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記憶と記録。


20歳、成人式が終わって間もない日
顔を見ては言えなかったのか
わたしがお風呂に入っていた夕暮れ時
母はこう言い家を出た。



”わたし出ていくわ!
〇〇くん頼むねー!”と
2つ下の弟のことだけ気にかけ


お風呂場からちょっとーぉー!!!
何言ってんのーぉぉー!!!


と、わたし。


どんな気持ちだったのか?
よく覚えてはいないけど
母がいなくなったことで
父が死にたい、と言った


大人と思っていた
20歳の冬

それから約30何年
母が最近の記憶をなくしてきた


わたしと話す時もため息をついたり
物忘れが酷くなってきた


父からおかしいとは聞いていたけど
ここまでか…と寂しく思う2023年の年の瀬


記憶と記録から。

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