする、固まる、コントロールできない、棒になる、暴れる、ピョンって勝手に伸びる、モゾモゾする、思ったように動かない・・・
などなど。力が入らないって感じる人もいれば、力が入りすぎるって感じる人もいる。それらは真逆の感覚ですよね。その感覚を一つずつ紐解いていく作業が
め〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っちゃくちゃ大変だったんです。
今はもう私の頭の中には、膨大な数のパターンが作られているので、わかりやすくなっていますが、最初は一人一人の感覚を探るのがとても大変でした。
多くの身体を診ていくうちに、みんな同じ身体の状態のことを、違う表現で表しているだけなんだと気づくことができました。多分これは、ぬけぬけ病のランナー300人以上の体と感覚を擦り合わせていった結果なので、データは、私の頭の中にしか入っていません。また、データは、いつか公表しますね。
その感覚がとても厄介なんです。
だって、自分が感じている感覚が間違っているだなんて考えたことないでしょ?
でも、よく考えてみてください。
こんな錯視をみたことあるでしょ?
目で見る感覚の「視覚」は錯覚がありますよね?
じゃあこれは?
昔私が好きだった空耳アワー。
いわゆる聞き間違い。
これも耳で聞く感覚の「聴覚」の錯覚。
全て見えてる世界や聞こえている世界が、正しいわけではありません。脳が感じている世界は、脳が作り出している世界なんです。
つまり、どの感覚でも間違った情報と理解してしまうことがあるんです。
触った感覚(触覚)でも錯覚があるんです。
この表紙帯についている凸凹印刷では、凹んでいるはずないのに、凹んで感じるという触覚の錯覚を表現しています。面白いので、ぜひ触ってみてください。何度やっても、見ながらでも凹んで感じる不思議が体験できます。
あとは、味覚もそうですよね?かき氷のシロップは実は同じ味で、違うのは色と香りだけ。
こんなに、感覚は曖昧なんです。
でも、ほとんどの人が、自分自身の身体の感覚は、正しいと思っています。自分の手足がどこにあって、どのように動いているかという感覚です。専門的には、位置覚と運動覚。これは、変わりようがない不変のものという認識の人が多すぎます。
よく考えてみてください。足の小指を机や椅子の足にぶつけたことありますよね?ちょー痛いやつ。もちろん私も何度となくあります。
思っているよりも、感覚って曖昧なんです。そして、大抵間違っています。
でもその感覚を信じてしまっている。
ぬけぬけ病の場合は、その感覚がかなり影響していることが多いんです。
これは最近の話です。学生ランナーからこんなLINEがきました。
筋トレを続けて筋力はついているんですが、実際に走ると全然改善されません。
筋力がついているのは回数が増えるので気づける。でも、フォームが変わらずに違和感があるんです。とのこと。この悩み結構頻繁にあります。
そこでそのフォームを撮影してもらい、以前撮影した動画と比較してもらいました。すると、
「めちゃくちゃ変化してる!!」
と驚いていました。
これは、ぬけぬけ病改善あるあるです。
身体の改善と、感覚の改善は、別なんです。
これを忘れないでください。
あなたが感じている感覚は、過去の感覚の可能性があるんです。(知らない人が多いと思いますが、脳は、痛みや違和感を過去の情報から作り出すことができるんです。凄いような厄介なような・・・)
身体が変わっても変化を感じにくい方は、過去の感覚にとらわれているんです。でも、その感覚は本当の感覚じゃない。
感覚は、今現在感じている感覚です。でも、今感じている感覚が今のものなのか、過去のものなのか自分だけでは、判断つかないんです。そのために専門家がいるんです。
わからないことを一人で考え続けても、わからないものはわからないので、ひたすら闇に入っていってしまいます。どんどんどんどん気持ちが落ちていきます。そうなってくると、改善にまた時間がかなり必要になってきますので、少しでも早く、1日でも1時間でも早く、なんなら今すぐに専門家の私に相談してください。
相談は、永久に無料です。手術や薬が嫌な方も多いと思います。私もあまりおすすめしません。適切なトレーニングで改善するのですから。
でも、身体や感覚が変わるのは、時間が必要です。手術や薬のように即効性はありません。
私にできることは、適切なトレーニングをお伝えするだけ。トレーニングをするのは、あなたです。
改善させるために、みんな一日1時間〜4時間近くトレーニングに費やしています。
正直、きついと思います。辛いと思います。でも、大好きな陸上が、大好きなピアノが、大好きな音楽ができるのであればと、みなさん頑張っています。そんなに頑張っている人がたくさんいるのに、私が頑張らなくていいはずありません。だから、毎月1000本近く、みなさんから送られてくる動画を何回も見て、きちんとトレーニングができているかを確認しています。
あなたは頑張る。私も頑張る。この局所性ジストニアは、決して改善できないものではないんです。
適切なトレーニングをすれば、改善します。諦めないでください。私を頼っていただいた方は、全力で私がなんとかします。
あっという間に7000文字も書いていました。ぬけぬけ病を知っている人も知らない人も、これを読んで、一つでも知らないことがあったら、是非いいねやシェアお願いします。
ぬけぬけ病やそのほかの局所性ジストニアで悩んでいる方へ届きますように。
最後に、武井壮さんのYouTubeのリンク貼っておきます。
このお二方の対談なんて得られるものしかない!
最後まで読んでいただきありがとうございました!