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7年前のAT日記
2015年4月10日の日記
アレクサンダー・テクニックに出会って10年。
習い始めた当初は、先生の言っていることは頭では分かるんだけど、思うように身体が反応しないことだらけで、もどかしく、自分に苛立ちを感じたりしたものでした。
例えば、先生に腕を持ち上げられた時、「腕の力抜いて~」と言われても、最初は力が入っていることすら認識できず、力が入っていることに気づいた後も、どうやって力を抜けばいいのかなぜか分からず、自分の身体なのに、自分で全くコントロールできない事実にかなり驚かされたのを覚えています。
それが、ある時期を越えると、だんだん思うように体が動くようになり、身体を動かすのが楽しくなってくる。
歩くのも、階段の上り下りも、キッチンに立っている時、歌を歌う時、、、
”こうするとここに負担がかかるのか。じゃあこれは?”と、レッスンで教わったことを自分でいろいろ試しながら、自分の身体中に意識を巡らせながら、いろんな作業をするのが楽しくて仕方なくなってくる。
歩き始めたばかりの息子が、ちょっとした段差のある所を何度も何度も、楽しそうに登ったり降りたりしていたけれど、ひょっとすると同じように、身体を思う通りに動かせるようになったことが面白くて仕方がなかったんじゃないかなあとふと思ったりしています。
アレクサンダー・テクニックを習うまでは、自分の身体を意識して使うことなんてほとんどなかったし、ただただ習慣的に、無意識に使っていたので、頭と身体を一気にフル回転させて過ごすことが本当に新鮮で、また、本来こうあるべきだったんだなと、レッスンの度に痛感していました。
10年たった今も、身心フルに活かして過ごす面白みや喜びは変わらず。
”まだまだ奥があるな、このテクニック”と思わされるこの頃です。
7年前に書いたものですが、今も変わらず、ほんとにシンプルだけど奥深いテクニックだと思わされる毎日です。
写真は、歩きはじめて散歩が楽しくて仕方なかった頃の長男。
「まるでフレッド・アステアみたいな動きだ。美しい〜」と、この当時親バカなことを思っておりました。