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『なかよ4こよ44人の中に×人鬼がいる?』の真相!?


第16回 WOLF RPGエディターコンテスト 順位発表終わりました。
結果は【 38 】位!
さすがに今年は圏内入れないかなーと思ってたんですが、案外、もうちょっと頑張れば圏内は入れたのでは? という、少しもどかしい結果ともなりました。でも、こういうもどかしさが湧きあがるのも楽しい!!

たくさんのコメントありがとうございました!!
賛否あるのは覚悟してましたが、熱烈な意見や、肯定的でなくても、「ちゃんとプレイした上での」為になる細かい意見があったりと、なんにせよ評価いただけるのはありがたい!!

★作品コメントの振り返り

「かなり怖い」「ホラー」「狂気」
……という意見が多かった印象です。
個人的にはそんなに怖くできなかったなー(技術的な問題で)と思ってたんですが。
ドキドキ文芸部みたいなモノができたらいいと思ったんですが、素材借り物だったし、僕の映像技術は弱いんで演出は微妙になっちゃったかな。そこらへん、すたーあいすさんは上手いですよね(今回の勇者不適伝もなかなか良かったですね)。

システム面は、微妙な難はあれど、なかなか好感触だったかな。まぁこれも借り物なんで。いままでの作品のなかで一番システムが盛られてます。
借り物ではあるんですが、結構バグ直しとか改造とかして魔改造はしてるんでそれなりに頑張って作ってはいました。

「何が真相かわからなくなるカオス感」「急展開」
「真相に疑問が残るラスト」
ええ、まぁ、そうなんです。

最後、ぶん投げちゃったんですよ!!

真相も何もないんだ!!

というわけで言い訳させてください。

※以下、『なかよ4こよ44人の中に×人鬼がいる?』のネタバレが含まれます。
プレイを終えた人向けです。
ご注意ください。

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永遠に……

★「なかよ4こよ4」は何故できたのか?

今作「なかよ4こよ4」を作った“経緯”なんですがね。

去年「オカルトノート 土雲ガクレ編」でウディコンに出して、そこそこの評価を頂いて、「次回作」を期待されるまでとなり。
(いや、次回作は脳内では構想あるんだけどこんなんいまから1年で出来るもんでもないし技術力とか画力とかなにより社会人だしティアキンしたいし……)
という状態の中、ぼやぼやしていると年末に。
来年、ウディコンどうしようか? ということとなり、2024年の抱負として。
(次回作の実験作として)ウディコンに短編提出」を掲げたのがすべてのはじまりです。

実は短編の案が3本ほどボツになっている。

まぁこれは創作あるあるですが。

没になったゲーム。弱者男性とVtuberの恋をテーマにした作品だったような……

「これいいんじゃないか?」と思った企画が3つボツになってます。
そのうち一つはグラフィックを作りかけていましたが、この調子だと今年中に終わらない(+シナリオが微妙)と判断して製作中止。
1月2月と時間が過ぎ、ちょっと時間的余裕もなくなり、もう少しコンパクトな作品として「ノベルゲーム」を作ろうと計画します。
しかし、一つ二つと企画、シナリオプロットを起こそうとするも、進めていくうちに面白くならない。面白くなければ気力も起きず、結局2つの企画も中止となりました。
んで、3月となり、このままでは製作間に合わなくなるのでは? という危機感のなか、創作メモから引っ張り出してきた、昔、ノート1ページ分に書いていたアイデアである「なかよ4こよ4」を思い出して、これをノベルゲームにしようと思ったのが「なかよ4こよ4」制作のはじまりです。

要は今回それなりの難産でした。まぁ大体難産なんですがね。

制作はじまりが3月で、そこから仕様の良くわからないコモンイベントの実装、そもそも素材をどうするか。肝心のシナリオをどうするか……というのを色々並行して進めていました。

今回は色々なものが見切り発車で、特にシナリオはあまり作りこまない状態で作った感じなんですよね。
いや、一応ね、キャラクターの設定や、物語の結末、推理部分など、しっかりとではないけど書いていたハズなんですよ。
でも、作っているうちに気づいてしまった。
これ推理破綻してるじゃねぇか!?
……これが“真相”なんですよ。

真相は闇の中

★オムレツをつくろうとしたらスクランブルエッグになってしまった件

今作は「学園推理モノ」として考えていたものでした。
しかし、肝心の推理の部分が破綻してしまった!!

当初はいわゆる「入れ替わりトリック」を使った謎を解くものを考えていたんですが、途中でこれどう考えても現実的にムリだろ、ということになってしまい、そっから改変し改変してこねくり回したら……うーん、まぁこれもこれで悪くないだろうという感じのものが出来上がったのが今作「なかよ4こよ4」なんです。

ええ、ハッキリ言っちゃいますが、今作推理モノじゃないんです。
微推理モノ……とも言えるか言えないか。

端的に言ってしまえば「アンチミステリー」というやつでしょうか。

こんな感じで、綺麗にまとまった推理モノ(オムレツ)を目指して作ってみたところ、ぐっちゃぐっちゃのスクランブルエッグになってしまった!! でも一口味見してみるとこれはこれで悪くない……? というわけでできたのが今作です。

まぁ「オムレツ」を期待した人にとっては「スクランブルエッグ」を出されて「メニューの写真と全然違うじゃないか!」「金返せ!」となりかねん作品ですが。まぁでも、スクランブルエッグもおいしいじゃん?
(い、石を投げないでぇー!!)

しかしまぁ、ウディコンの場で「スクランブルエッグ」と化したこの作品を出すべきか、多少は悩みましたけど(大して悩んでなかったかもしれないけど)今年短編を出すと言った手前後には引けない感じですし、Xで製作報告したら結構いいねも付くし、なんやかんや楽しんで作ってる自分もいるしで、「なんかできちゃったぞ……スクランブルエッグが」という感じでできちゃった「なかよ4こよ4」です。

まぁ、「失敗作を出すか」「失敗作を封印するか」どちらが正しいかはわかりません。
しかし、世に出すことで得られるものもありますし、糧になることもあります。なにより失敗作と自分が思っても、他の人が見ればそう失敗作でもなかったりすることもあったり(逆に傑作と思って出した作品がはたから見たら失敗作という悲しいパターンもありますが)。
失敗作を一切出さず、時間をかけて完璧な作品のみを出すというのもかっこいい戦略かと思いますが、しかしそれはずいぶんキビシイ道でもあります。僕は不器用なんで、不格好なやり方で、失敗しながらも前に進んでいきたいと思います。

★「狂気」のもと

本当はもっと怖い話になるはずだったけど。僕の力量不足でそこまでにはならなかった。いや、今作でも十分怖かったよ!! と思ってる方が多数っぽいんですが。これでも抑えてるんですがね。

今作を作るにあたり、「狂気」のネタとして「時計じがけのオレンジ」に影響を受けて演出していたりしています。最後のシーンの音楽が「第九」になってるのは、「時計じがけのオレンジ」のメインテーマとなる曲で、シナリオ自体も若干「時計じがけのオレンジ」をなぞるような話になっていたり。
「時計じがけのオレンジ」はかなり昔の作品ですが、かのキューブリックの作品で、演出が随一で、下品で超暴力すぎる内容なのにオシャレ。演技やセリフも洋画にそんなに詳しくない僕でも印象に残る、唯一無二の作品です。
ただ、この「時計じがけのオレンジ」の最後の締め方が個人的には好きじゃなかった(それまでは100点の出来)。まぁどうもこれは小説が原作で、それを基にちゃんと締めてて、なにより50年以上前の作品なんで、いろいろズレみたいなところはあってもおかしくないんでしょうが。この「時計じがけのオレンジ」の結末を自分なら……という発想が、「なかよ4こよ4」の最後のシーンの元ネタとなってます。

★反省点

シナリオ作りこまず見切り発車で作ったら破綻するに決まってるだろぉおおおおおおおおおおおお!!
反省点、心残りがあるとすればただ一点。
納得のできるオチにしたかった

まぁでもね。
ちゃんとすべてが一つにつながる結末の物語を作るのは難しい。
いままでも、それなりにシナリオを評価受けた作品はありますが、ウケた作品ほど、めちゃくちゃ悩んでシナリオを練っていたりする。もしくは「まな☆がん」みたいに、ちょうどいい時事ネタとそれを活かせる自分の過去作があって、偶然いいのができたりとかですね。
とまぁ、いいシナリオは短時間ではできないし、考えないとできない。材料となる元ネタが無ければ作りにくいし。

いろいろ言い訳はありますがね。

もうちょっとシナリオの作りこみとか頑張りたいけど、社会人で、一人暮らしで、いろんなことやってると本とか読む時間も減りますし。通勤時間には読んでるんですけど、学生時代みたいにそれ以外の時間ではあんまりですし、ゲームや録画した番組やアニメ、漫画をこなしていると、昔に比べて減ってるものです……。
ゲーム制作においても、シナリオだけじゃなく、プログラムも、少しだけ画像も描いたり、素材を探したり、バグに発狂したり……で、純粋にシナリオに打ち込めなかったり。

いままでのシナリオはかなり考え込んで、考え込んでできたモノなんで、それに比べると今回のは“隙”ができてしまい、破綻してしまったところがあります。そしてスクランブルエッグになった……
企画が2、3回つぶれて追い詰められて、なんとかカタチにせねば!! と焦ってしまったところもあります。

しかし、そんな見切り発車な「なかよ4こよ4」は、案外楽しく作ることができ、企画が2、3回つぶれて喪失していた自信も少しだけ回復しました。技術力も付きましたし。公開した「なかよ4こよ4」もそこそこ評価もいただけて……なんか、ありがたい。感無量です。

「なかよ4こよ4」は失敗作、とは言い切れないにしても、「オムレツ」じゃない「スクランブルエッグ」でした。
人によっては「失敗作」と言われても仕方ない。
しかし、僕、カッパ永久寺は一流シェフではない。アマチュア料理人、フリーゲームを作る人です。
なんでまぁ、これからも不格好なモノが出来上がるかもしれないけど、それでも作り続けます。
もちろん、反省はします。
……この作品作ってる最中も、「古畑任三郎」の公式無料配信見たりして、推理モノの勉強したりしています。
自分なりに進み続けて、反省して、歩んでいこうと思います。

自分にできるのは“物語”と“狂気”だ。
次はもっと“尖った”作品を目指す!!

★物語の結末

先ほど申し上げたように、「なかよ4こよ4」は「時計じかけのオレンジ」に影響を受けた部分が強いです。特に結末の部分が、「時計じかけのオレンジ」の結末にあまり納得していなかった自分が「自分ならこういう結末がいいなー」と思ったアイデアが基になってます。
ここから先は「時計じかけのオレンジ」のネタバレを多少含みますが(まぁずいぶん昔の作品ですけど)。
「時計じかけのオレンジ」は罪を犯した人間をどう裁くか? というのがテーマになってます。主人公は不良非行少年で……この主人公像も「なかよ4こよ4」の主人公に反映されてるんですが、この主人公が最終的にどうなるか!? という物語の、締めの部分“前”までは最高の作品でしたが、締めの部分がなんか個人的には消化不良だったかなと。まぁ締め以外は最高だったんで、最高傑作ではあるんですが(「なかよ4こよ4」の10倍は狂ってる)。
とにかくまぁ、“罪を犯した人間をどう裁くか?”が、「時計じかけのオレンジ」のテーマですが、これの自分なりの解釈を書いてみたのが「なかよ4こよ4」の結末です。

悪人も同じ人。
いや、殺人鬼は人ならざる鬼で、鬼は斃されるべきである。
“恨み”ってのは消えないよなぁ。

……いや、実のところ、今回そんなに深くテーマ的なものは考えてなかったり。いろいろ作っていくうちに、なんかこうなってしまい、なんかこうなったら面白いんじゃないか? 純粋に、「時計じかけのオレンジ」の最後から一個手前のシーンみたいなのを描きたくてやった感じです。

「解釈は人それぞれ」は聞こえは良いですが「それって結末を考えてなかったんじゃ……」と言われたら耳が痛い。

個人的な「なかよ4こよ4」の最後のシーンの解釈ですが、僕個人的には「ハッピーエンド」だと思ってたんですがね。
(救いがない……という声が多く驚いた)

4人でなかよ4!


とりあえず、記憶がどう頑張っても戻らなそうなほど衰弱したんなら、もう記憶を消す“処置”はいらないから、4人はもうただ仲良く暮らすだけでいいことになりますし。めちゃくちゃ力技なハッピーエンドじゃないか!!
ちょっとこの辺のオチは伝わりづらかったかなーと思います。

だからめでたしめでたし!!(めでたくないよ!!)

★第16回 WOLF RPGエディターコンテスト振り返り

長々と自分の作品の言い訳めいたことを書いてきましたが「第16回 WOLF RPGエディターコンテスト」は昨年にも続いて力作、怪作、傑作ぞろいのコンテストとなっておりました。今回僕はウディタの勉強も兼ねて、20作ぐらいプレイしよう!! と思っておりましたが、結局頑張って16作までのプレイとなりました。とはいえ、16作と言っても、その中の3作ぐらいは5~10時間のプレイ時間となってて、総プレイ時間は40時間ぐらいはあるんじゃないかと思います。昨今の大作ゲーム一本分は軽くある感じでそれを1か月間でプレイだから……社会人の身でこれ以上のプレイは難しい!!
数とボリュームが増えて、いろんな作品に目を通すのは難しくなってますね……。これはまぁ仕方ないか。いろんな作品の評価はもうレビュアーやYoutuberの方々に任せるしかないですね。
その中で、「これだけはプレイしとこう!!」って感じの作品を主にやってきた感じです。ほんとう……皆さんの熱量が凄いと言いますか、自分が一番狂っていると思っていたら、それ以上に狂っている作品がぞろぞろとある。そんな魔境のような……っていったらなんかヤバイ感じに聞こえますけど、とりあえずすごいコンテストだなとしみじみ思いました。

来年のウディコンも一応出場する予定ではあります。
それに向けていろいろ作業してる……なんて言ったら、またヘンな期待をされるかもしれないんですが。
とりあえず、何が正しいか、答えはハッキリとは出ませんが、不器用ながら進んでいこうと思います。

おしあわせに!!


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