SENSHU RUGBY 2018 ~ 想定外の入替戦二連戦。初戦は関東に完勝! 絶対の自信をもって東洋戦へ
お互いに入替戦回避を賭けた一戦、専大は拓大に敗れた。
「負けに不思議の負けなし」ではあるが、悔いの残る戦いではあった。
最終盤に2点差まで詰め寄った。
拓大の留学生がピッチで傷んでいた時間がやや長かったため、残り時間は40分を過ぎてもそこそこあると思ったが、ロスタイムは予想に反して1分。
それでも自陣深くでの相手ボールラインアウトという絶体絶命のピンチで懸命にボールを奪取。が、インゴールで回したボールを郡司がノックオン。拓大の選手がこれを抑えて試合は終わった。
これによって専大はカテゴリー2で全敗だったジュニアとともに2週連続で入替戦にのぞむこととなった。
勝てば天国、負ければ地獄の入替戦は、どんなスポーツにおいてもどんなレベルにおいても、たとえヘボ同士でも普段の試合とは異なる独特のピリピリとした緊張感がある。それだけにカテゴリーが上のチームはどうしても避けたいのが本音だ。
だが、「したくはない経験も一つの財産」(三浦知良)になる。
12月2日。ジュニアC2C3入替戦。相手は関東学院。今季、リーグ戦2部、ジュニアC3とも全勝優勝。つまり昨年の専大と同じだ。そして昨年の専大はジュニア入替戦で中央に勝利して翌週のリーグ戦入替戦に弾みをつけた。
当然、関東も同じことを狙っている。伊勢原グラウンドにはアウェイにもかかわらず、関東のサポーターが大勢かけつけた(その数はざっと専大の4、5倍はいた)。
関東FWの平均体重は専大より重く、今シーズンの勢いを考え合わせると専大サポーターには苦戦の予感も漂っていた。
ところが―。
蓋を開けてみると、試合はほぼ一方的な専大ペースだった。
ブレイクダウンでの圧力、バックスのキレ、スピードとも関東を大きく上回り、試合を終始支配していたのは専大。関東の得点はキックチャージなど、専大のミスを起点としており、意図的な攻撃をしてディフェンスを破綻させるようなシーンはなかった。
専大はカテゴリー2で前半を勝って折り返した試合が2つ(早稲田、法政)、Aチームの留学生をFWに3人入れた日大とは3点差など、それなりの戦いはしていた。が、結果が出ないことで、今ひとつチーム力が向上していないのではないかという不安があった。
が、それを吹き飛ばすがごとく選手全員が躍動し、ピッチ上でカテゴリーの違いを浮き彫りにすることに成功した。
最終的には8点差だったが、関東の最後のトライはロスタイムでゲームコントロールも万全、結果的に負ける要素のない試合だった。
そしてこの白星はAチームのメンバーやサポーターにとって最高のプレゼントとなった。
入替戦は地位を守る方がどうしても受け身になる。勝ち上がってきたチームと負けて引きずり出されたチーム(といっても1部で2勝しているのだが)では後者のモチベーションの上げ方の方が難しい。
が、ジュニア入替戦を経たことで、専大ラグビー部のこの一年間のチームとしての取り組み、方向性が間違っていないことが証明された。昨年から引き続きチーム力は今も間違いなく上昇している。
もちろん、どんな試合にも絶対はない。相手をリスペクトすることは重要だ。
が、それでもなお東洋を相手に、選手、サポーターとも絶対の自信を持ってのぞむ。
【関東大学リーグ戦 1部・2部入替戦 vs東洋大学】
12月8日(土) 11:30KO(熊谷ラグビー場Bグラウンド)
1. 石田 楽人
2.宮本 詩音
3.栗山 塁
4.山極 大貴
5.殿元 政仁
6.坂本 洋道
7.佐藤 匠
8.石川 恵韻
9.高橋 昴平(C)
10.石原 武
11. 夏井 勇大
12.郡司 健吾
13.夏井 大樹
14.花田 悠太朗(*)
15.松浦 祐太
16.網谷 龍太
17.原 健将
18.森重 慶司
19.小野 悠太
20.石川 晃一(*)
21.小田 剣
22.山﨑 凌太郎
23.澤田 歩武
*の選手二人はジュニア入替戦の活躍を認められてホワイト・グリーン初キャップ。