SENSHU RUGBY 2019 ~ 惨敗もまた一つの糧。中断前の法政戦に初勝利を期す!

専修 12-98 東海

これは調べられる範囲では、1999年の32-108(大東)に次ぐ専大ラグビー史上ワースト2の失点だ。
が、1990年代後半から始まった低迷期とは異なり、現在は明らかにチーム力は向上している。
したがって開幕戦で中央相手に100-21と圧勝した東海が相手とはいえ、大きくゲームが壊れることはないのではないかと予想していた。
しかし、現実は厳しかった。

当日のピッチは菅平の涼しさとはうって変わって大変暑かったが、それは相手も同じ。専大フィフティーンのアジリティはキックオフ直後から低く一方的に攻められる展開が続く。後半7分には友池と郡司キャプテンのハーフ団を片岡、松尾にセットで交代。さらに坂本を投入したことで幾分かは強度が上がったようにも見えたが、濁流のごとく押し寄せる東海の攻撃を防ぐ壁にはならなかった。
突き詰めればこれは戦力差ということになる。留学生2人の個の力は強く、さらに日本人選手の能力も高い。留学生を1対1で止めるのは難しく、数的優位を失った防御ラインはいともたやすく突破され、トライの山を積み重ねられた。
専大の力は間違いなく上がっている。が、他校の、とくにトップチームの力はそれを上回るスピードで上がっていることを実感せざるを得ない。
とはいえ、それも1部にいるかこそわかることであり、わかったからには先頭集団を追い上げる足を止めるわけにはいかない。

間もなく開催されるワールドカップ。
村田監督は過去3大会連続でメンバーに選出されているが、フル出場したのは2試合のみ。そのうちの1試合は1995年、南ア大会でのニュージーランド戦だ。ジャパンはすでに予選リーグで2敗し、決勝トーナメントへの出場の望みが絶たれたなかで最強の相手と迎える第3戦。オールブラックスは控えのメンバーが中心だったが、決勝トーナメント出場をアピールする彼らの士気は高く、キックオフ直後から攻め続けられ、失った得点は145点。屈辱の結果となった。
当時のジャパンは神戸製鋼のメンバーを中心とする仲良しグループと太田、梶原、村田、吉田らを中心とするモチベーションの高いグループに分かれていたという。
後者は惨敗後も宿舎で白熱の議論をし、その内容は後日まとまった形で日本協会に提出された。
村田監督はそういう経験のある人であり、一つの惨敗で凹むようなことはない。
しっかりチームを立て直して次の試合にのぞむ。

次節は法政戦。ワールドカップによる中断前最後の試合となる。
昨年は夏井勇大のノーサイド間際の勝ち越しトライで29年ぶりに勝利した相手だが、その雪辱を期すべく高いモチベーションでくることは間違いない。昨季、法政は流経に勝っており、専大に負けなければ大学選手権に出場できた。まして今季は開幕戦ですでに日大に負けている。元来、能力の高いメンバーを揃えているチームが、並々ならぬ決意で来るのだから簡単な試合にはならない。が、それを乗り越えることでチームは成長する。
今の専大には一つ一つの試合が厳しいが、そのすべてが糧になる。

関東大学リーグ戦 1部 第3節
専修大学 対 法政大学
9月15日(日) 12:30KO 足利陸上競技場

1.檀野 友多郎
2.宮本 詩音
3.栗山 塁
4.山極 大貴
5.田邊 和希
6.折居 慎斗
7.西小路 大河
8.志賀 亮太
9.友池 瞭汰
10.郡司 健吾(C)
11.水野 景介
12.夏井 大樹
13.平山 壮太
14.夏井 勇大
15.檜山 成希
16.田名部 有馬
17.小栗 冬雅
18.森重 慶司
19.熊谷 一生
20.坂本 洋道
21.片岡 領
22.松尾 東一郎
23.西尾 開登

※この試合はJSPORTSオンデマンド(有料)で生中継されます(見逃し配信あり)。


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