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アーチの構造・役割・起こりうる不調

LEGITからだアカデミーのインスタ投稿を専門家向けに補足説明するコーナーとなっております。早速、画像をご覧下さい。

アーチの構造・役割

土踏まず・・・
地面に設置しない足底の窪んだ部分のことを指しますが、アーチのおかげで存在しています。いわゆる扁平足になると、この土踏まずの面積は小さくなっていきます。

アーチは内側縦アーチ・横アーチ・外側縦アーチの3つがありますが、特に重要なのは内側縦アーチ・横アーチの2つと考えています。

また、この2つは切っても切り離せない存在であるため、横アーチが低下していれば、内側縦アーチも低下している可能性が高く、内側縦アーチが低下していれば、横アーチが低下している可能性が高いです。

インソール作成の際には、アーチを全くサポートしなくても良いという人はほぼいません。裏を返せば、それぐらいアーチが低下してしまっている方が多いということです。

では、このアーチは何の為に存在しているのでしょうか。

衝撃吸収
バランス(地面との適合性を高める)
推進力

の主に3つが重要ですが、ここでは衝撃吸収と推進力に注目して解説したいと思います。

衝撃吸収・推進力

足部は唯一、地面に接地している部分でもあり、また、こんなに小さい面積で全体重を支えています。(荷重・支持というのも重要な役割の1つです。)

まともに支えようと思えば、無理がある構造をしているからこそ踵接地後すぐに後足部回内による衝撃吸収が大切となります。回内は、距舟関節と踵立方関節の運動軸が並行になることから、柔軟性がUPします。

そして、次に推進力です。上図に記載のウインドラスメカニズムが働くことにより足部剛性が上昇し、推進力が発揮されます。

立脚前半相では衝撃吸収を行い、その後、立脚中期で重心位置を高め、立脚後半相においては後足部(距骨下関節)が回外することにより足部剛性がUPし、また、MTP関節(中足趾節関節)背屈により足底腱膜が巻き上げられ、アーチが引き上がり、更なる剛性足をつくります。

少し複雑に感じるかもしれませんが、理にかなった良く考えられてるなぁ〜と感心してしまうようなメカニズムなのです。

アーチが破綻するとどうなるのか?

これまで説明してきたアーチの構造・役割が破綻すると、どこに、どのような不具合を引き起こすのかについて最後は触れたいと思います。

不具合=を痛み
とするならば、全員に起こりえます。出るタイミングは予測できませんが、メカニカルストレスが積み重なって出現すること、そして、身体機能(柔軟性・筋力・他部位との連携など)が低下することが原因になることは共通していると考えられます。
※外傷・先天的な要因は除きます。

床からの反力を受け取る足部から上行性に運動連鎖が起こり、それが膝や股関節、骨盤・腰へと伝わっていきます。衝撃吸収ができない場合、このような衝撃は上位関節で吸収されることになりますが、脆弱な関節、筋力が低下した身体では受け止めきれなくなる可能性があり、これが関節の摩耗・痛みへと発展します。

シンプルに足部・足関節付近に不調を出すこともあります。90%以上の方は、痛みが出てから病院へ行き、後手後手の対応策を講じますが、やはり予防が大切です。

お勧めは、
・コンディショニングトレーニング
・インソール

です。自分の体重をコントロールできればOKなので、50kgも60kgも負荷をかけるようなトレーニングは必要ありません。自分が持ってる能力を最大限発揮できるように身体の使い方を上手にしていけば良いのです。

正しい歩き方・座り方・立ち方・動き方。
誰も教えてもらったことがないはずです。本音としては、小さい頃にこのような授業があれば良かかったのになぁと思います。

インソールも今では手頃な価格で手に入るようになりましたし、靴の選び方を間違えなければ十分良いサポートになります。(靴の選び方についてもまた書くつもりです。)

私もインソール作成をしておりますが、その場で歩き方が劇的に変わります。こんなにすぐに変えられるなら、痛みがあるなしに関わらず全員が活用すべきだと本気で思っています。

今回のBLOGでは、アーチの構造・機能について知って頂き、専門家の皆様が少しでも足部に注目するようになってくれたら嬉しいです!

LEGITからだアカデミー(インスタ:@karada_legit)
講師 中村成希

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しげさん/講師【鍼灸×運動療法×インソール】コンディショニングトレーナー
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