勝手にズーラシアの最強ルートを考えてみた〜検証編〜
少し時間は経ってしまったが、ようやく訪れる時間がとれたので、前回考えたルートを実際に歩いて検証した。
前回というのは、以下の記事である。
今回は、休日ではないとはいえ、実際に上記の記事で考察したルートを実際に歩いて検証してきた。その上で見えてきたこともあるので、それを踏まえて書いていく。
来園日は、2022年6月1日水曜日。水曜日にだけ行われるイベントもあるので、どのように行動するかが重要となる。また、全部のイベントを回れる訳ではない以上、選択をする必要があった。それらを交えて述べていきたいと思う。
今回検証したルートについての感想・所見
平日ということもあり、ズーラシアでは様々なイベントが行われていた。とっておきトーク(いわゆるキーパーズトーク)も行われているので、その時間をまずは把握した上でルートを再設定した。状況が落ち着いてきたこともあり、6月17日以降から各種イベントが休日でも徐々に再開することもあり、どのようにルートを設定するのかを再度考えた。なお、トークガイドは内容や行う生きものが時期によって変わるので、今回は以下のスケジュールをもとにルート設定を行なった。
今回の目玉は、ズーラシアでは初となるアカハナグマのガイドだ。しかしアカハナグマとアカカンガルーのガイドの時間が被っているだけでなく、その前に行われるインドゾウのガイドから移動する時間を考えると、午前中では3つのガイドを聞くのが精一杯になるだろう。しかも、インドゾウのガイドを聞くと、アカハナグマのガイドには間に合わないことがわかる。
そういうこともあり、今回はカンムリシロムクとアカハナグマのガイドを聞くことを選択した。そうすると、ルートとしては「オージーヒルでの食事」を想定したルートを選択するのが正解だろう。時期によっては北門付近の生きもののガイドが先に行われることもあることや、ガイドが行われていない時などでは北門付近を目指すのが正解になることもある。事前にイベントを把握しておくのが良い。
ではまず、開園と同時に亜寒帯の森エリアに目指すという予定をそのまま使ってみた感想を述べる。ちなみにだが、開園してから正門を入ってすぐのところに、定員があるイベントの参加申し込みができるところがある。イベントには参加するならそこで申し込みしておく必要があるので、注意が必要だ。それで予約を取れた場合、それに合わせて行動することも重要となる。
カワウソが動く時間はまさに開園してからと閉園間際なので、活発に泳ぐ姿を確認できた。到着時間は9:40頃だが、向かう道中でもある程度のんびりと生きものを眺めて20分くらいかけて向かうのも良さそうだ。
そして、アムールヒョウも顔を出し、この時間ならではの表情を見せてくれた。
その後ウォークインバードケージに向かい、鳥を眺めた後、一度ゴールデンターキンのところに戻り、そこから亜寒帯の森エリアを一巡する。そこからアジアの熱帯林エリアに戻ったのだが、時間が10分程度で戻れたこともあり、一旦中央アジアの高原エリアに戻ることにした。要するに、10:45からのガイドに間に合うようにするにはオージーヒルの前にある近道を通ることを前提とするなら、オージーヒル前を10:20くらいに出てカンムリシロムクのところへと向かえば良かったのだ。そこからゆっくりとアジアの熱帯林エリアを楽しむことができるので、のんびりとマレーバクなどを観察できる。
しかし、平日であると遠足の団体客がまだ入ってばかりの場所に多くいる。混雑を避けたいなら北門を目指すルートの方が良い場合もある。
そして、カンムリしとオオミカドバトのガイドを聞いた。
現在飼育されているオオミカドバトの個体が飼育員に慣れていることから、構ってほしいということもアピールや誇示行動を行なっていた。そういうこともあり、飼育員の方が腕に乗ったオオミカドバトを手前に見せてくれた。時には飼育員の頭の上に乗っかるということもあり、鳥の仲間の他者に対しての関係性の一端を見れたような気もしたのだ。
さて、ここからはインドゾウのガイドに向かうか、それともアカハナグマのガイドに向かうかという選択をした。結果としてはアカハナグマのガイドを優先したが、インドゾウのガイドを選ぶ場合はアカカンガルーのガイドに間に合うこともあるだろう。そういうことも考えつつ、選択をした。
アカハナグマのガイドは6月になって初めて行われた、まさに初回の初回であった。普段はなかなか遠くにいて見つけにくいアカハナグマのベンジャミンを近くで見ることのできる貴重な機会だ。
飼育員に、というよりも飼育員が持っているおやつを狙ってすぐさま近寄ってきて、食いしん坊であるためにすぐに食べてしまい、その後もまだあるかどうか探していたほどだった。
アカハナグマはアライグマの仲間であることからか、ペットにするには向いていないという内容のガイドを行なっていて、アライグマのようなことにさせないということを目指しているというような話をしていた。
そしてようやく、ごはんの時間。流石に12時前であったがすでに混雑しており、家族で訪れる場合は席が取れないことも予想できるほどだった。もしくはお弁当を持参してこの付近で食べるというのも良いが、それであっても席取りには注意が必要だ。
午後のイベントは、移動時間も考えるとかなりキツキツになる。ガイドツアーと生きもののガイドの時間が13:30なため、移動時間を考えるとガイドツアーを選べばバードショーには間に合わないだろう。とはいえ、基本的にガイドツアーは水曜日のみのため、休日のイベントではない点を考えると除外しても良いだろう。
今回はガイドツアーを選んだが、ガイドツアーが終わってから真っ直ぐ向かえばオカピのとっておきトークに間に合うだろう。逆に、バードショーの場合、何度も園内を移動することになるので疲れやすいことも考えられる。実際、オカピのところに到着した時点で、かなり疲弊したほどだった。そこからアフリカのサバンナのエリアに向かいつつとっておきトークを楽しみながら行くのが良いが、バッテリーと体力を切らしたので午後に関しては15時ほどで帰ることにした。ルート自体は問題ないとは思うのだが、あまりにも移動距離が長いという課題が見つかったとも言える。
これでは最強ルートではあるが、相当な強行ルートである。それでは少々厳しいのではないかとも思うのだ。
強行ルートであることの懸念点
今回検証した時点で、相当な距離を歩いている。スマホの記録を確認すると、おそらく8km近くズーラシアだけで歩いたと考えられる。これでは流石に強行ルートだ。このルートをそのまま使えば、小さい子と一緒に巡るのは厳しいだろう。小さいこの体力の問題もあるが、親子連れだと親の方にもこの負担がのしかかる。この距離を一緒に行動するというのは、あまり現実的ではない。
最強ルートを考えるあまり、「それで巡っても体力が大丈夫か」という視点が欠けていたのが問題なのだ。
ズーラシアは広いからこそ、その視点が欠けていたのは致命的になる。あっちこっち色々な場所に向かう強行ルートではなく、「ズーラシアを楽しめるようなルート」こそが重要だったのだ。このルートは1人が巡るには良いかもしれない。けれど、これを誰かと一緒に巡るにはあまりにもきついのだ。
そして、そもそもの話だが、「すべてを回る必要がない」としているのに、できる限り色々な場所に向かおうとしているという、ルート考察におけるルールをきちんと把握していなかったのも問題だ。きちんと検証したからこそ見えた課題だが、広い施設であるズーラシアをどう凝縮するのかという課題が見えてきた。
検証から見えてきた課題
この検証で分かったことだが、このルート考察でもかなりボリュームがあり、移動が難しい。ズーラシアは日本の中でもかなり広い動物園であるからこそ、このように各地を回るルートでは相当な距離を歩くことになる。それではあまりにも疲労しやすいため、尚更ルートの取捨選択が重要となる。
今回は見てほしいところを訪れてほしいということを強く意識してしまったので、尚更全てを凝縮しようとしたことで長距離を歩くルートになってしまった。ズーラシアだと仕方ないところはあるかもしれないが、歩く距離を減らしつつ再度検証できないか考える必要があるだろう。
次の考察に向けて
今回見えてきたことから、長い距離を歩くのは負担が大きくなるためにルートの再構築・再検証が必要となった。午前中ならまだ疲れていないが、後半になると疲労が溜まることからなかなか難しくなる。効率を求めるあまり本質から逸れることは避けたいが、それでもできる限り様々な体験をしてほしいからこそ、考察の段階できちんと練り直す必要が出てきた。
今回のルートで問題だったのは、オージーヒルに何度も向かうというような感じになったことだと思われる。同じ場所を何度も通ることになるため、それで行き来が増えたことで長距離を歩くことに繋がったと思う。
それを踏まえると、同じ場所を何度も通ることを減らすことが、長距離の移動を避けることに繋がることになる。
それであるなら、むしろ今回のルートでは、とっておきトークに重点を置いたルート選択の方が良いとは思う。そう考えると、スタッフの方も導線を考慮したうえで企画を考えているというのがわかってきた。とはいえ、それに頼り切りになってしまうと、とっておきトークを行う種が変わったときに対応しきれないということになる。
とっておきトークをどのようにルートに組み込むかは開催内容によって変わるからこそ、あくまで軸となるルートを作るというのが重要となる。午前中のルートにしても少々歩きすぎという面もあると思うので、もう少し歩く距離を減らせるようにしていきたい。
まとめると、以下の点を解決する必要があるということだ。
過度な長距離移動を減らす
午後は疲労がたまるため、移動距離を減らして負担を軽減する
取捨選択をして移動を効率化する
これらの条件をきちんと構築して、再度ルートを考察することになった。それに関しては、また次回考察することにする。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?