掘りごたつのある居酒屋で早紀子と向かい合って飲んでいる。 俺はビールだけ。 早紀子は途中から日本酒に変えた。 ワインが好きだと言っていたが、居酒屋では日本酒なのだろうか。 メニューにはワインも載っていたが、気に入った、あるいは分かる銘柄がなかったのか。 かれこれ3時間以上サシで飲んでいる。 話した内容も聞いたそばから忘れていくような、他愛のないことが多い。 家族のことを聞いてみる。 以前も職場で聞いてはいるが。 確か父親はとうに死んでおり、老いた母親と妹との3人暮らしのは
奮発して、コイン5枚を投入した。 今度こそ、カネがあって、優しい両親がいて、かわいい娘たちにちやほやされる生活を送るんだ。 握った右の拳の中に汗を感じる。 おもむろに手を開き、ダイヤルに手を伸ばす。 そのガチャの中身は分からない。 銀色の金属でできた無機質な筐体。 ラベルもない。 俺の後ろを、小さな子と手をつないだ幸せそうな親子が通り過ぎる。 館内放送で10分後に始まる肉のセールの予告を流している。 ダイヤルを握ったはいいが、回す度胸がなかなか湧かない。 俺は高2
※とある地方新聞社の整理部。1カ月の休職が明けて出社した部長(元男)は女の人になっていた。そんなこと誰一人知らされていなかった部員たちは動揺するが… <第1話> 部長が女になった。 事情は知らない。 昼過ぎ、いつものように出社したら、部長の席に女の人が座っていたのだ。 異動があったのではない。 いつものように出社したら、部長の席に女性がいて、ずっと前からそうであったように電話をし、書類に目を通し、メールやラインワークスをチェックしている。 流れるように。 どこに何
Canvaってdropboxとも連携してたから触ったことあるけども、PCにアドビが何本か入ってるのであまり使ってませんでした。 手軽なので、これを機にいじってみようかな。
今日もいろいろあったけど、家に帰って体を伸ばそう。
小学生の頃のクリスマスは1カ月以上前から楽しみで、12月になると親と一緒にツリーを飾り、当日、終業式を終えて帰ってくると母親は既にささやかな料理の仕込みを始めていた。 それを横から覗き、匂いをかぎ、掃除をして、ワクワクしながら待つのが至福のひとときだったなあ。
【コレクション紹介】戦前の高島屋広告。 東京宝塚劇場での昭和13年3月星組公演のパンフに掲載されていたもの。「ドロシー・エドガーズ」は高島屋専属デザイナーで、戦後はGHQに所属。同店で米軍将校家族向けに開いた絹製品(戦中からの未処分品)展示即売会を仕切るなど縁のあった人物。
【コレクション紹介】「大軌ビル理髪部 笈田」のマッチラベル。 大軌は近鉄の前身の一つである大阪電気軌道。そのターミナルの上本町にあったのが本社も入る大軌ビル。 多数のテナントの一つがこの理髪店だったのでしょう。細い線のみで描かれた男性の顔や文字デザインが秀逸。
【コレクション紹介】神戸にあった阪急会館(三宮駅)のマッチラベル。 左下の電車や「大阪ユキ阪急電車のりば」の文字、右上の社紋に阪急のシンボルカラーであるマルーンが使われています。 建物は戦後長らく使われていましたが、阪神淡路大震災で損傷し、その後解体されました。
駅のホームに着くと、反対方向に行く電車が先に来ることが多い気がする。 ところがたまたま反対方向の電車に乗る用事があるときに限って、いつも乗る方向の電車が先に来る。 なぜなのか。
【コレクション紹介】戦前の銀座三越の広告マッチ。 店の広告は建物を下から描いたものが多い中、これは上空から俯瞰した図案になっているところが珍しい。 行き交う人々や車に路面電車と、にぎやかに描かれてます。
不謹慎かもしれないけれど、緊急事態宣言が出ていたころは快適だったな。 何が快適って、会社の行き帰りの電車。 バカンス休暇のない日本にあって、ゴールデンウイークや年末年始、夏休みで得られる休み以上に長い「仕事や学校に行かなくていい日々」を過ごしていた、いや、そう過ごさざるを得なかった人からすれば、毎日会社に行ってた私なんて、メリハリある生活リズムで、ある意味羨ましい人だったのかもしれない。 もちろん、テレワークに憧れはあったけれども、ウチの会社というかウチの部はデスクワー