日月アキラ

動物園や水族館が好きで、自分なりにいろいろ考えたり調べていたりしています。

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最近の記事

動物園や水族館と、テレビ番組〜Zoo-1グランプリの終了と「スッキリ」での春日ペンギンの池落下事件から考察する〜

 以前からメディアと動物園水族館との関わりについて色々考えている中で、この2つの事例に出会う。テレビ側が動物園水族館を取材する時、お笑い芸人を出すということについて考える事例になると思えてくる。  そもそもの話として、動物園水族館と中継するとき、お笑い芸人が必要なのかという疑問も出てくる。動物園水族館という施設がどういう場所に変化しつつあるのかということを意識せず、番組を作っているようにも見えるほどだ。  スッキリの件に関してはJAZA(日本動物園水族館協会)が声明を出す

    • 八景島シーパラダイスで感じた物足りなさの正体を考察する〜「可逆順路」と「不可逆順路」の差

       先日、久しぶりに八景島シーパラダイスに訪れた。割と短時間の滞在ではあったが、個人的には同程度の滞在時間に対する満足感が、どうしても野毛山動物園と比較して物足りなく感じてしまった。その要因を考えると、「順路のめぐり方」にあったのではないかと思えてきたのだ。 「可逆順路」と「不可逆順路」 動物園や水族館には「順路」が設定されていることが多い。このルートを巡ることで施設を巡りやすいというルートで、動物園水族館だけでなく美術館や博物館でも用いられている手法である。けれど、この「順

      • アニメ「ポケットモンスター」への思いを綴る

         アニメ「ポケットモンスター」において、長年主人公を務めてきた「サトシとその相棒のピカチュウ」が、ついに主人公としてその世界を見せていくことから卒業する。僕としては、「そうか……」という感じで、悲しいとか辛いとかは感じていない。むしろ、充実感のある物語を読み終えたような、少しの寂しさと満足感を味わうような感じであった。  生まれて物心ついた時から、「ポケモン」はずっとそばにいた気がする。ゲームボーイを起動して、ポケモンタワーでゆうれいと出会い、金銀では始めて色違いを捕まえ、

        • とあるカルト宗教に勧誘された過去についての話

           10年くらい前のことだが、とあるカルト宗教に勧誘されて、その宗教の施設に入ったことがある。それからも、何回か似たような勧誘をされたこともあり、「狙いやすい存在である可能性」もあると考られるので、注意喚起の意味もこめて、経験についてまとめていく。 この記事で取り上げるカルト宗教の種類について 一口にカルト宗教と言っても、宗教の種類によって毛色はかなり違う。仏教系のカルトとキリスト教系のカルトとでは、勧誘の方法などが異なる可能性がある。今回は仏教系で日蓮宗のカルト宗教と思われ

        • 動物園や水族館と、テレビ番組〜Zoo-1グランプリの終了と「スッキリ」での春日ペンギンの池落下事件から考察する〜

        • 八景島シーパラダイスで感じた物足りなさの正体を考察する〜「可逆順路」と「不可逆順路」の差

        • アニメ「ポケットモンスター」への思いを綴る

        • とあるカルト宗教に勧誘された過去についての話

          勝手にズーラシアの最強ルートを考えてみた〜総括編〜

           連載記事になったが、この記事で連載も終わる。  最初は、この記事から始まった。  まだ気温も高くない春の時点だったが、そこから約1ヶ月ほどかけて連載したことになる。  次の記事では実際に訪れてみて感じた欠点を炙り出すという方法を採用した。  そして感じたことを再度検証し、よりルートを良くするために再度考察するということを行った。  そして今回、実際に再考察した上で歩いてみて感じたことを述べて総括する。 猛暑が厳しい状況ならではのリスク この頃、相当な猛暑が続いてい

          勝手にズーラシアの最強ルートを考えてみた〜総括編〜

          勝手にズーラシアの最強ルートを考えてみた~再考察編~

           前回の記事で検証した際に感じた問題点を解消するため、再度考察することにした。  前回の記事とは、以下のものである。  今度は休日に訪れることをきちんと想定して、ルートを再度練り直す。まず、前回感じたことをここでも再度まとめておく。 移動が多く、長距離を歩くことになってしまった 午前中はともかく、午後になると疲労がたまり、途中でリタイアしてしまった 取捨選択の不十分さ  検証してみた結果として、午前中の移動に無駄が多かったというのもあるので、まずはその移動の無駄を極

          勝手にズーラシアの最強ルートを考えてみた~再考察編~

          勝手にズーラシアの最強ルートを考えてみた〜検証編〜

           少し時間は経ってしまったが、ようやく訪れる時間がとれたので、前回考えたルートを実際に歩いて検証した。 前回というのは、以下の記事である。  今回は、休日ではないとはいえ、実際に上記の記事で考察したルートを実際に歩いて検証してきた。その上で見えてきたこともあるので、それを踏まえて書いていく。  来園日は、2022年6月1日水曜日。水曜日にだけ行われるイベントもあるので、どのように行動するかが重要となる。また、全部のイベントを回れる訳ではない以上、選択をする必要があった。それ

          勝手にズーラシアの最強ルートを考えてみた〜検証編〜

          勝手にズーラシアでの最強ルートを考えてみた~事前考察編~

           2022年の春よりレギュラー番組となった「ZOO-1グランプリ」という番組において、2022年5月17日放送回では「動物園の最強ルートを飼育員たちが考える」という企画が放送された。放送回では東武動物公園での最強ルートを考察し、それを実際に楽しんでもらうという企画であり、動物園の楽しいポイントを凝縮してルート選びを行っていた。それを見て、個人的に「ほかの動物園でもやってほしい」と思った。だからこそ、勝手に自分なりに動物園の最強ルートを考えてみることにしたのだ。 最強ルートと

          勝手にズーラシアでの最強ルートを考えてみた~事前考察編~

          狂犬病の検疫のニュースについて思うこと

          ちょっと気になるニュースが流れてきた。 海外からやってくる生きものの検疫の特例を設けるという、かなりリスキーな決定をしたというニュースだ。もしこれが前例として成り立つことになれば、検疫をすり抜けたことで狂犬病が広がり、管理しきれないところにまで広がってしまうということもあり得るからだ。特に、「抗体の量が一定量確認できれば」という点に関しては、「感染時における抗体反応によって量が増える」という可能性もあるからこそ、それによって感染した個体が流入してしまうということもあり得る。

          狂犬病の検疫のニュースについて思うこと

          都市型動物園とは何か~王子動物園のことから考えてみる〜

          久元善造神戸市長のTwitterでの発言が、物議をかもしている。 動物園の園長が案内しているというときに、関心が動物ではないということを言ってしまったということが、生きものと動物園を軽視しているといわれても仕方ないことであった。案内されているというのにその話を聞いていないというような態度は失礼であるし、生きものに関心を持っていない状況で動物園の改革をしようとしていると伝えているともとらえられかねない内容であった。 その後、釈明というような感じでこのような形での投稿を行って

          都市型動物園とは何か~王子動物園のことから考えてみる〜

          とある議員のヤギさんの扱いで思ったこと

          先日、とある議員が選挙活動にヤギさんを連れていて、選挙に当選した後は東京に連れていけないということで里子に出すということをTwitterで見つけた。 その後、批判されたことで里子に出さずにそのまま飼育することに方針転換したのだが、どうしても個人的にはもやもやの残る部分が多かった。 個人的に、生きものを飼うということに対して甘く見ていたとしか思えない事象であり、いくら保護された猫を飼育しているとしても生きものを軽く見ていたとしか言いようのないことであった。 現在の動物愛護

          とある議員のヤギさんの扱いで思ったこと

          署名キャンペーンを終えて~発信することの大切さ~

          久しぶりの投稿になるけれど、あまり良いようなことではないとは思う。なぜあまり投稿できなくなっていたのかというと、ちょっと疲れていたというか、やりたいという気持ちになれなかったというのが大きい。長い期間休んでみて、少し落ち着いたのもあるけれど、自分に発信する力が足りなかったということが改めて痛感したので、それをきちんと身に着けていくためにも、やれることを増やしていきたいと思って、少しずつ発信していくことを増やしていきたい。 スナネコの署名キャンペーンを終了してから、2週間近く

          署名キャンペーンを終えて~発信することの大切さ~

          「誰の為の」生き餌なのか

          先日、このようなニュースが流れてきた(後半を読むには有料なので注意)。 生き餌としてウサギやハムスターなどを与えて、それを動画として公開した人が、虐待の疑いで告訴されたという内容だ。この問題を発端として、生き餌を否定することだけはやめてほしいと願っている。ただ、僕としてはこの動画投稿者を肯定することはできない。というのも、飼育している生きものに対して生き餌を与える時に考えるべきことを無視しているからだ。生き餌は確かに生きものの命を奪うことであり、生きものの命を守ることでもあ

          「誰の為の」生き餌なのか

          アベプラの動物園の討論番組を見ての感想と、学ぶことと娯楽との付き合い方について考える

          朝日新聞でのアンケートをもとにしてネットの放送局であるAbemaTVで、動物園のあり方についての討論が行われていた。まず、アンケートについてが、これである。 これに寄せられた意見をもとに、系列でもあるAbemaTVで番組を制作して配信していて、それが今回の感想のテーマだ。動物園について賛成の立場の人と反対の立場の人がそれぞれ話し合うというような内容で、期間限定で見返すことができるとはいえずっとアーカイブが残るわけではないので、ここにはYouTubeの公式チャンネルで上げられ

          アベプラの動物園の討論番組を見ての感想と、学ぶことと娯楽との付き合い方について考える

          11/1の「ダーウィンが来た!」の感想〜海のオオカミと、カワウソの命のやり取り〜

          毎週というわけにはいかないけれど、見るようにいている「ダーウィンが来た!」。今回はカナダに暮らす、海辺で生きるオオカミたちが取り入れられていた。 その中で個人的に印象が残っているのが、オオカミがカワウソの子どもを狩で捕まえて、直接的な捕食のギリギリのところまでを流したことだった。 このオオカミたちは、分類上はタイリクオオカミと同じ種ではあるけれど、遺伝的にはちょっと差が出てきているようだった。島々で暮らしていて、ラッコやカワウソにアザラシ、魚や貝類などを食べる、オオカミと

          11/1の「ダーウィンが来た!」の感想〜海のオオカミと、カワウソの命のやり取り〜

          僕がなぜスナネコの規制を求めるようになったのか

          実は、僕はスナネコが一番好きな生きものというわけじゃない。どちらかというとアリクイやアルマジロ、ナマケモノなどの中南米に生息する生きものが好きで、生きものたちが彩る生態系に魅力を感じている人だ。生きもの単体で好きというよりも、生物多様性の豊かさが好きで、複数の生きものたちが暮らしている光景そのものが好きという、生きもの好きとしてはちょっと変わった人なんじゃないかなとは思う。別に生きものが仲良く暮らしている姿が好きというわけではなく、生きものたちが、その種類らしく生きている光景

          僕がなぜスナネコの規制を求めるようになったのか