黒島天主堂の御朱印の話
長崎県佐世保沖合の黒島。
文字通り、黒ぐろとした色からそう呼ばれるようになったらしい。車であれば10分で一周できてしまう小さな島。人口300人余り。
かつては島の住民のほとんどが潜伏キリシタンで、今はカトリックとなっている。
島の中心にあるのが黒島天主堂。
高さ32m余り、島の人口には不釣り合いなほど大きく立派な教会だ。国の重要文化財にも指定されている。島のキリスト教徒の信仰の篤さを感じさせる。
レンガの一部は島の赤土から作られたらしい。
内部もとても立派で、国宝の大浦天主堂に勝るとも劣らない。博物館ではなく生きた教会でもあるので、写真撮影できないのが残念。
そんな黒島天主堂の御朱印があることを知った。
世界遺産5周年記念で作られた透明アクリル製。
漁港のウエルカムハウスで教会の写真を見せると無料で頂ける。
昨今の御朱印ブームに乗ったこういう取り組みに嫌悪感を抱く人も中にはいるかもやけど、ワシはめちゃめちゃええことやと思う。
無料ということやったけど、むしろいくばくかのお金を取った方がいいと思う。それが多少なりとも教会維持に役立つと思うから。
文化財を維持するにはとてつもない費用がかかる。
単純に寄付を求めるだけではなく、こういう形であれば観光客もお金を投じやすいし、観光客が来ればこの過疎の島の経済にも多少は貢献できると思う。
島の南西部には長崎の外海地域と五島列島を見渡せる展望台がある。江戸時代、潜伏キリシタンたちはこの海を渡って来てここに隠れ住んだ。
夕陽が素晴らしいので島に泊まることがあれば必見。